REPORT

L'UNEの秋冬服、
あのひとのコーディネート 
2・小倉亜弥さん

L'UNE(リュンヌ)のデザイナー、
前沢さんおすすめのお二方に、
この秋冬のふたつのアイテムである
ボウ付きギャザーシャツとセミフレアミモレスカートを
着ていただきました。

(取材・文=伊藤まさこ)

小倉亜弥さんのプロフィール

おぐら・あや
訪問介護員。担当している豊島区~新宿区内で
多いときで1日7~8件を電動自転車で訪問。

「今年は猛暑、例年より日焼けしてしまいました」

短大卒業後に入社したインポーター会社
アゴストでバイヤーアシスタントとしてパリに出張した際、
L’UNEデザイナー前沢さんと出会い、
その頃から前沢さんの服のファンに。

「出会ってから27年、
今でもブレのない服への熱い思い、尊敬しています」

アゴスト退社後は同じくインポーター会社に勤務、
その後仙台にて元主人とBUKOWSKIという
セレクトショップを自営、
東京に戻りセレクトショップにて販売の職に。
銀座三越と伊勢丹新宿店のジバンシーで販売職、
伊勢丹新宿店のバルマンで販売職を経て現職に。

「現職に至るいちばんの要因は、
末期がんの母を自宅で看取る際に、
とてもお世話になった訪問介護職の方や
訪問看護師の方の影響が大きいです。
半年間学校に通い資格取得しました」

趣味は音楽鑑賞。
コロナ前までは毎年フジロックやサマソニに。

「今年は大好きなフーファイターズの8年ぶりの来日にも
仕事で泣く泣く不参加。
来年こそは両フェスに参戦したいと思っています」

愛犬のミニチュアダックスフントの
マメさんと戯れるのが癒し。


「何を着ても彼女の空気感にしてしまうスタイルのある人」
とデザイナーの前沢さんがいう通りのこの堂々としたお姿。
小倉さんがカメラの前に立った瞬間、
「おお~」とどよめきが立ちました。

「小倉さんとは
私がパリに住んでいる30年くらい前からのおつき合い。
L’UNE立ち上げの8年前から、
ルックブックのモデルをお願いしているんです。
ハッとする着こなしが新鮮で‥‥」

と前沢さんがいう通り、
まさかサテンのスカートに
ライダースとロックTを合わせるなんて!

小倉さんの身長は165センチ。
L’UNEのルックブックを見ていた時は、
もっと高いのかしら?と思っていましたが‥‥
スタイルがいい、というのももちろんだけれど、
タイトなライダースを合わせたり、
手首や素足を見せる分量が絶妙だったりと、
全身をバランスよく見せる
コツのようなものがあるんだろうな。

髪型もご本人の雰囲気に合っていて、
すごくすてき。
「何を着ても小倉さんの空気感に」
の理由、お会いして納得です。

「L’UNEは前から好きなブランド」
という小倉さん。
ライン入りのパンツや、
襟元がタキシードっぽい形になっているオールインワン、
スネーク柄のプリーツワンピースなどを
大切に着ているそう。
どれも小倉さんらしいセレクト。
きっとかっこいいだろうなぁ。

前職はアパレルにお勤めだったとか。
シーズンごとに服を買っていた時期もあったそうですが、
今はそれは落ち着いて、
好きな服をじっくり着るようになったそう。
「L’UNEの服はおばあちゃんになっても着るつもり」
なんですって。

シャツにパンツを合わせて。

裾はパンツにインします。

あえてリボン結びにはせずに、さらっと首にかけ、
ボタンをはずし、襟を少し立てます。

「袖がふわっとしたものは、
ふだんあまり着ないんですが‥‥」
と言うけれど、
とても今日初めて袖を通したとは思えない。
すっかりご自身のものにされています。

「L’UNEの服は、きれいに着られるのに窮屈じゃない。
着心地がいいところも好きな理由」

ただきれいだけではだめ。
着ていてリラックスできるのは、
きっとパターンや素材のおかげ。
大人の私たちが求める服を、
前沢さんは見事に形にしてくれるのです。

「シャツだったら、ショートパンツにブーツを。
スカートは大きめニットにスニーカーがいいかな」

着崩すのが好きという小倉さん。
すっくとした立ち姿、かっこよかったな。

2023-10-10-TUE