先輩に「楽しそうだね」といわれました。一緒に仕事をする人に、そう思われたいといつも思っています。
かつて勤めていた会社の社長の言葉です。「とりあえず、失敗を何回かしてみなさい。 びくびくしながら十回、 中途半端な結果を出すよりも、 よっぽどためになるから」「そんな何回も失敗したら まずくないですか?」と、それこそびくびくしながら問い返すと、「なんもだ。 失敗は若者の特権。 それを尻ぬぐいするのは、 俺ら偉いさんの特権」そう言って、笑っていました。
「人より能力があるから、 短い時間で 人の倍も仕事ができてしまうから、 ついサボって怠けてしまうところがある。 それさえ気をつければ、きっとどこでも、 ものすごい仕事ができるよ。 お疲れさま。ありがとう」会社が潰れかけ、給与が数ヶ月止まり、やむを得ず辞めることを社長に報告に行った際に頂いたことばです。嬉しくて、悔しくて、ぼろぼろ泣きました。
独立してから、ものすごく難しい案件にぶつかって、以前の上司に相談に行ったところ、一言。「楽しめ!」がんばったその仕事は評価され、賞ももらいました。どんな状況下でも、楽しむことでしか突破できないと経験を重ねた今でも思います。
以前、酒類の営業をやり始めたとき、私が受注単位を間違えて、びんビールを2ケース届けなければいけないのに、2本しか届きませんでした。パニックになってしまったときの先輩の一言。「大丈夫だよ。 ビールが届かなくて 人が死ぬわけじゃないから。 いざとなったら、 俺がいっしょにかついで届けてやるよ」この一言で落ち着いて、手配することができました。普段は下ネタばかり言っている先輩ですが、さすがにベテランはあわてないし頼りになると思い有難かったです。
前の会社の、社長の奥様から言われたひとこと。「ひとに何か言うときは、 10割言ってはだめ。 6割か7割か8割か、 とにかく10割 自分の言いたいことを言ってはだめ。 相手が自分の意見を言うためのすきまが なくなるでしょ? どんなに正しいと思っている意見でも、 頼みでも、 相手が返せるようにしないとだめなのよ」
「大丈夫、大丈夫」ドジで怖がりだった新入社員の私は数えきれないほどの失敗をやらかしましたが、先輩から叱られたことは一度もなく、ずっと「大丈夫だから」と言われ続けました。あれから20年、たいがいのミスや事件はまわりに多大なご迷惑をかけたとしても何とかなるもんなんだ、と実体験で知った私も「大丈夫」と後輩に言う人になりました。
尊敬する上司が入社したときに「俺はこの会社の社長になりたい」と思ったそうです。入社してそういう風に思えるってカッコいい!そうか、私もそういう風に考えていいんだ!
「そうだ、それでいいんだ」雑談しているときに見せられた資料を「おもしろいですね」と言ったものの、そのまま返却。後日、ミーティングでその資料を活用できるのではないかと思いつき、「営業で使ってもよろしいですか」とうかがったときの、上司の返答です。
「なんとかなる」