ほぼ日刊イトイ新聞

アトリエシムラのあたらしいストール、織りあがりました。

アトリエシムラのストール。 2018

自然の草や木からいただいた、
「命の色」で、ていねいに糸を染め、
その糸を織り上げてできる、いちまいの布。

自然と芸術を日常に取り入れる染織ブランド、
atelier shimura(アトリエシムラ)がつくるストールには、
たくさんの時間と手間が織り込まれています。

今年も、
アトリエシムラのストールをお届けします。
3回目となる今シーズン、
シルクとオーガニックコットンの混紡で
このストールのためにつくられた糸と
もう一度、原点にもどって向き合い、
そうしてうまれた色が、そろいました。

その色がいちばん綺麗に見えるようにと
デザインされた新作は、4つ。
ル・コルビュジエの建築にインスパイアされた、
モダンでヨーロッパ的な雰囲気があり、
透明感のある色を引き立てる「白」が印象的です。

そして、昨年にひきつづきのアイテムとして、
芥子、薄香、茜空もお届けします。

植物の命、そのちからをまとう、たのしさ、
よろこびが感じられる、いちまいの布。
うつくしいストールが、ならびます。

今回はその新作のストールをご紹介します。

ミレー
―たたずむ春草―
45,360円(税込・配送手数料別)

アトリエシムラで大切にしている色のひとつ、
グレーを活かした上品な一枚。
白と藍のアクセントが効いていて、
自信をもって幅広い年齢層にお勧めできるストールです。

このストールの主役は、
春草である野人参のグレー。
春草の色は、移ろいやすく、
光によって違った印象があり、
昼と夜、空模様、季節によっても変わる、
ゆたかな表情がたのしめます。

野人参の濃淡のグレーのほかに、葛を入れたことで、
「主張することなく静かに、そこに存在する」もしくは、
「ずっと存在していた」というイメージの
ストールに織り上がっています。

タイトルの「ミレー」は
画家のジャン=フランソワ・ミレーのイメージから。
農民の姿を写実的に崇高に描いたミレーを
春草のたたずむ姿と重ねて名付けました。

プラタ
―ここにある桜―
45,360円(税込・配送手数料別)

桜が染める色は、次の春に咲かせたい花の色。
やわらかく、上品なピンクです。
そして、やや濃いピンクは、濁りのない茜の色。
春を待つ、夢見る花のような色合わせを、
落ち着いた夜叉五倍子(やしゃぶし)の色がひきしめます。

可愛らしい色を集めたこのストールは、
とくに女性におすすめしたい一枚。
ふわりと纏うだけで、
顔が、表情が、晴れやかに。
気持ちも華やいでくるようで、
装いも、あかるく、たのしくなりそうです。

春の短い期間に、ぱっと咲き、散ってゆく桜の花には、
憧れや儚さ、悲しみ、希望など、
見る心情によってかわる表情がありますが、
染めるときに使うのは、花びらではなく、
咲く前の冬の幹や枝です。
それは艶やかで赤味を帯びていて、
花の儚さよりも、居る、という存在を
より強く感じるのだそうです。
つまりこのストールは、桜の儚さだけでなく、
ここにいる、という
ぶれない芯をイメージしているのですね。

デザインの発想のもとになったのは、
ル・コルビュジエの建築です。
桜のもつ色のイメージと、
世界各地に存在する彼の建築作品を
かけ合わせたときに、音の響きから
アルゼンチンのラ・プラタにあるクルチェット医師の
診療所兼住宅から「プラタ」と名付けています。

ポワシー
―藍のそのさき―
45,360円(税込・配送手数料別)

濃淡のブルー、そして白。
アクセントのチャコールは
夜叉五倍子(やしゃぶし)の色。
それぞれが引き立て、生かし合っています。

このストールの藍が際立っているのは、
絹と綿の特別な混紡の糸だからこそ。
藍は、綿との相性がとても良く、
きれいに色が入るのです。

3回目となるアトリエシムラのストール、
藍のストールも3作目です。
藍は静かで力強く、日本人の精神、そのものの色だと
アトリエシムラでは考えています。
時代が変わろうとも、
藍に込めてきた思い、共にあゆんできた歴史を
感じてほしいと願っています。

藍は隣り合う色、面積、濃度が違うだけで
全く違う印象を与えてくれます。
今回は今までの力強さに、
透明感、神聖さも加わったストールになりました。
藍の色のうつくしさを、
こころゆくまで堪能できる、
ジャパンブルーを纏う一枚です。

なお、デザイン発想のもととなったのは、
ル・コルビュジエの建築です。
藍のもつ精神性と、
世界各地に存在する彼の建築作品を
かけ合わせたときに、
音の響きからフランス・ポワシーにある
サヴォア邸より「ポワシー」と名付けています。

シャペル
―そばだつ茜―
45,360円(税込・配送手数料別)

冬の夕暮れのような色合わせ。
夜叉五倍子(やしゃぶし)、
赤みを含んだ茶色に、
茜のちからづよい赤色が映える一枚です。

刻々と色を変える空の色のように、
光によって違った表情を見せるのは、
特別な糸であり、草木染めだから。
一言で「茶色」とは表現できないほどの、
夜叉五倍子の複雑な色合いが実感できる、
渋くてあかるい、かっこいいストールです。

ちなみに今回の4種類の中で、
このストールが一番最初にできあがりました。
染めに、今まででいちばん時間をかけたそうですが、
やっとできあがった一枚を見て、
今までにありそうでなかったアトリエシムラの
新しいストールができたことに、
アトリエの全員が感動したのだといいます。
このストールは、あたらしいアトリエシムラの
道標であり、そばだつ存在。
「シャペル」は、フランス語で礼拝堂を意味します。

2018-10-19-FRI

販売時期

2018年10月25日(木)午前11時より、

「ほぼ日ストア」(ネットショップ)で販売開始。

売り切れ次第販売を終了します。

販売方法と出荷時期

数量限定販売です。

お申し込みから1~3営業日以内に出荷いたします。

atelier shimuraがはじまる。はじめての志村ふくみ

STAFF

モデル=KIKI
写真=菅原一剛(モデル)、大江弘之(商品)
スタイリング=轟木節子
ヘアメイク=草場妙子