引き出しを開けると
はかなげな花の形の豆皿は、
20年も前に旅先の骨董屋で娘がえらんだもの。
本人は覚えてないようだけれど、
「いいのえらんだねぇ」
と、店主に褒められた時は、
ちょっとうれしそうだった。
御深井(おふけ)焼きの豆皿は、
飛騨高山の古道具屋や、
名古屋や京都の骨董市で。
もうたくさん持っているからと思いつつ、
いいのを見るとつい買っちゃう。
揚げ春巻きのソースを入れる小皿は、
初めてのベトナム旅行で手に入れたもの。
たしか10枚で数百円。
よい買いものをした!
とホクホクしながら持って帰った記憶があるけれど、
今はもう同じものは作られていないらしい。
引き出しを開けると、
ずらりと並んだ小さな皿には、
それぞれ思い出がある。
その時の季節、湿度。
だれと一緒だったか、
その器にどんな料理を盛ったのか。
今週のweeksdaysは、
杉工場の小引き出し。
整理整頓の手助けをしてくれて、
見た目にきれい。
一生物の家具ですよ。
伊藤まさこ
2026-02-06-FRI