ほぼ日刊イトイ新聞 ゴールデンウィーク特別企画  谷川俊太郎質問箱 なんもん・ぐもん・うけつけます。
みなさんからいただいた質問に、 谷川さんから答えが届きました。 ゴールデンウィークのあいだ、 毎日ひとつずつ、おたのしみください。

質問一  今、私は仕事の契約の都合上、 一ヶ月間だけ無職です。 突然一ヶ月ポッカリと休みになったので、 時間の過ごし方を少々悩んでいます。 まわりのほとんどの人が 旅行したほうがいいと言いますが、 それほどピンときません。 かといって、このまま日が過ぎていくのも もったいない気がしています。 谷川さんは、 明日から一ヶ月間お休みですと言われたら 何をなさいますか? (やまう 二十九歳)
谷川俊太郎さんの答え  何もしないでいることの練習をします。 うちにいては雑事に追われて無理なので、 どこか自然の中に一部屋借りて、 一ヶ月間世間と没交渉で過ごしたい。 つい詩なんか書きそうになると思うけど、それも禁止、 電話、メールも禁止、 新聞、テレビも禁止、 なんだか三日坊主になりそう。 でも無為ということの難しさに気づくだけでもいい。 なんにもしないのは、 人生を無駄にするようでもったいない という考え方を 鵜呑みにしたくない。



いままでの「谷川俊太郎質問箱」
ライブで質問選びます。 2007年冬休み編
2009年冬休み編 2006年夏休み編
2008年夏編(UNDER AGE 15) 2006年ゴールデンウイーク編
2008年春編 『谷川俊太郎質問箱』の本


2009-05-02-SAT

illustration : NANAE EDA
(C)HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN