仕事が遅くて
「自分はなんて
　仕事ができない人間なんだろう」
って思うときがあるだろ？

そんなときでも、腐らず冷静になって、
ひとつずつ確実にこなしていくんだよ。

結果的に、それがいちばん早いから。

職場の元先輩からの言葉。

「はじめはできなくて当たり前。
　一年後、実になっていればいい」

焦りがちな一年目の私を
落ち着かせてくれました。

私も後輩を指導する立場になり、
この言葉を使わせてもらってます。

女子社員は私ひとりなのですが
定年退職した元上司から
新人時代に言われた言葉です。

「女の子は笑っていなさい。
　あなたが会社の雰囲気を作るんだ。
　あなたがむすっとしてたら
　会社は暗い雰囲気になる。
　あなたがニコニコしてたら
　会社は明るくなる。
　きみはそういう存在なんだよ。
　だから、笑っていなさい」

当時は「男尊女卑だ！」なんて
思ったりもしましたが、
たしかに会社の雰囲気を作るのは
私なんだと気が付きました。

ニコニコしていたほうが
自分も気持ちがいいですしね。

弁護士をしていますが、
とある会社の整理を受任したばかりで、
とても忙しくしていたとき、
弁護士も事務員も
電話をとれなかったことがありました。

そのうちの一本が顧問先だったらしく、
後から「相談があるので会社に来てほしい」
と言われました。

事務所全体がとても忙しかったので、
内心、面倒だなと思いましたが、
顧問先の要望だったので
しかたなく出かけました。

約束どおりの時間に会社に着いても、
すぐに社長と会えるわけでもなく、
１時間ほど待たされました。

やっと社長室に通されて、
受けた相談は、
電話でも簡単に答えられるようなことでした。

少し拍子抜けした私に、
その社長は、
「こういう関係でいたいんだ。
　だから来てもらったんだ」と言いました。

その顧問先の社長は、
法律事務所の電話がつながらないことは、
基本的な信頼関係を
失うことになるんだぞということを、
そのとき教えてくれたのでした。

事務所に戻ってから、午前３時までかかって
会社整理の業務処理をしました。

妙に清々しい気持ちで
家に帰ったことを覚えています。

「楽しそうにやっていたら、
　向こうから楽しいことが
　ある日舞い込んでくるからね」

大学のだいすきな建築の先生のことば。

「仕事なんだから、
『がんばります』じゃダメなんだよ」

どれだけ失敗しても
命までは取られない。

アパレルの販売をしています。

ある日、お客さまより、ふと
「この服を着るために、
　明日が来るのが楽しみになったよ」
と、帰り際に言われたことが
忘れられないです。

誰かにとって
生活の楽しみになっているんだな、
こちらが力になった言葉でした。

やることがなく暇を持て余していた時、
先輩からの一言。

「雑用だって立派な仕事だよ」

それ以来、
「暇」という時間はなくなりました。

社長秘書をしています。

弊社の社長は70歳、
激しいわがままや八つ当たりや
諸々のことで、心が折れること多数、
というよりも
常時複雑骨折状態です。

でも、会社の健康診断で
わたしに筋腫が見つかり、
親にも彼にも言えないで、
どっぷり落ち込んでいたとき。

ついぽろっとそのことを社長に言ったら
「落ち込んだときは、
　甘いものと体を冷やさないこと」
と言って、
ドーナツとカプチーノを
ご馳走してくれました。

社長の言う通り、
甘いものと温かい飲み物は、
心を落ち着かせてくれて
泣きそうになりました。

仕事でもプライベートでも
落ち込んだ時はこのふたつ。
これさえあれば
平常心に戻れる気がします。

社長曰く
「あったかいって
　幸せ感があるだろう？」

ごもっともです。