にもつをとりに行ったひぐと
いったん別れます。

わたしは出島に行ってみました。

現存する明治時代の建物や、
復刻された江戸時代の建物が並んでいました。

水戸岡さんデザインの「みなと」、
あたりまえといえばあたりまえですが
ほかの路面電車と同じく
140円で乗れちゃうんですよ。

乗っている間じゅう、
ずっと楽しかったです。

ステンドグラスがはめ込まれた窓。
つり革の先は木製。
長崎くんちのイラストもある。

とにかく長崎をモチーフとした装飾が
この一台につめこまれていて、
乗っているだけでわくわくします。

天井には木製の、
レリーフといえばいいんでしょうか、
草花のモチーフが刻まれたパネルが
並んでいます。

車内のランプも船のような感じ。

窓枠もブラインドも木製で、
「停まります」ボタンは、
これはべっ甲？

ひぐ「長崎はべっ甲でも有名なんですよ」

見出しと全く同じことを言いますが、
シートが豪華。

電停に停まり、
人が乗り降りして席が空くたびに、
違う柄のシートが顔を見せるんですよ！

310「みなと」号は、
海をイメージした青。

前面には
「MINATO みなと」の文字や、
長崎電軌鉄道のロゴ、Nのマーク、
「NAGASAKI ELECTRIC RAILWAY」の文字が。

黒いシルエットで描かれているのは
長崎がルーツとも言われている
「尾曲がり猫」。

ライトもクラシカルで、
中央のライトをかこむように
いかりのマークも描かれています。

水戸岡さんの路面電車があることは
知っていましたが、
なにぶん一台だけ。
「もし運よく出合えたら」
と思っていたのです。

ひぐはこちらで路面電車の
運行状況を調べて、
乗れるようにしてくれたのでした。
ありがとう！ ひぐ！

水戸岡鋭治さんがデザインした
長崎電軌鉄道の路面電車、
310号「みなと」！

あれはもしや、
たくさんの路面電車が走る長崎で
たった一台の‥‥

もう一台を見送ったひぐは
静かに告げます。

ひぐ「もうすぐです」

もうすぐ‥‥？

ひぐ「きました！」