衝撃のおいしさ

2026/07/24 18:31
    同じ果樹園のマンゴーなのに、
    そしてもう今日は飽きるくらいに
    マンゴー、マンゴーアイス、マンゴーかき氷、
    マンゴースムージーを食べているのに、
    なんでいま食べたマンゴーが
    こんなにおいしいのでしょうか。

    フォークを持ったまま震えていると、
    青木さんがおっしゃいました。

    「果樹園で採れたてを食べるのが
    ほんとうはおいしかったはずなんですよ。
    けれども、果樹園が暑かったから、
    園のおかあさんがよかれと思って、
    朝か前夜かに前もって切って
    キンキンに冷やしておいてくれたのを、
    私たちは園のテントで食べたというわけです。

    充分おいしかったけど、
    昨日のパイナップルほどの感動は
    正直ありませんでしたよね。

    肝心のとれたてのマンゴーは
    おみやげになってしまった。

    で、市場のかき氷も同じで、
    前もって切って冷やしてある
    マンゴーだったわけです。
    しかしスガノさんが市場で試食した
    翡翠マンゴーは衝撃のおいしさだった。
    品種のせいもあるだろうけど、
    あれはもぎたて切りたてだったんですよ。

    というわけで、いまです。
    いま、私たちが台南から自分で運んだ
    このマンゴーは、数時間経ってはいるけど、
    もぎたて、切りたてです。
    だって、ツヤがちがったし、
    食べる前からおいしいって、わかりましたよね」

    そのとおりだ。
    果物は切った瞬間から香りが
    揮発してしまうのだ!

    いま、いまだ、すべてのマンゴーを食べなくては‥‥たぐ。


    「はい」

    たぐのマンゴーも出せや。


    「この年になってかつあげに遭うとは
    思いませんでした」


    「マンゴーかつあげですね」