だいどこ道具の土切敬子さんが
お隣の駅、徒歩で移動できる距離に
新しいお店をオープンさせました。
その名も、「おちゃ道具ツチキリ」。
お店におじゃまして、
お店づくりのお話しをうかがってきました。

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第2回 どんなお店になりますか?

──
「おちゃ道具」のお店として、
これからの課題みたいなことってありますか?
土切
茶葉や、コーヒー豆を置かなくちゃ、ですね。
チャイのキットなんかもそうですけど。
──
気に入ったポットやカップを見つけて、
いっしょにおいしいコーヒー豆や茶葉も買えたら
すごくうれしいですね。
土切
そうなんですよ。

──
1年くらい前に、TOBICHIで
「おちゃ道具」のお店をポップアップで、
させていただいて。
あれでわかったこともありましたか?
土切
あのときの収穫は、
「お茶よりもコーヒーの方が人気」
っていうことでしたよね。
若い人には日本茶って
浸透してないのかな? って。
──
コーヒーは、自分で挽く人も増えてたり、
知識が高まってるような気がしますね。
お茶は、ほんとは身近なもののはずですけど。
土切
そうなんですよね。
でも逆に中国茶はどんどん身近になってますよね。
──
中国茶は、何煎も入れられたり、
気楽なイメージなんでしょうか。
昔は、身近には日本茶しかなかったですけど。
土切
急須を買うのも、少しハードルがあるのかしら?
──
でもお茶が好きだったらね、
やっぱりちゃんと急須で淹れたいですよね。
あと、急須ってあんまりお店で見ない気もします。
商店街のお茶屋さんか、量販店で売ってるイメージ。
土切
あー、そうかもしれない。
この角のところにお茶屋さんがあって、
挨拶しに行ったんですよ。
これから茶葉なんかも扱うようになりそうなので、
「同じようなものを置くと思うんですけど」って。
そしたらものすごいウエルカムで(笑)、
受け入れてくださってよかったです。
──
ああ、よかった。それは安心ですね。
お知り合いにプロがいると、心強い。
土切
そうそう。
だから、おいしいお茶の淹れ方教室みたいなのを
イベントとしてやったりしてもいいかな、って。
そういう意味でも茶葉をね、置きたいんですよ。
──
こちらでは、ギャラリーというか、
作家ものの展示などをする予定なんですよね?
土切
そう。月1くらいでやりたいな、
と思ってるんだけど、うまく回転するまでは、
ちょっと時間かかると思いますね。

▲展示コーナー、このときは
ki-to-teさんの木のいろいろなものが。 ▲展示コーナー、このときは ki-to-teさんの木のいろいろなものが。

──
作家さんのものは、
作品づくりにも時間がかかりますし。
土切
そう。人気の作家さんは、予定が詰まっちゃってて。
「だいどこ」でもやってもらったり、
「生活のたのしみ展」でも出していただいた、
「アトリエおはよう」さんにはお願いしてあるんです。
ちょっと先なんですけどね、ここの1周年くらいのときに、
「おちゃのじかん」というのをやる予定です。
──
張り子の作家さんですね。
道具だけじゃなく、いろいろできそうですね。
土切
ポットカバーとか金継ぎとか、
いろいろ、やりたいことはあります。
──
季節のイベントとか。
土切
そうそう。お茶にはつきもののお菓子なんかも、
季節感のある和菓子とかね、
そういうのを置きたいですね。
空間のベースはモノトーンでシックですけど、
展示のテーマによっては、
その期間だけカラフルにしたり。
──
夢が広がりますね~。

──
「おちゃ道具」、お客さんの反応はどうですか?
土切
まだ始めてちょっとだけど、
こっちはけっこう男の人が入ってきますね。
──
へえー、そうですか。
土切
「コーヒー、お茶ってまとまってて、いいですね」って。
「だいどこ」よりも入りやすいのかも。
向こうは、家そのものというか(笑)、
置いてあるのも、台所のものだから?
──
客層が明らかに違う感じもあるんですね。
「だいどこ」を知ってるお客さんもいらっしゃいますよね?
土切
そうなんですよ。
「やっぱり、こっち(だいどこ)のほうが好きだわ」
って言う人もいます(笑)。
「ゴチャゴチャしてて楽しい」って。
そのほうが落ち着く、みたいなね。
──
その気持ちも、よーくわかります。
土切
「だいどこ」にしょっちゅう来てた人で、
「すっごいステキ、こっち(おちゃ)」って言う人も。
こういうのが好きなんでしょうね、シックな感じがね。
──
好みですよね。
これからは、先に「おちゃ」を知るかたもいるでしょうし。
どっちもが新鮮な感じになりそうですよね。
ふたつのお店は、歩いてどれくらいですか?
土切
12分くらいですね。
──
お散歩がてらで、両方を回れる距離ですね。
土切
そうやって来てくださるといいなと思って。
道すがら、なにかおもしろい場所があれば
もっといいんですけどね。
──
ああ、パン屋さんとかスイーツのお店とか。
でも川沿いの道で、遠くは感じないですよ。
ちょっと田園風景というか。
土切
そうですね。のどかですよね。
──
こっちのお店は、
主にお友だちにおまかせしてるんですよね。
土切
そうです。
週のうち1日だけ私が来て、あとは全部まかせてます。
彼女は、以前勤めていた紅茶店で一緒だった人で、
お茶が好きで、人あたりもとってもいい方なんですよ。
彼女がいなければ、私はこのお店、やらなかったと思う。
そのぐらいの信頼をしている人なんです。
──
いいパートナーにも恵まれて。
お店の雰囲気や置いてあるものはもちろんですけど、
やっぱり「人」が大事ですよね。
土切
そうなんです。
バイト気分じゃなくて、ちゃんと話ができて、
一緒にいろいろ考えてくれて、お茶が好きでね。
そういうことも含めて、もうほんとに、
いろんなタイミングがうまくいったんだと思いますね。
──
ご縁や、巡り合わせや、いろいろで。
土切
そうですね。
まあ、お店やりながらなので、
バタバタもしましたけれど。
──
ほんとに、おめでとうございます。
これからもすごく楽しみにしています。
お読みのみなさんも、ぜひ足を運んでみてくださいね。
ありがとうございました!

(おわります)

撮影:長野陽一

2025-02-13-THU

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