いま、世界中のみなさんが、
自分の身を守りながらみんなの健康を守る、
そんな時間をすごしています。
21年間、ほぼ日に登場してきた
さまざまなコンテンツのなかから、
今日はこれを読みたいな、みたいな、というものを
編集部がピックアップしていくことにしました。
お好みのもの、見つかったらうれしいです。

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4月13日のおすすめ

「高山先生、新型インフルエンザについて教えてください。」(2009年) 「高山先生、新型インフルエンザについて教えてください。」(2009年)

こんにちは、永田です。
いま、SNSなどを通じて多くの専門家のみなさんが、
新型コロナウイルスの感染拡大について
意見を述べられていますが、
そのなかでもひときわ俯瞰した目線で
冷静な意見を述べられている識者のひとりが
高山義浩先生だと思います。

高山先生は、現在沖縄県立中部病院で
感染症医療に従事してらっしゃいます。
その高山先生が、長野県の佐久総合病院に在籍しながら、
厚生労働省の新型インフルエンザ対策推進室において
パンデミック医療体制の構築に
取り組んでらっしゃったとき、
ほぼ日の医療コンテンツに
出てくださったことがありました。

内科医の本田美和子先生を案内役に、
当時、世界的な流行が予想されていた
新型インフルエンザについて
高山先生に語っていただいたコンテンツです。

その取材がいつかというと、2009年。
つまりいまから11年前です。
正直、かなり古い読みものなのです。
ところが、いま読み返してみると、
11年前の発言とは思えぬほど、
2020年の現状と重なっていて、
読みながら思わず声をあげてしまうほどでした。

また、いまを見据えているというだけでなく、
日本のマスク、手洗いといった習慣が、
じつはスペインかぜでたくさんの命を失ったことの
深い反省から得たものだとか、
911のニューヨーク同時多発テロのときに、
「患者を緊急の度合いから分類して
重傷者のためにベッドを空ける」という
医療現場のマニュアルは
地下鉄サリン事件の経験が活きているとか。
読みものとしてもたいへん興味深い内容になっています。

まさにこのコンテンツは、「いま、読んで」!
11年もまえから「もしも‥‥」に対して
準備してきた方がいらっしゃることに頭が下がります。

続きまして、菅野です。
私も今日は「いま、読んで」と、
永田と同じものをみなさまにおすすめいたします。

どの感染症も、
専門的な訓練なくしては高度な対応はできないですが、
やっぱり「手洗い・口鼻目をさわらない」が
そうとう高い予防法だということがわかります。

また、近年の深刻な災害や事件において
それぞれの現場がどのように対応したかを
深く広く共有し、
現場の方たちが態勢をその都度組み替えている
ということに震えます。

先人たちが伝えてきたことを分析し
状況にあわせて変えていくこと、
その対策を効果的に人に伝えること、
ひとつの行動や状況がすべてに影響を与えること、
どの局面においても臨機応変に謙虚に対応すること、
とても大切なことが伝えられている対話です。

「高山先生、
新型インフルエンザに

ついて教えてください。」(2009年)

(また、更新します。)

2020-04-13-MON

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