こんにちは、「ほぼ日」の下尾(しもー)です。
「かわいらしい」って
老若男女どんな人でも持つことのできる
「魅力」のことだと思います。
いつか「かわいらしい」おばあちゃんになるために、
憧れの人にヒントをもらいにいくシリーズを始めます。
初回ゲストは山瀬まみさん。
歳を重ねて変わったもの、変わらないもの。
これからどう生きていきたいかなど、
愛をもって教えていただきました。

ほぼ日の學校で、ご覧いただけます。

>山瀬まみさんのプロフィール

山瀬まみ(やませまみ)

1969年生まれ、神奈川県出身。ホリプロタレントスカウトキャラバングランプリを受賞し、芸能界へ。歌手としてデビュー後、バラドルとしてバラエティー番組でも活躍。『新婚さんいらっしゃい!』『ためしてガッテン』『天才!志村どうぶつ園』『ブロードキャスター』などで、お茶の間の人気を博す。現在、毎週火曜日BAYFM「it!!」にレギュラー出演中。
山瀬まみさんのHP

スタイリスト:石黒祥江
衣装クレジット:KIRIKOMI

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第4回 かわいらしい人とは

──
わたし、まみさんの声も好きで。
声が特徴的だと思うんですけど、
小っちゃい頃から好きでしたか?
山瀬
わたし、自分が変だって知らなかったもん。
鼻が詰まってないのに
鼻詰まりの声って言われて、そうなんだと思って。
モノマネをしてもらうようになってから、
こんな感じ? って思って、気づいちゃった。

──
変じゃないですよ。すてきな声です。
先ほどお話にもあがったデビュー曲の
『メロンのためいき』や、
「山瀬まみロック化計画」の中で
奥田民生さんがつくられた
『ゴォ!』という曲もすっごく好きです。
山瀬
うん、私も好き。
──
歌うことは、お好きですか?
山瀬
歌は、大好きです。
『ゴォ!』はあれ、息継ぎがないから、
今歌ったら、たぶん死ぬけど(笑)。
わたし、べつにこうなりたかったわけじゃなく、
歌手になりたかったんで。
もう小っちゃいときから歌手になるって決めてて。
──
ホリプロタレントスカウトキャラバンで、
グランプリをとられたのが15歳。
歌を歌いたくて、オーディションを
受けられていたんですね。
山瀬
そうです。歌手になりたかったんです。
──
今でも歌いたいですか。
山瀬
ひとりだったら。
家ではちょっと歌ったりします。
──
そうなんですね。
ほかにも声を使ったお仕事をされてて
ディズニー作品の
『ブレイブ・リトルトースター 火星へ行こう!』
の主人公、あの声もすごくいいですよね。
山瀬
懐かしい。
声の仕事が大好きだから、
ナレーションもやりたいし、
声で生きていきたいって思っているんです。

──
これからも、たのしみにしています。
もうひとつお伺いしたいのが、
まみさんって、長年、数々の長寿番組で、
数々のいろんな師匠の方々と、
ご一緒されてきたと思うんですけど、
その中で、そっと師匠の横にいて
居心地のいい雰囲気を保ったまま、
でもいいところで、おもしろいことを言うみたいな、
すっごい役回りをされてきてると思うんです。
山瀬
なんかすごい今日褒めてくれるのね(笑)。
──
ほんとにそうなので(笑)。
そういうときに、
どんなことを意識していらっしゃいますか?
山瀬
邪魔にならないようにしていました。
アシスタントだから。
あまり自分が、自分がって出るタイプじゃないから、
もともとアシスタント気質なんだけど。
相手の出方をうかがい、
邪魔にならないようにしていました。
──
こういうふうにした方がいいよとか、
アドバイスをもらったりしたことはあるんですか。
山瀬
いろんな師匠方と仕事をすると、
いろんな師匠のタイプがあるじゃないですか。
だからその人が何を求めているのかは、
やっぱり人それぞれで。
ツッコんでほしい型の師匠に、ツッコんだら
「まだ早い。もうちょっと待て」とか、
「これをあと1回待つんだ」とか教えてもらったりして。
すっごいドキドキしながら、いい頃合いを見つけるまでに、
15年ぐらいかかりました(笑)。
あとはもう任せるから
どんどん進行していってくれみたいな師匠とか、
そのときそのとき、その人によって、
こんな感じでいかがでしょうか
って感じでやっていました。
──
その人の様子を見て、観察して、
これがいいかなっていうのを
一生懸命やっていくという姿勢は、
普通の仕事をするうえでも、大切な気がしました。
いろんなキャラの先輩がいたとしても、
それぞれの人に
寄りそった動きをしていけばいいんですね。
山瀬
やっぱり大先輩だから、敬って、
その人に「なんだ、こいつ」
って思われないようにしたいよね。
──
その気持ちが大事ですね。
こういうふうになりたいという憧れの人はいますか?
アニメのキャラクターや
歴史上の人物でもいいんですけど。
山瀬
それが全くないんです。
あ! 尊敬しているのは、榊原郁恵さんです。
郁恵さんは、ほんとすごいんだよ。
なんかね、すごいの、大人として。
こういうときに、
どういう言葉をかけなきゃいけないとかさ。
すごくちゃんと、先の先まで考えてて、
すごいな郁恵さんって、いっつも思うの。
ちなみに去年のわたしの誕生日メール、
いちばん最初に届いたのは郁恵さん。
──
え、すご〜い!
山瀬
すごくない? もう恐縮しちゃって。
ほんとに地に足がついてるの、郁恵さんは。
だから芸能人としては、
ああいう人になりたいって思っています。
──
身近なところに、
すてきな先輩がいて、いいですね。
今度は、まみさんご自身が、
自分が自分であるために、
大切にしてることや、心がけていることはありますか?
山瀬
‥‥しょっちゅう
自問自答をしています。
心の中で。
例えばこうやって今しゃべっているのも、
ほんとのわたしの言葉かどうかは、
わからないじゃないですか。
わたし、ちゃんとできたかな?
誤解されるようなことなかったかな?
とかいうのも考えるし、
なんか自分とよく会話をしています。
アホでしょ(笑)?
こっちの山瀬さんとこっちの山瀬さんを戦わせて、
自分はどっちなのかなって真ん中を探っている感じ。
適度な感じでいたいなと思って、適度探り。

──
わあ。
いつも頭の中で、すごく考え抜いた言葉を
繰り出されているんですね。
将来は、どんなおばあちゃんになりたいですか。
山瀬
どんなおばあちゃん? 
もう爪先入れちゃってるんだけど〜!
おばあちゃん界隈に。大丈夫(笑)?

 
わたし、30〜40代は、ずっと
どんな大人になりたいか聞かれて
「大人げない大人になりたい」って言ってたの。
今もうそれ言ったらダメだと思うの。
大人じゃなきゃダメだから。
どんなおばあちゃんになりたいか、
それを言葉にするとしたら、
無邪気なおばあちゃんになりたい。
邪気のない‥‥超邪気だらけだけど(笑)。
下尾さんは?
──
わたしですか? 
かわいらしいおばあちゃんになりたいです。
山瀬
かわいらしいって定義が難しいよ。
──
そうなんですよ。
なので、それを今探るために
1回目のゲストとして、まみさんに
お越しいただいたんですけど。
人間として、人としてかわいらしい方、
魅力があるおじいちゃんとかおばあちゃんって
とってもステキだなと思っていて、
そういう人にいつかなれたらって思っています。
山瀬
ざっくりしてるね(笑)。
──
ふふ。今はまだ模索中です。
山瀬
今日「かわいらしい人」っていうテーマって聞いて、
それってすごい難しいんだけどって思って来たの。
──
主観の話なので。
人それぞれ感じ方が違いますよね。
まみさんが思う、
かわいらしい人ってどういう人だと思いますか。
山瀬
えー!?
すっごい質問、されちゃった。
2時間悩んでいい?
──
(笑)。
山瀬
やっぱりチャーミングな人。
愛嬌とか配慮とか。人としてね。
今いっぱい一生懸命考えてるんだろうな、
今どうしていいかいっぱい考えてるんだろうな、
と思える人が、かわいらしいなと思います。
大人でもそうでしょ。
今この場を自分がどうしたらいいのかなって、
そのときの適材適所をきちんと考えて、
ニコニコしてる人。
そういう人が、
わたしは大人でも子どもでもかわいらしいと思うし、
自分もそういう人になりたいです。
いやだっ、なに? 恥ずかしいっ(笑)。
めっちゃ恥ずかしくなっちゃった。

──
ありがとうございました。
山瀬
終わり? ここで?
──
はい(笑)。終わりです。
山瀬
ヤダ〜っ。ありがとうございました(笑)。

(おわります)

2025-05-04-SUN

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