
mioasseの服は、いずれも、丸みを帯びた
チャーミングなかたちです。
着心地がよくて、のびのび動けて、
立ったり、しゃがんだり、座ったりを
1日、繰り返しても
くたびれた感じにならずに、
いつもスタイルよく、
凛とした雰囲気を保ってくれます。
お手入れがとても楽なのも、
時間がない毎日にうれしいところ。
自宅で遠慮なくジャブジャブ洗濯して
ノーアイロンでOKです。
そう、mioasseの服は、
家でも外でもいそがしくしている
がんばりやさんへのエールが
すみずみまで落としこまれているんです。
東京でははじめてとなる展示会を前に、
mioasseの田中さんと中川さんのおふたりに、
定番人気の服について教えていただきました。
- ――
- TOBICHI京都ではおなじみの
mioasse(ミオアッセ)の展示会ですが、
TOBICHI東京では、はじめてですね!
すごくたのしみです。
はじめて知る方も多いと思うので、
すこしくわしくお訊かせください。
mioasseをはじめたのはいつですか?
- 田中
- 販売をはじめたのは2022年ですね。
企画のスタートは、
コロナになった年からはじめました。
- ――
- 緊急事態宣言で外に出られなくなったとき?
- 田中
- そうそう。その1年間ずっと、
ブランディングやコンセプトを考えていました。
- ――
- 今とは違う?
- 田中
- 一緒ですね。
mioasseの名前のとおり、
「mio」が「自分」、
「asse」が「軸」ということで、
「自分軸で気持ちを整えて、自分軸を大切に」が
コンセプトです。
自分たちは生産現場にいますから、
そのコンセプトを
ものづくりにどういうふうに落としこんで
かたちづくっていくかを
何度も試作して、
ゆっくり話しながら進めてきました。
- 中川
- mioasseという名前が決めるのにも、
けっこう時間がかかりました。
最終的に自社で使っているニットの機械が、
イタリア製のものが多いので、
イタリア語で考えようかなって。
中川さん(左)と田中さん(右)。
- ――
- ああ、現場は奈良の
ニットメーカーの工場ですもんね。
mioasseはニットメーカーのソシアルさんの
オリジナルブランドで‥‥。
- 田中
- そうです。
ずっとOEMがメインでしたが、
あたらしいブランドが2つできました。
mioasseと、もうひとつは
BIBLIOTHECA(ビブリオテカ)です。
高級なスーツ生地に見える
特別なニットでつくられた
ブリティッシュスタイルの
スーツやジャケットのブランドです。
見た目はシュッとしたスーツなのに
のびるから楽なんです。
- 中川
- 田中も私もずっと現場でやってきました。
デザイナーとして勉強してきてたら、
mioasseの服はできないと思うんです。
ユーザー目線で、
ここがもっとこうならいいのに、と
思うところをかたちにしていて。
もっと着心地をよくしたい、
もっとスタイルをよく見せたい、
楽だけどだらしなくならないとか、
家の中でも、出かけるときでも、
いつ着ていてもすてきな服がほしいとか、
そういう「もっと」が
かたちになった服なんです。
- ――
- いちばん最初に作った服はどれですか?
- 中川
- 丸襟のブラウスですね。
▲シックでかわいい丸襟ブラウス。
細身に見えつつ、タテヨコに伸びるから
着心地がのびのびラクチン。
- ――
- 特長を教えてください。
- 中川
- はい。第一の特長は素材です。
お洋服の摩擦って実は厄介で、
シャツって下着を着ると、
摩擦で動きにくくなるものが多いんです。
- ――
- 言われてみれば、そうですね。
- 中川
- 上にニットを着たときも
がさがさすることが多いでしょう?
おさまりがイマイチというか。
そうならないことをめざして
素材を探しているときに
この生地に出会いました。
ポリエステル100%の生地ですが、
ポリエステルに見えない
独特の素材感があって、
ストレッチ性があるところがすごいんです。
だから、シュッとして細身に見えるけど、
窮屈じゃない。
手ものびのび動かせますよ。
- ――
- タテ伸び、ヨコ伸び、どちらですか?
- 中川
- タテもヨコも両方です。
- ――
- コットンシャツに見えるのに、
のびるってすごい!
- 中川
- みなさん、試着する前に、
「えー! こんな細いの入らない」って
おっしゃるんですけど、
試着室から「入った!」って声が(笑)。
- ――
- ふふっ。
- 中川
- お年頃になると、パンツやスカートに
シャツをインすることはまずないので。
オーバーにしていいかんじになるように、
ラインは裾も丸くして、
チャームポイントをつくっています。
あと袖口もていねいなつくりになっています。
縫うのは手間がかかるんですが、
ディティールこそ大事にしたくて。
一見ふつうのシャツに見えるけど、
着るとすごくおしゃれです。
- ――
- きちんとして見えるんですね。
- 中川
- なので、着てもらうとみなさん、
お仕事で着られてる方は特に、
「毎日のように着る」っておっしゃっていますね。
- 田中
- とにかく、お洗濯が楽で。
- 中川
- 夏だったら30分、
冬で3時間で乾く素材なので、
出張に行ったり旅行に行っても、
お風呂で洗うと次の日に着れます、はい。
- 田中
- そして、ボタンはぜんぶ、貝ボタンです。
奈良は貝ボタンの産地なので。
- ――
- 貝ボタンの生産量が
日本一なんですってね。
- 田中
- そうです、そうです。
- 中川
- プラスチックのボタンとは、
やっぱり印象が違うんですよね。
- ――
- 違いますよね!
(つづきます)
2025-11-29-SAT
