帰ってきた!
田島貴男の
2005年 オレのニュース。

ニュース その2
エントロピー撒き散らしのクレイアニメ。

第2回
太郎さん敏子さんありがとう。


田島貴男ニュース番長は
クレイアニメのストーリーの
インスピレーションを得るために
お昼ごはんを食べがてら
岡本太郎記念館に足を運ぶことにしました。

ランチはこのコーナーの恒例となっている
カレーを食べることにしました。



「腹3分目だった!」などと言いながら
岡本太郎記念館へ向かいます。



売店で岡本太郎さんの本を買い、
記念館のご厚意で、
太郎さんの書斎だった部屋にて
コーヒーをいただきました。



「ズズズー
 (太郎さんの写真を見て)
 やっぱ、かっこいいなあ、太郎さんは」



番長、TAROのバイブレーションが
やってきたでしょうか。

「うーん。バイブ‥‥バイブ‥‥
 そうだな、音波だな!」
 
おんぱ?

「スピーカーから生まれた音波くん、
 ってよくない?
 音波くんは、音の波だから
 粘土でギザギザの波の形をつくるわけ。
 
 スピーカーから生まれた音波くんが
 旅をしていくんだよ。
 いろんなものに出会って大きくなっていく。
 しかし、音波くんが
 なにに出会えばいいのかが問題だな。
 やっぱ‥‥」

 

死ですかね?

「音波くんに迫る死、ってなんだろうな。
 音波だから‥‥まずはそうだよ、
 反射板に出会う!
 壁に反射しながら
 音波は大きくなっていくんだよ。
 そして巨大になりすぎた音波は、
 スポンジ壁に出会って吸収されちゃう!
 そこに死が!!
 スポンジ、どっかに売ってるかな!
 スポンジってわかるかな、画像で!?」

それより、スポンジで
音波が死ぬという意味が伝わるでしょうか。

「ッハハハハハ!
 だめかな!!」

でも、意味を言い出したら
なんだか全体が
だめになっていくような気がしてきました。

「そうだな!
 だいたい、この企画自体がな!」

なぜ音波くん?
なぜクレイアニメを?
なぜキノコ狩りを?
なぜ田島貴男が?
なぜ「ほぼ日」で?
もとはと言えば、ここ岡本太郎記念館が
そもそものはじまりですよ。

「ギャハハ、
 なんだか迫力増してきたよ!
 いつでも太郎&敏子が呼んでるな」

岡本太郎記念館で
音波くんのアイデアを思いついた番長のようすを
ごらんになりたい方は、
こちらをクリックしてください。
(↑こちらをクリックしていただくと、動画をごらんいただけます。)

ずいぶん興奮していらっしゃるようですが、
記念館で飲んでいたのは、コーヒーです。
お酒ではありません。

しかし番長、
さきほどから親しげに音波くん、音波くんと
言っていますが、
音波くんのイメージが
いまひとつよくわかりません。

「描いてみようか?」




これが、音波くん?

「手は、つねにピースしてんだよ。
 これが壁にたたきつけられ、
 それでも立ち上がり、
 そして最後は、どうしよっかな、結末、結末‥‥、

 うん、いいプランができたんでないの?!
 太郎さんと敏子さんのおかげだよ」


太郎さん、敏子さん、ありがとう。


ふかぶかと頭を下げる番長。

「はやく買い出しに行こう!
 粘土はかなりゴッソリ買わんとだめだよ。
 音波くんは何体もつくるからね!」

了解です。
では某ハンズに向かいましょう!
ひぃええ、クリスマス目前の渋谷は
人でいっぱいです!



「ひるむな! 前進だ!」



はい、はい、ええっと、
スポンジ、粘土、はりがね‥‥。

「ラジオペンチも買っていい?」

どうぞ。

「釣り糸も買っていい?」

どうぞ。

「ヒゲも買っていい?」

どうぞ。

「あとは、毛糸と‥‥。
 よし、だいたいそろったな。
 急いで戻って制作開始だ!」
 
しかし、もう4時です、番長。

「朝11時に集合して、
 5時間も、我々はいったい
 なにをやっていたんでしょうか!」

タクシーの中で途方に暮れる番長を
ごらんになりたい方は
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音波くんの
壮大なストーリーのために、
これから発生する番長の膨大な作業を考えると
ほんとうに気が遠くなります。
「ほぼ日」のオフィスに戻り、
ドアを開けるなり買ってきたものを
床で次々に開封しながら
あわただしく制作に取り掛かります。


こちらがハンズで買ったグッズ。
ちゃんとスポンジも買いましたよ。



「やるよ!
 ジャンジャンガジャーン♪ 」

番長は手先がたいへん器用です。
スルスルとはりがねを曲げ、
音波くんの骨格が誕生します。

「こりゃヒジョーに楽しくなってきたよ
 でね、音波くんは、手がかならずVサインなんだよ」

それは、岡本太郎記念館で
下絵を見せていただいたときにも
お聞きしました。


番長の手づくり、はりがね音波くん。

「なんだか、はりがねだけで
 哀愁が漂ってるな‥‥」

番長、もくもくとつくりつづけます。



「5体、できたよ。
 ちょっと躍動してねえか?」

いいですねぇ。

「これ、踊ったりすんだよ。
 ‥‥でも、踊るには、
 手と足が短すぎだな、ぜったいに!
 うすうすわかってはいたんだけど、
 どうしてもこういうふうにしかつくれないんだよ!!」

もう5体もつくってしまったんですし、
よしとしましょう。
はりがねの次に発生する作業は?

「毛糸を巻きつけるんだよ。
 粘土がからみやすいようにね」

工作にくわしい番長です。


内職する婦人のように正座で
熱心に毛糸を巻きつける番長。

毛糸を巻き終えたら、粘土をつけていきます。
この時点でもはや本格的な夜が訪れようとしています。

「テンパってきたな。
 時間が足りない、足りないよ。
 このコーナー、必ず余裕メーターがゼロになるな!」

とっぷりと暮れた今日という日に
追い立てられるように、
粘土をこねて
音波くんをきれいに成型していきます。

「ちょっと!
 これは手がベタクソになるな!」

は?



「ベタクソだよ、手が」

ベタクソ‥‥って方言ですか?

「わかんない」

では、当方も
粘土をはりがねにつけるお手伝いをしようと思います。
うわっっ!
これは手がベタクソになりますね!

「だろ?
 でも、この時点であきらめてよ。
 ベタクソ避けてたら、
 いっこうにダメだからさ。
 
 むむ? ちょっと、かたちがおかしいよそれは!
 ぶっとくなっちゃってるなぁ、このあたり。
 なるべく細く粘土をつけてよ!
 音波くんは細長くするのがポイントだよ。
 いいですか、これは、細い、音波なので。
 波なのよ、これは」

はいはい。

「ちなみにこれが意外と
 踊ったりするので、
 いろんなかたちになったります」

はいはい。



「あ、あ、い、あいたたたた」

どうしました?

「足しびれた‥‥」

ハッ、なにゆえ我々は血相変えて
地べたに座り込んでいるのでしょうか。
ちゃんと、椅子に座りましょう。

「そうだよ、なにやってんだ。
 完全に、変になってたな」

息が止まってました。
落ち着きましょう。

ここで告白いたしますと、
今日のページで焦ってつくりあげた
はりがね+粘土の音波作品は
結果的にすべてボツとなりました‥‥。

つづきます!



なぜなに番長、質問です。
そろそろ家のベランダに
メーテルが銀河鉄道999に乗って
僕を迎えにくる予感がしてるんですが、

「ハハハ、最高!!」

これからの長い旅路、これだけはもってけ!
というものはありますか?

「そうだな、
 うーーん、そうだな、
 ギターだな、ギター。

 そんで、メーテルに
 曲でもつくってあげなよ。
 
 うん。ぜったい、持ってけ!
 ギターをね」

すばらしい「なぜなに」をくださった1名さまに、
2005年なぜなに大賞として、
「オレのニュース。」公認 缶バッジ
シリアルナンバー011をお贈りします。

※なぜなに大賞に輝いた方には、「ほぼ日」から
 住所やお名前などを
 おうかがいするメールを差し上げます。
 

なぜなに番長の受付は、しめきりました。
たくさんのご投稿、ありがとうございました。

 


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2005-12-24-SAT

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