 「阿木燿子さんの詩の中でぼくはこれが まちがいなくトップだと思っています。 リスペクトを込めて お届けしたいと思います。 とにかく味わっていただきたい。 これは、あるCMの音楽でした」
南こうせつさん「夢一夜」です。
この曲が流れているあいだ、 スタジオは「しーん」と無言でした。
「恋ってね、おだやかな日常からすると 敵なんです。 台風のように自分をかき乱す存在です。 それが背景にあるから 素敵なんです。
この歌の “あなたに会う日のときめきは” のところって、とっても長いでしょ?
そこのところを先に言っておいてから、 あこがれよりも苦しみに似ている、 という分析をはじめるんです。 その言葉の順番も、 阿木さんの ものすごいセンスだと思います。
まず台風があって、 それから自己分析があって、 だけど足は向かってる。
恋のどうしようもないところ、 こんなに見事にあらわした歌があること、 ずっとぼくが言いたかったことなんです」
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