編集者の松家仁之さんとともに 和田誠さんの事務所に来ています。 現在、和田さんといっしょに 本の制作をすすめています。 今日は、デザインまわりの打ち合わせと 図版探しです。
打ち合わせ中、ふとした瞬間に、 松家さんがすごい小声で 「はぁ、たいへんだ」 とおっしゃいました。 何の関係もないタイミングで、です。
なぜ? この仕事だって、いまのところは ひじょうにスムーズに進んでいると 思っているのに‥‥。
こころがもやもやしたので 「なぜ、いま、たいへんだ、と おっしゃったんですか」 と思い切って訊いてみました。
すると、松家さんはこうおっしゃいました。
「いや、なぜでしょうね? きっと、いまの世の中の たいへんな人たちのこころが瞬間的に いっぺんにぼくにやってきたんでしょう。 ぼくは何の意識もしてないんです。 いわば憑依です、憑依」
そんなことってあるのかなぁ‥‥、 さらにもやもやしつつ、打ち合わせは続きます。 |