ほぼ日が、ヘアメーキャップアーティストの
岡田いずみさんといっしょに、
肌とメイクと道具の
トータルビューティブランドをつくりました。
名前は、Shin;Kuu。シンクーと読みます。

大手化粧品メーカーを経て、
フリーランスとして活躍してきた岡田さんには、
「きれい」の知恵とアイデアがたくさんあります。
こんな化粧品があったら素敵じゃない? と
夢中で話していたら、いつの間にか、
ひとり、またひとり、メンバーが集まって、
ほぼ日らしい形でチームが立ち上がりました。

Shin;Kuuのことを知ってもらうには、
岡田さんを知ってもらうことが近道。

塗り重ねるのではなく、魅力を引き出すメイク。
五感にふれ、ごきげんになれるスキンケア。
Shin;Kuuで大切にしようと決めたこれらの姿勢へとつながる、
岡田さんが歩んできた道を、全5回でお届けします。

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第5回  ビューティを、やさしく、おもしろく。

──
今、どうやって自分の心地よさを
守っていったらいいでしょうか。
岡田
表情の半分がマスクに覆われたなかで、
コミュニケーションしなくてはならないですよね。
オンラインのモニター上に、
人の顔がたくさん並んでいるのを見た時に、
卒業写真みたいだなあって思ったんです。
──
ああ、確かに。
岡田
「私の個性ってこれで良かったっけ?」
と疑問に思って、髪型も、メイクも、
振り返りたくなってしまった。
──
コロナをきっかけに、スキンケアやメイクを
頑張りはじめた人が多いと聞きます。
岡田
あれこれ飛びついては放り出す
使い方を見直して、
本当に必要なコスメが
選ばれていく時代になるでしょうね。
──
丁寧に自分に触れたいです。
岡田
毎日鏡で自分の今の状態をチェックすること、
変化に気付くこと、確かめることは、
とても大切です。
そして、自分で自分をきれいに、
元気にする術を、ぜひ手にしてほしいです。
土台となる考え方や価値観、そしてHow toを
分かりやすくお知らせしていきたいと、
あらためて思っています。
──
シンクーはちょうど一年前から
企画が動きはじめました。
岡田
はい、ゼロから関わらせていただいて。
私、もういちど考えてみたんです。
どうして人はきれいになりたいんだろう?って。
モニターに映る自分を見てハッとするとき、
その「ハッ」は何を発見しているんだろう?って。
──
知りたいです、すごく。
岡田
美しさの基準は時代によって違うけれど、
「きれい」を辞書で引いたら、
清潔なこと、整っていること、
って書かれていたんです。
──
清潔は、健康と直結していますね。
岡田
整っているということは、
日々心地よい印象を人に与えて、
相手からも好意的に迎え入れられる
要素なんじゃないかと思ったんです。
──
確かに、身なりが整ってる人とは、
安心して話せます。
岡田
そう、コミュニケーションとしても
すごく質がいいんです。
きれいでありたいと願う根本には、
日々元気でいたいっていう気持ちと、
優しくされて、優しさで満たされたい気持ちの
両方が働いているんじゃないかって。
──
なるほど。
岡田
だから、シンクーでは、
その気持を大事にしたいと思っています。
──
ほぼ日でなにかできたらいいなあって、
ずっと思ってくださっていたんですよね?
岡田
「やさしく、つよく、おもしろく」という、
合言葉というのかな? 
そのことを、糸井さんが
テレビでお話しされているのを見て。
──
やさしく、つよく、おもしろく。
ほぼ日の行動指針なんです。
岡田
私は今まで、人に優しくしたいとか、
強くなって誰かの役に立ちたいってことは
考えてきたけれど、
おもしろくっていう視点は抜けてたんです。
もっともっとおもしろがらせないと、
ちゃんと伝わらないんです。
そのことがよく分かった。
──
ええ。
岡田
どんなおもしろさだったら
好きになれるかなあと考えてみたときに、
ああ、ほぼ日だなって。
自分とはちがう意見を聞いて、
話し合って、栄養にしていく。
知らなかったものをおもしろがる。
「それは私のものじゃない」と
避けるのではなくて、おもしろがる。
すごくいいなあって。
──
そこへ私(シンクーの開発担当)が、
一緒に何かしませんか?と声をかけて。
岡田
はい。
美しさを生み出したい、とか、
美容で人が笑顔になれたらと強く願って、
一生懸命そっちに向かって歩き続けてきたら、
思いがけないありがたいご縁や学びの場が
いろんなところにありました。
それが今、シンクーというブランドで
生かされようとしている。
人生面白いなあ、思いきり楽しんで、
楽しませるぞって、思っています。

(終わります)

2021-02-14-SUN

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  • 肌とメイクと道具のブランド Shin;Kuu