HOBO NIKKAN ITOI SHINBUN

装苑

昭和22年11、12月号の装苑です。
2次大戦の終結から2年後の冬、
日本の女性たちが衣服というものに込めた思いが、
一冊を通して伝わってきます。
「ほのかに菊の香がただよって来ました。
花は今年も忘れずに咲きました。
民主主義万能の此頃、
世の中の情勢は思いもよらぬ処迄
うつり変つて来ています。
しかし其中で衣生活特に裁ち縫う業は
遠い昔も今も
尚私共婦人の手でなされている事には変りないと思います。
否むしろ此頃のような厳しい生活なればこそ
一層重大な役割を持つものと信じます。
工夫する事の楽しみは
お仕事する人のみの味い得る大きな大きな喜びです。」
P22、「おいたざかりの平常着とよそ行き着」より。
一冊を通じて感じるのは、
「暮しはなかなか大変だけど、おしゃれしたい!」
という気概です。
Age
1947年
Country
日本
後期 (2020/1/10 - 19)展示・販売