
動物のなきまねといえば、このお方!
五代目江戸家猫八師匠は、
動物を愛し、動物園を愛する人で、
動物園ではたらく人たちとも超なかよし。
そんな師匠といっしょに、
各地の動物園をめぐる連載をはじめます。
記念すべき第1弾は、
茨城県にある日立市かみね動物園!
取材当日は、
当時の園長さんだった生江信孝さんや
飼育員さんたちも、
にこやかに対応してくださって、
楽しいお話を聞かせてくださいました。
担当は「ほぼ日」奥野です。
全10回、のんびりおつきあいください。
題字:五代目江戸家猫八
※この日の取材は「2024年10月」でした。
現在の動物園園長は梅原忠明さんです。
- ──
- いま、何種類くらい動物がいるんですか。
- 生江
- 100種類、540くらいの動物がおります。
- 当園には「はちゅウるい館」といって、
爬虫類とウミウの複合施設もあるんです。
ウミウって、ご存知ですか。
- ──
- 名前は聞いたことありますが‥‥。
- 生江
- 日立市の鳥なんですけど。
じつは長良川や木曽川でやってる鵜飼い、
あの鵜が、ウミウ。
彼らがどこからやってくるかっていうと、
ここ日立市からなんです。 - ウミウは渡り鳥で、
日立の海岸の断崖絶壁に羽を休めに来る。
そこへ「ウ捕り」の名人が行って、
小屋の陰に隠れて足を引っかけるという、
昔ながらの方法で捕獲しているんですよ。
- ──
- へええ。
- 生江
- そうやって捉えたウミウを
全国の鵜飼12か所に送っているんです。
- ──
- 日立市のウミウで、
全国の鵜飼漁が成り立っているんですか。
- 生江
- そうなんです。というわけで
はちゅウるい館の「ウ」が片仮名なのは、
ウミウの「ウ」のことです。
- 猫八師匠
- たくさんの爬虫類を見られるのと同時に、
ウにも出会える館です。 - それでは、さっそく、
そのはちゅウるい館を見に行きましょう。
- 生江
- いってらっしゃい。
- ──
- はい、行ってきます!
- おおー、ここが「はちゅウるい館」かあ。
あ、リクガメだ。いつ見ても迫力がある。
- 猫八師匠
- この子はケヅメリクガメですね。
- あとは、アルダブラゾウガメもいますし、
アカアシガメ、ヒョウモンガメ、
タイミングが合えば
けっこうアクティブな動きを見せるので
楽しいんですが、
じっと動かないこともよくあります。
それもまた、
「生き物と向き合うおもしろさ」です。
- ──
- 動かない時間も、
カメの人生の一部ですもんねえ。
- 猫八師匠
- 遊園地のアトラクションとは違って、
動物園は「必ず」がない。
お目当てはそこにいてくれるのですが、
思いどおりにはならない。
そこが、おもしろいところです。
撮影:五代目江戸家猫八
- ──
- お次はワニさんがいて‥‥えーと、彼は。
- 猫八師匠
- ビルマニシキヘビ。
この白い個体はアルビノでしょうかね。
白変種というのもあるので、
動物種によっては見分けが難しいんです。
- ──
- ビルマニシキヘビのユウサクさん。
巻きついてるけど、いまは寝てるのかな。
- 猫八師匠
- そうですね。ヘビは変温動物ですから、
基本的に省エネ生活。
無駄なエネルギーは消費しないという
生き方をしています。 - このあたりから、トカゲのゾーンです。
- ──
- トカゲといっても‥‥デカい!
- 猫八師匠
- これはアオジタトカゲ(表記を見て)‥‥
あ、正しくはヒガシアオジタトカゲです。
手足はちょっと短くて、
その名のとおり、ベロが青いんですよね。 - そして、インドシナウォータードラゴン。
比較的めずらしいというか、
展示施設はそんなに多くない気がします。
撮影:五代目江戸家猫八
- ──
- そして、ヨウム。頭のいい鳥ですよね。
- 猫八師匠
- たしかに頭脳は明晰ですね。
人間の言葉も、いろいろ覚えますから。 - 見た目のベースは地味な灰色なんですが、
尾羽が赤くてかわいいですよね。
撮影:五代目江戸家猫八(2019年12月)
- ──
- ほんとだ。そこだけ赤い。ふしぎー。
- 猫八師匠
- ペット目的での密輸が問題になっていて、
生息域について
きちんと発信しながら飼育してる園館が、
最近、増えている印象です。 - 富山にある、富山市ファミリーパークでは
複数羽を飼育することで
群れの行動や繁殖によい影響が出るような、
そういう展示を数年前につくりました。
- ──
- さまざまな問題に対して、
人間というか動物園の側でもひとつひとつ、
対処してきてるんですね。
- 猫八師匠
- いまは「動物福祉」の観点から、
動物のQOL(Quality of life)を重視して
展示の工夫をしている園館が増えてますね。
あー、そこに、フタアゴヒゲがいますよ。
こちらも人気があるトカゲです。
- ──
- トカゲって本当に不思議だなあ。
コモドドラゴンなんか、
まるきり恐竜みたいですもんね。 - うわっ、めっちゃデカい!
- 猫八師匠
- この個体はミズオオトカゲですね。
- コモドドラゴンもミズオオトカゲも、
トカゲっていう言葉から想像するような
サイズじゃないですよね(笑)。
撮影:五代目江戸家猫八
- ──
- 何を食べるんだろう。
- 猫八師匠
- ここにある説明を見ますと‥‥
ネズミ、カエル、あと、鳥もですね。
- ──
- ひゃー‥‥。
食事のシーンの絵が描いてありますね。 - 肉が口に入り切らないときは
左右に素早く頭を振って引きちぎります、
それでも入らないときは
前足をぶっ通して引き裂いたりもします。
ワイルドスタイル!
尻尾も大きいなあ。
あんな大きい必要があるのかなあ、尻尾。
- 猫八師匠
- トカゲ本人じゃなければ
本当の理由はわからないと思いますけど、
おそらくバランスをとる、
泳ぎも得意なので、推進力として使う。
何かしら役立ってはいるはずです。
- ──
- なるほど。意味がないわけないですよね。
- 猫八師匠
- こちらはアシナシトカゲといいまして、
足がないんです。
つまりヘビみたいなスタイルなんだけど、
顔を見ると、トカゲ顔なんです。
- ──
- 足がないのに、ヘビではない。
そして「トカゲ顔」というのがあるんだ。
- 猫八師匠
- はい。ヘビには「まぶた」がなかったり、
外側の耳の穴もなかったり、
下あごの骨が左右離れていたりとか。
そういう特徴がないから、ヘビではない。
- ──
- つまり、まぶたがある?
- 猫八師匠
- だからよく見てると「まばたき」します。
(つづきます)
2026-02-24-TUE
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絶景・日立駅からタクシーで10分ほど。
動物たちのことを身近に感じられるつくりで
飼育員さんたちもにこやか。
とってもフレンドリーで、
どこかなつかしさを感じる素敵な園でした。
住所:茨城県日立市宮田町5-2-22
時間:3月から10月 9時~16時30分(入園は15時45分まで)
11月から2月 9時~16時(入園は15時15分まで)その他、入園料・定休日などについては
動物園の公式サイトでご確認ください。

動物園に付属するエレファントカフェにて、
師匠おすすめのハンバーガーを、いただきました。
常陸牛のハンバーグに
シャキシャキした茨城のレンコンで大満足でした。
おいしかったな〜。790円。