1わっ!なんか踏んだ!
わはは がんばれ
ちいさいスタンドの灯りだけつけて
うとうとしていたら、
あとから来た夫が、
寝室の入り口で何かを踏んだと言う。

こぶし大で、
生き物のような存在感があり、
気味が悪いから
電気をつけていいかと聞くので、
ヤだよ。まぶしいじゃん。
動いてる?動いてなさそ?
じゃあいいよ。
気にしない気にしない。
と雑に流して寝た。

朝、ぐにっと
妙な質感のカタマリを踏みつけて、
あ、夜騒いでたのはこれか。
よくこんな気持ちの悪いものを
放置して寝れたものだなぁと
足元を確認したら、
汗でじっとりと湿った
わたしのヘアターバンが
丸まって落ちていた。

‥‥ごめんね。

(北の庄)

2025-07-07-MON