REPORT

ぼくのつくった
デイリーウェア。

MOJITO主宰の山下裕文さんに、
春夏の服のことをうかがいました。
初登場となる、かっこいいリネンのサマーセーターと、
以前「weeksdays」で販売して
大好評だったショーツには、新色が登場しますよ。

今回のRIVER FOREST CREWNECKは、
「春夏シーズンにふさわしいデイリーウェア」
というイメージでつくりました。
普段着、つまりトレーナーのような感覚で着られますし、
インナーをどうするか、ボトムをどうするかによって、
ちょっとしたリゾートウェアにもなるようにと考えました。

具体的なディテールのヒントは、
アメリカンレッドクロスのヴィンテージウェアです。
それはウールのものだったんですが、
アメリカの合理主義の極みのつくりかたを、
本家にはないリネン素材に落とし込みました。
リネンって、熱伝導率が高く、触って冷たく感じる素材。
乾きやすく機能的なところが夏向きですよね。
特徴的な襟のデザインである台形的なラインは、
クルーネックとボートネックのちょうど間で、
アメリカンレッドクロスにもあるかたちなんですよ。

夏に着るものということで、
とくに気を配ったのは透け感です。
今までのモヒートだったら
どれだけ“度詰め”をしてヘビーにつくるか、
という考え方でしたから、
まるで真逆のアイテムです。
とくにそのことを感じていただけるのは、
首周り、肩、それから袖付けのところです。
簡単に言うと“減らし”といい、
もうベンチレーションだというくらい。
これは、実用的な理由があって、
通気だけでなく、脇の目数を変化させることで、
横に伸びやすい、つまり、腕や肩が動きやすくなるんです。
人って、身長はもちろん、
身幅も厚みも人によって違うけれど、
このつくりかたのおかげで、
いろいろな人に快適に着てもらえるようになっています。

●スタイリングをくふうして。

たぶん──、みなさん、こういうニットは、
着慣れないかたちだと思うんです。
だからこそ、とくに女性には、堂々と着てほしい。
その「堂々とした感じ」が、カッコよさにつながります。

コーディネートとしては、
ぼくなら中に同系色のTシャツ、もしくはシャツを着ます。
でも女性だったら、透け感をいかして、
中にボーダーシャツを着るのもかわいいですよね。
白のレースのロングスカートとか、
黒のノースリーブのワンピースとかを合わせるのも
きっとカッコいい。
赤ベースに白のドットのワンピースっていうのも、
いいんじゃないかな。

ぼくは伊藤さんのスタイリング、好きだな。
夏の暑い時に、同系色で上下を合わせて、
ちょっとワイルドな感じが出ている女性。
ステキですよね。
男性だったらリネンの白いシャツや、
ポロシャツと合わせるのもいいはずです。

「weeksdays」で選んでいただいた色は、
オフホワイトと、コーヒー、ブルーグレーの3色。
これは、どう組み合わせても大丈夫です。
ウェブでは伝わりづらいかもしれませんが、
コーヒーは、色の名前で言うとオリーブブラウンに近い色。
ブルーグレーは、すこしグレイッシュな
ライトネイビーとも言えそうなニュアンスです。
どの色も、麻素材の特徴として、
光沢がすこしあるように見えると思います。

●ショーツに、新色がくわわりました。

GULF STREAM SHORTSは、
以前ネイビー1色だけ販売をしたものと同じです。
今回は、ホワイト、オリーブが加わり、3色で展開します。

コーディネートとしては、
もちろんクルーネックとの相性は抜群です。
男子だったら、ぼくのイメージは、
ヘミングウェイの着方で、
アブサンシャツという開襟の長袖と合わせます。
そして、女の子のコーディネートとしては、
ぜひ伊藤さんのスタイリングを
参考にしていただきつつ、
シャツとか、ボーダーのカットソーとか、
白のリネンのシャツも、きっと似合うと思いますよ。
ちょっとレース細工があるシャツ、
サックスブルーとか、真っ白とか、
ピンクもかわいいですね。

(山下裕文)

2019-04-08-MON