
イラストレーターの福田利之さんと
NAOTの靴でおなじみのloop&loopさんが
あたらしいブランド、
「POSIPOSY(プスプス)」を立ち上げました。
POSIPOSYは、福田さんが手がけてきた
テキスタイルブランド十布(てんぷ)を継承しつつ、
福田さんが描き下ろした絵をもとに、
靴下やハンカチなどのプロダクトを
つくっているブランドです。
どれもかわいい! とにかくかわいい!
TOBICHI東京の展覧会を前に、
プロダクトのもとになった16枚の福田さんの絵と、
POSIPOSYが生まれたときのお話をご紹介します。
お話をうかがったのは、福田さんと
loop&loopの宮川さん、永田さん、坂戸さんです。
福田利之(ふくだ・としゆき)
イラストレーター。
1967年、大阪生まれ。
エディトリアル、装丁、広告、
ムーンライダーズやスピッツのCDジャケット、
絵本、テキスタイルなどなど、
さまざまなビジュアル表現を手がける。
「ほぼ日」では、読み物、商品問わず、
様々なコンテンツにご登場いただいています。
〈福田さんが登場するほぼ日コンテンツの一部〉
・「大福田展」@TOBICHI②
・「カッパとウサギのコーヒーさがし」
・「カッパとウサギのコーヒー屋さん」
・「ゴールデンコーヒーウィーク」@TOBICHI②
・「あなたのためのデザイン。」
・「福田のフォト絵」
〈著作物〉
・『くりさぶろう』(ケンエレブックス)
・『いまからノート』(青幻舎)
・『福田利之といくフィンランド』 (玄光社)
・『福田利之作品集』(玄光社)
・『ぼくはうさぎ』(あかね書房)
・『ふたり』(ミルブックス)
・『福田のフォト絵』(ヴィレッジブックス)
など多数。
- ほぼ日
- ハイゲージっていうのは、具体的にはどんな機械?
- 永田
- 250本以上針があって。
その工場では、昔は紳士用の
ドレスソックスをつくってたそうです。
今は、デザイナーズブランドの繊細な柄の靴下を、
つくっておられます。
- ほぼ日
- 原画から、デフォルメされているというか、
靴下になったときに、
配置や色が変わっていますね。
- 永田
- 福田さんは
「まずは自由にやってもらってもいいよ」って
おっしゃるので、
絵のどの部分をどう配置するか、
どういう色にするか、
靴下に合うように考えています。
5色までが基本なので、
絵を5色に落とし込んだデータをつくって、
糸見本帳を見ながら、色を指定しています。
- この靴下、繊細な表現と色使いも
特長のひとつですが、
履きやすさの工夫もすごいんです。
細かい柄のため、
裏側は糸がいっぱい走っているんですけど、
糸がつながってたら履きにくいので、
最後は手でカットしてくれています。
おかげですっごい細かい柄を頼んでも、
履き心地がいいんですよ。
- ほぼ日
- あ、靴下を履くときに指がひっかかったり、
ゴロゴロしない?
- 永田
- しないんですよ。裏側の糸処理もそうですが、
工場の社長さんが履きやすさを考えて、
「ここは線にしたほうがいい」とか、
「面で表現しないほうがいい」と考えてくださるんで。
デザインと履きやすさを両立してくれる
その感覚が合ってる職人さんを見つけるのが大変なんですね。
「毎回、要求レベル上がってません?」って言いながらも、
やってくださる職人魂を感じます。
- ほぼ日
- 職人魂。
出会えてよかったですよね。
- 宮川
- そういう人との出会いって、
めちゃくちゃ仕事って大事やなっていうのを
改めて思いましたね。
- ほぼ日
- ところで、おおもとの話をおうかがいしたいんですけど、
POSIPOSYっていう名前は、
どういう意味ですか?
- 永田
- 福田さんの絵は、
異国な感じがするじゃないですか。
- ほぼ日
- ああ、そうですね。
- 永田
- 北欧というか、夢の世界というか。
ちょっと非現実的な。
そして、NAOTも旅を大事にしていまして、
旅をキーワードにしたいなっていうのがあって。
旅のときに欠かせないものに、乗り物があって。
トゥクトゥクとか、トロトロとか、
アフリカとかの乗り物って、
カタカナの繰り返しが多くて。
かわいいなと思って
めっちゃ調べてたんですけど、
その打ち合わせのときに、
宮川は昼寝してましたよね。ははは。 - 坂戸:ふふふ。
- 永田
- で、パッて起きて、
「ぼく、マダガスカル、横断した!」って。
- ほぼ日
- あ、宮川さんは、世界一周してますからね。
- 宮川
- そうそう(笑)。
- 宮川
- マダガスカルで乗った乗り物が
プスプスだったなと思って。
バス停に着いたら、おじさんたちが、
「プスプス、プスプス、プスプス」
って言いながら寄ってくるんですよ。
それがすごいおもしろくって(笑)。
- 一同
- (笑)。
- 宮川
- 「オレのプスプス乗れ」みたいな。
- ほぼ日
- それで名前が決まったと。
仕事中に、寝てみるもんですね。
- 永田
- 寝てみるもんです(笑)。
- 宮川
- マダガスカルってフランス領だったんですよ。
だからPOSIPOSYは
マダガスカル語もあるんですけど、
フランス語とかも入ってて。
- 永田
- フランス語って書いてます。
書き方がね、POSIPOSYなんですよね。
一見、ポシポシみたいな感じなんですけど。
- 宮川
- ポシポシ。
- 永田
- フランス語でプスプスって読みます。
- ほぼ日
- へぇ。
- 宮川
- そうなんです。
ぼくの中からフランス語が出ちゃったんです(笑)。
- 一同
- (笑)。
- 宮川
- SNSで、POSIPOSYのアカウントをとったんですよ。
もう早速、一番はじめにフォローしてくれた人が、
マダガスカルの女の子やったの(笑)。
- 永田
- (笑)。
- 坂戸
- (笑)。
- ほぼ日
- 3月1日(金)からはじまる
TOBICHI東京の「HELLO! POSIPOSY」展では、
福田さんの原画の展示と、
そこから生まれた靴下やハンカチの販売を行います。
どうぞよろしくお願いします。
2024-03-04-MON
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