清水

私は、イラストレーターとして
作品を作ったりグッズを販売したりしていると、
「かわいいけど、もういい大人だし、
自分向けじゃないかなぁ」という反応を
いただくことがあります。
でも、なにかを見て「いいな」と感じることに、
大人も子どもも関係ないと思うんです。
だから、誰だって素直な気持ちで、
かわいいものを買ったり楽しんだりしても
いいんじゃないかな、って。

▲清水さんのオリジナルグッズ。

──

私も、カラフルでかわいいアイテムが
大好きなんですが、最近はちょっと
「大人にならなきゃ」と考えてしまって、
手を出さなくなっていました。

清水

大人になっても、これが好きだな、という気持ちは
抑えなくていいと思います。
懐かしいものやかわいいものについて、
「女児心がときめく」という言葉を、
よく耳にしますよね。
もちろん、どんなふうに好きになるかは
自由なのですが、私は
「自分の心で好きになってもよくない？」
と思っていて。

──

女児心じゃなくて、自分の心で。

清水

はい。「自分心」で。

──

楽しいかわいい世界で生きられるのは
子どもだけだと、いつのまにか
決めつけてしまっていたかもしれません。
シンプルなものを身に着けたい気分のときも
ありますが、「もう大人だから」って、
かわいいものを諦めなくてもいいんですね。

清水

子どものまま変わらない心と、
積み重ねた経験や知識、
両方あるのが大人なのかなと、私は思います。
‥‥ということでね、大人の方にも、ぜひ
「ほぼ日曜日」でのイベントに来てほしいです。

──

あっ、流れるようにイベントの告知を（笑）。

清水

自分の気持ちでね、来てほしいですね。

──

大倉さん、「ほぼ日曜日」のイベントでは、
大倉トーイのたくさんのおもちゃのなかから、
どんなものを
販売させていただけるのでしょうか。

大倉

今回は、たとえばこちらの
ビーズキットを置かせてもらいます。

──

ビーズのキット、気になっていました。
とくに、ネコ着物男。
シンプルなネーミングがすごく好きです。

清水

ネコ着物男、いい。

──

このネーミングも、大倉さんが？　

大倉

そうですよ。

──

いやぁ、たまらないです。

──

展示では、小鳥遊さんと清水さんによる、
大倉トーイコレクションの書籍も販売します。
おふたりが大倉トーイの本を
作りたいと思った理由について、
本から引用させていただいてもいいでしょうか。

清水

はい、読んじゃってください。

──

（読み上げる）
「かわいいおもちゃが
途方に暮れるほどあるので、
まとめたらすごく見ごたえのあるものが
できると思っていました。
本になれば、ずっと手元に残しておける。
見たことがある人には懐かしい、
好きな人にはこんなおもちゃもあったんだ、
知らない人にもかわいいと感じてもらえる
宝ものの１冊を作りたい。」
‥‥すばらしいです。

清水

宣伝のようになってしまって恐縮ですが、
本があれば、
自分でコレクションしていなくても、
細かいところまでアイテムが見られるので、
お得だと思います。
商品名シールや当時のカタログなど 、
貴重な非売品が載っているのも見どころです。
コレクションするのは
もちろん楽しいんですけど、部屋が物であふれて
めちゃくちゃなことになるんですよ（笑）。

──

こちらの書籍は、おふたりのコレクションと、
努力のたまものなんですね。

小鳥遊

外国から、このビーズハウスを目指して
来るお客さんもいらっしゃるんです。
でも大倉さんは今後、国際展開みたいなことは、
たぶんなさらないおつもりですよね。

大倉

しないです。
僕も、もうそろそろ引退だからね（笑）。

──

そんな、寂しいことを‥‥。

清水

大倉トーイの商品のデザインのよさは、
本当に唯一無二だと思うので、
ファンとしては広げていきたいです。

──

今回の、おふたりの本のような形で
大倉トーイのアイテムが残っていくのは、
嬉しいことですね。
‥‥そろそろおいとまする時間ですが、
最後にちょっとだけ、
またお買いものしてもいいでしょうか。

小鳥遊

もちろんですよね、大倉さん。

大倉

どうぞ、どうぞ。

清水

心ゆくまで見ていってください。

──

やったー、ありがとうございます！