祖父江さんの指令書つき!
<br />ミッフィーのふるさと、自由の国、
<br />オランダへ旅をする。

前へ
最初から見る
次へ
 

2015/10/03 08:55
プロローグその2のつづき
聞き取り調査
田村純子さんについて
(気仙沼ニッティングのゆりこさん より)



 
つづいて、あの
「気仙沼で編んでもらったミッフィーちゃん」を編んだ
気仙沼ニッティングの田村純子さんについて
同じ職場で働く方に、お聞きしようと思います。
気仙沼は遠いので、電話をかけました。
お話しくださいましたのは、
気仙沼ニッティングのゆりこさんです。

「震災前は、近所に住んでいたんですよ。
 純子さんは、お餅屋さんをなさっていましたので、
 夜中から朝までかけてお餅をつくる、
 忙しい毎日をすごされていました。
 私は昼間、
 フラワーアレンジメントの仕事をしていて、
 時間的に、ちょっと合わなかったので、
 会えばごあいさつはしていましたが、
 お茶したり長い時間のおしゃべりは
 したことがありませんでした。

 純子さんってね、
 困っている人を見ると放っておけない、
 人にやさしいところがあるんです。
 いつもほどよいやり方で手をさしのべていて、
 地域の人たち、みなさんにすごくやさしいの。
 この4年、気仙沼ニッティングでいっしょに
 編みものをやらせてもらうようになって、
 ああ、やっぱりそういう方なんだなぁって
 改めて実感しています。

 純子さんはルーマニアンレースの先生もなさってて、
 ずっとお仕事をされてきた方ですから、
 辛抱強いところがあると思います。
 まじめで、自分を律する人。とても立派です。
 それから、編みものだけでなく、いろんなことに
 興味を持って追求するタイプです。
 音楽、絵、登山、料理など、ぜんぶくわしい。
 とにかくもの知りで、しかもオールマイティー。
 うわっつらだけじゃなくて
 本物を知らないといけないという気概があって、
 それがあの純子さんの
 ルーマニアンレースのすばらしさに
 つながるんだと思います。

 気仙沼ニッティングには、いろんな方が
 取材や視察に来てくださるんですが、
 アメリカから
 ハーバード・ビジネス・スクールのみなさんが
 来られたことがあるんです。そのときに、
 『マイスターのみなさんに質問ですが』
 とおっしゃった方がいました。
 私は、ああ、ここにいる私たちのなかで、
 ほんもののマイスターの代表選手は純子さんだ、
 と思いましたよ。
 私たちのグループに、
 純子さんのような方がひとりいると、
 みんながついていこうと、切磋琢磨しがんばります。
 そういう意味で、気仙沼ニッティングを
 彼女が支えていると思います」

今回の旅で、何を吸収なさるかたのしみです。

「ええ。
 元来のやさしさで『どうしたらよくなるか』を
 いつも考えている方です。
 私たちも、たのしみにしています」

***
<田村さんからのコメント>
いやはや、外から見た自分‥‥を知るのは
照れくさいですね!

百合子さんは回覧板をお届けする程ご近所さんでした。
フラワーアレンジメントの先生は沢山いらしても、
あれ程素敵なアレンジをなさる先生は
いらっしゃいません。
家業の餅屋で忙しく、百合子さんに習えなかったのは
今さらながら心残りです。

私は自他ともに認める「好奇心旺盛な人間」で、
幼い頃からキョロキョロしていたようです。

そして完成できないと納得できない!という
なんとも息苦しいライフスタイル!

今回のミッフィーもやはりそう‥‥
御手洗社長からのご提案に即決でご返事した次第です。
後で「田村さんが受けるとは思いませんでした」と‥‥
えーっ! だって‥‥という感じでした。

それまでがそうだった様にまず観察!
次に行動!
で、暑い8月に毎日通い(気仙沼のほぼ日)、
型紙が出来たのは9月!
前進のみで10月18日に全て完了したのでした。
感無量の達成感!

メサイアコンプレックスの私は、
今回のオランダもやはりそう!
水を制御して生きていらしたオランダですもの、
どこかにヒント=津浪の対処=があるのでは?と
キョロキョロと探ってきたい!と企んでいます。

化学反応させて 気仙沼ニッティングに
お返しできたら嬉しいです。

田村

前へ 最初から見る

 

ほぼ日ホームへ