「おNEWなものさがし」は
「生活のたのしみ展」担当の乗組員きょんが、
たのしみ展を開催できていない間にも
「おNEWで魅力的なもの」との出会いを探し、
ほぼ日初登場となるお店を紹介する企画‥‥
だったのですが、
ついに、ついに!3年ぶりに「生活のたのしみ展」が
開催できることになりました!

今回は「おNEWなものさがし」特別編。
「生活のたのしみ展」に
「あでやかなパンプスのお店」としてご参加いただく
「Relier81」さんをご紹介します。

「Relier81」さんは、
1970年代から80年代の着物や帯を、
パンプスやサンダルなどの靴として
新たに生まれ変わらせているブランドです。
どの靴も日本の工場で職人さんがつくる、1点もの。
伝統的な着物の美しさはそのままに、
モダンなデザインに仕立てあげる「Relier81」さんの靴は、
和装や和柄が好きな人だけにとどまらず、
普段づかいやオフィススタイルのアイテムとしても、
注目を浴びています。

>Relier81について

Relier81

フランス語で 結ぶ を意味する “Relier”
日本の国番号 “81” とかけあわせ
〈日本と世界を結ぶ〉という意味が込められています。

日本の伝統文化である着物や帯は、
時を経ても美しく、素晴らしいものばかりです。
時代の気分に合わせカタチを変えることで
もっと身近に感じてほしい。
そして日本の伝統や文化、職人の技術を
永く大切に残していきたい。
そんな思いでスタートしたブランドです。

“made in japan” にこだわり、
日本国内はもちろん
世界中で愛されるブランドを目指し
Relier81の挑戦は続きます。

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第2回 「Relier81」のブランドオーナー、 田尻さんにお話をうかがいました。 (前編)

新宿住友ビル三角広場で行われる
「生活のたのしみ展2022」に、
カラフルであでやかな靴が
ずらりと並ぶお店が登場します。
その名も「あでやかなパンプスのお店」。
このお店にならぶのは、「Relier81」さんがつくる靴。
「Relier81」は、
1970年代から80年代の着物や帯を、
パンプスやサンダルなどの靴として
生まれ変わらせているブランドです。
古くて新しいカラフルな靴が誕生した
きっかけとそのストーリーを、
「Relier81」のブランドオーナーの田尻さんに、
くわしくお話をうかがいました。

私はRelier81さんのウェブサイトで、
着物でできたパンプスを購入したことがあるんです。
緑色で艶のある生地に、
金色の糸で刺繍が入ったパンプスで、
普段づかいにはもちろん、
上品な輝きがあるので、結婚式の二次会などの
フォーマルな場所でも活躍しています。
田尻
ありがとうございます。
「着物からつくった靴」と聞くと、
柄のインパクトが強そうで、
自分が持っている服には合わないかなと、
躊躇されるかたもいらっしゃいます。
でも、案外どんな服装やシーンにも
フィットするんですよ。
デニムパンツにも合いますし、
シンプルなコーディネートの差し色としてつかっても、
とてもいいなと思います。

田尻
オフィススタイルのジャケットやパンツに、
紺色の紬のローファーを合わせて
履いていらっしゃる方もいます。
また、着物の足元に下駄ではなくて、
あえてRelier81のサンダルを合わせる方もいます。
履きなれない下駄より歩きやすいですし、
和柄の合わせも楽しんでいただけます。
Relier81さんの靴は着物を再利用したものですが、
いわゆる「和柄」と聞いてイメージするものより、
現代的な印象を受けます。
靴になる着物や帯の柄は
どのように選ばれているのでしょうか。

田尻
京都で古着の着物を扱っているお店に、
在庫としてずっと残っている着物や帯のなかから
探しています。
靴になるイメージやお客さんの反応を想像しながら、
コンディションのいいものを選んでいます。
主に1970年代から80年代の着物を選ぶことが多いですね。
昭和後期の着物ですね。
田尻
その時代の着物は比較的モダンで、
ヨーロッパのテイストを取り入れた色使いや柄のものが多く、
靴にしたときに、いまどきな感じのする、
おしゃれなものに仕上がるんです。
着物はお店から仕入れる以外にも、
お客さんからいただくものもあります。
例えば今日持ってきたこちら‥‥。

繊細でかわいらしい柄ですね!
田尻
お客さんが家の整理をしていたときに、
この思い入れのある着物をみつけて、
せっかくなら次世代につながるような
有効活用をしてほしいと、
連絡をいただいて譲り受けたものです。
こうした着物から、
何足くらいの靴が作られるんでしょうか。
田尻
職人さんの手作業でだいたい10足ぐらいです。

ダンボールのなかでずっと眠ったままだった着物が、
10人ぶんの靴になって
また活躍していくんですね。
田尻
はい。
帯や着物は、生産当時は量産されていたものですが、
いまはなかなか全く同じものがみつからないという状態で、
どの靴も一期一会のほぼ一点物なんですよ。
「Relier81」というブランド名には、
どんな意味がこめられているのでしょうか。
田尻
「Relier」はフランス語で「結ぶ」を意味する言葉です。
そこに日本の国番号 「81」をかけあわせて、
「日本と世界を結ぶ」という意味を込めました。
「日本と世界を結ぶ」。

田尻
大学生のころから、
日本の伝統や文化を世界に向けて
発信していきたいと考えていたんです。
「日本の伝統や文化」、そのなかで
特に「着物」に注目されているんですね。
田尻
はい。
「着物」は、海外の方が日本をイメージするときに
上位にあがるキーワードの1つです。
でも実際は、日本では着る人も機会も少なくなって、
衰退しているという‥‥。
海外に着物に興味を持ってくださる方も多いのに、
そのギャップがもったいないなあと思っているんです。
着物を着たのは七五三や成人式だけ、
みたいな人もいそうですよね。

田尻
そうですよね、
日本に来た海外の観光客の方も、
着物を買って帰られることはあっても、
持って帰ったあとは「部屋にかざる」とか、
「お土産として友人にあげる」という方がほとんど。
着物に興味はあっても、
「身につけるためにつかう」方があまりいなくて、
とてももったいないな感じました。
私は日本にいても着物を着るのは
ちょっとハードルが高いなと思っていますが、
それが外国の方となると
さらに難しいことかもしれないですね。
田尻
着物が衰退していった理由というのは、
現代の生活スタイルにあわないというのが
1つの大きな理由だと思います。
生活スタイルは常に変化しつづけるものなので、
それは当然のことだと思っているんですよ。
だから、着物を盛り上げたいからといって
「昔のように着物を着ましょう」と
言ってもしょうがない。
いまの時代に受け入れていただきやすいように
着物の形を変えていく必要があると思ったんです。
いまの生活に合わせた着物のスタイルに。
田尻
はい。
着物に興味を持ってもらった方に、
まずは気軽に日常的に着物を身につけられるアイテムが
あればいいんじゃないかと考えました。
それが「靴」だったんです。
なるほど!
田尻
当時、着物でつくった洋服やバッグはありましたが、
靴はあまりありませんでした。
「おしゃれは足元から」とも言うように、
おしゃれの感度が高いかたは靴も大切にされますし、
着物で靴をつくってみたらどうだろうと思ったのが
「Relier81」を始めるきっかけだったんです。

Relier81の靴の販売は、
「生活のたのしみ展2022」で販売します。
くわしくは、ぜひこちらからご覧ください。

(つづきます)

2022-04-25-MON

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  • 新宿住友ビル三角広場の会場に、
    Relier81」さんのパンプスがずらりとならびます。
    たくさんの柄の種類と、かたちを揃えてお待ちしております。
    今回初登場となる、「ラウンドパンプス」もありますよ。
    会場では実際に試着していただけますので、
    お気軽にお立ち寄りください。

    くわしくはこちらのページをごらんください。


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