さあ、もうすぐ「生活のたのしみ展」!
飯島奈美さんのショップ
「SUPER LIFE MARKET」には、
おなじみの食品やグッズに加え、
新商品がずらりとならびます。
まずはなんといっても、
6年ぶりの新刊『LIFE 12か月』の発売です。
重松清さん書き下ろしの物語を、
飯島さんが料理で表現するという
スペシャルコラボレーションで、
46のレシピを収録しています。
さらに、梅のふりかけ「うめももち」、
飯島さんが選んだおいしいものを
詰め合わせた「めしぶくろ」、
希少な魚「えそ」を使った限定「おだし」を先行販売!
まだまだ、それだけではありません。
LIFEのアパレルまわりからは、
かわいくて機能的な新アイテム「からあげボレロ」と、
人気のエコバッグの新色も登場しますよ。
それぞれについて、詳しくお伝えしていきますね。

前へ目次ページへ次へ

飯島さんの「欲しい!」を形にした、
「からあげボレロ」ができました。

「生活のたのしみ展2023」では、
飯島さんが
「こういうものが本当に欲しかった」という
新アイテムを先行販売します。
その名も「からあげボレロ」。
えっ、と驚かれそうなネーミングですが、
油を使った料理をするときに、
さっとはおれるボレロなんです。
大人気のあのエプロンを作ってくだ
さった、
「lelill(レリル)」のデザイナー、
児玉洋樹さんに今回も相談しました。
機能的でありながら、「洋服」として、
お出かけにも着ていけるかわいさです。
児玉さん、飯島さんと一緒に、
制作の過程を振り返ります。
エコバッグの新色もありますよ。

プロフィール

児玉洋樹(こだま・ひろき)

1972年東京生まれ、専修大学卒業。
ジーンズメーカー・エドウィンでキャリアをスタート、
2004年にアパレル「アナディス」の創業メンバーに。
「Luxluft」のデザイナーとして15年活躍したのち、
2020年春夏シーズンに「レリル(lelill)」を立ち上げる。
年齢にとらわれないベーシックなアイテムを、
機能性素材/自然素材/デニムの3つのラインで展開。

児玉
ぼく、飯島さんのレシピが好きで、
いつも家で作っているんですよ。
飯島
ありがとうございます。
児玉
我が家は、奥さんとぼくと、
だいたい交互に夕食を作るんですが、
『LIFE』を見ながら、
「1巻のハンバーグのところに載ってる
ポテサラ、いつ作ろう?」
「副菜本の鮭じゃがは、いつにする?」
なんていう話ばかりしてます。
飯島
いいですね。
料理を通して、すごく円満。
児玉
ふたりとも、食べるのも作るのも好きなんです。
──
理想的です。
夫婦そろって料理が好きというのは。
児玉
じゃないとこのエプロンに行きつかないですよね(笑)。
自分で作るからこそ。
飯島
たしかに。
児玉さんに作っていただいたエプロンが楽すぎて、
本当に気に入っています。
──
エプロンも、児玉さんに
相談したところからはじまったんですよね。
児玉
エプロンは、料理をする側としても、
作ってよかったなと思いました。
だけどね、今回のボレロは‥‥出てこなかった!
このアイデア自体が。
──
ぼくらでは絶対に思いつかないアイデアでしたよね。
次は何を作りましょう、という話をしていたとき、
飯島さんがこれをぜひ、とおっしゃったんですが、
まず、名前にびっくりしましたね。
「からあげボレロが欲しい」と。

児玉
そうです、びっくりしました。
飯島
「からあげボレロ」。
「チヂミボレロ」でも良かったけれど。
一同
(笑)
飯島
チヂミをかりっとさせるために
油をたくさん使うんですけど、
その油がすっごく飛ぶんです。
──
要は、揚げものをするときに、
油がはねるから、それを防ぐための「ボレロ」がほしいと。
飯島
そうです。私たちは普段、
エプロンをつけて料理をするじゃないですか。
それで、「終わったら食事に行こうね」なんて言って、
みんなおしゃれしてくるんですけど、
気をつけて油がはねないようにしても、
かなり匂いがつくんですよ。
からあげの匂いがついた状態で
移動しなきゃいけないのが嫌で。
児玉
油にまとわれるような感じですよね。
飯島
そうなんですよ。
光が差しているときなんて、
炒めものをしていると、油がフワーッと
飛び散っているのが見えます。
だからそれを防ぐ形の、ボレロ。
児玉
でも、それ専用のものがほしいなんて考えが、
やっぱりないじゃないですか。
ただ今回ボレロを作ってみて、
エプロンのときにも思ったんですが、
料理中の格好でそのまま外に出られる感じが、
洋服と料理が融合していていいなと思いました。

飯島
ほんとに洋服ですよね。
児玉
名前を言わなかったら、
結構こじゃれたものを着ている感覚で、
そのまま外に行けますよね。
飯島
でも「からあげボレロ」だけど。
一同
(笑)
児玉
「え?」って思いましたよ。
これを作ってくださったニットメーカーの人も、
最初、同じようにポカンとしてました。
一同
(笑)
児玉
「何を言っているの? あなた」みたいな。
飯島
からあげを作る人にしかわからないですよ。
児玉
そうですね。料理する人は、
「あ、なるほど」っていうふうに思いますね。
飯島
夏、Tシャツ姿で
揚げものしているときにも、油がはねたり。
児玉
ああ、夏、たしかに。
つまり、これからの季節が一番使えるとも言えますね。
最初はもう少し丈が長いほうがいいかなと
思っていたんですよ。
──
丈というのは背中の部分ですか?
児玉
はい。でも夏に使うということを考えると、
「この短さで正解だったな」と思いましたね。
しかも今、短め丈のニットが流行っているじゃないですか。
飯島
そう。だから本当にちょうどいいです。
夏の暑いときにロケがあっても、
これだったら着られそうだし。
冬ももちろんいい。
あと、料理だけじゃなくて、
文字を書く人とか絵を描く人も、
腕のところって汚れるじゃないですか。

児玉
ああ、たしかに。
ある意味で究極の腕カバーのような(笑)。
──
でも、飯島さんのリクエストって、
最初からボレロだったんですよね。
なんで腕カバーじゃダメだったんですか?
飯島
個人的な話ですけど、洗濯で
靴下がバラバラになることが多いんですよ。
「あれ? なんでこの片っぽないんだろう?」
という状況によくなって。
児玉
だったら最初からつながっているほうが、と。
──
たしかに、家庭でも、
靴下、片方どこ行った問題はよくありますね。
でも、これだったら、
絶対に両方ありますから。
このボレロ、どんどんかわいくなっていったと
思うんですけど、
サンプル段階では、どんな感じでしたっけ。
児玉
ファーストサンプルは背中の広さが
少し足りなかったかな。
──
小っちゃかった。
児玉
要は、腕を動かしたときの、
動きやすさがいまいち足りないなと。
それで作り変えたんですけど、
普通のニットに比べても
背中の部分はかなり広いと思います。
あともうひとつは、料理し終わってちょっと暑いときに、
たくしあげやすいように、
腕のリブの部分も工夫しました。

飯島
ね、いいですね。落ちてこない。
長さがあるから折ることもできますし。
──
袖の形もいいですよね。
児玉
ありがとうございます。
ちょこっとだけ袖をフワッとした感じにしました。
こういうのって、
トレンドを入れすぎないほうがいいんですよね。
飯島
そうですよ。
だって「からあげ」ですからね。
児玉
ベーシックなんで。
飯島
流行じゃないんで。
──
(笑)
児玉
なので、使いやすさとかわいさだけを考えて、
無駄なところは全部削ぎ落していって。
あと、背中はこんなに短い丈なのに、着ると、
なぜか違和感がない。
自分でもよくわからないんですけど(笑)。
最初に指示した寸法はもっと長かったんですよ。
だけどお話を聞いているうちに、
どんどん短くなっていって。
最初にエプロンを作れたことが
よかったかもしれないです。
あれがあったから、ボレロとの組み合わせという点で
考えられたので。
飯島
そうです。
エプロンと合わせるという意味でも、この短さがいい。
児玉
うん、エプロンとのマッチング、いいですね。
──
同じ人がデザインしたみたいな。
児玉
いやいや(笑)。同じ人ですから。
エプロンだけでなくて、
いろんな洋服の上にこれを着ることも想定しているので、
重ね着しても、
動きを妨げないようにということを意識してます。
素材も、強撚糸というカリッとした糸を使っているので、
暑いときに汗ばんだりしても、
こういう素材だと肌離れがいいというか、
肌にベタっとくっつかないんです。
ちなみにコットン100%です。
──
使うシーンを考えて、
かなり機能的に考えてくださってますよね。
児玉
脱ぐときも、急いで着脱できます。
スポンと脱げるように。
──
いいですね。軽いし。
しかも料理着とは思えないかわいさです。
飯島
ほんと。これ着たまま
デートに行けるんじゃないっていう。
児玉
まったく気づかれないんじゃないかな(笑)。
飯島
でも、そうなると、からあげ揚げているときに、
はねないようにとか気をつかってしまう‥‥。
──
(笑)
はねていいのに。
児玉
そう、はねていいのに(笑)。
──
色についても伺っていいですか。
児玉
色は、シックな、
「ホワイト」と「チャコール」の2色です。
奈美さんが「この色!」って指定してくれて。
個人的には「ホワイト」がいいかな。
白がすごく好きなんですよね。

飯島
でも、油が飛んでも汚れが目立ちにくい、
という意味ではチャコールもいい。
児玉
チャコールの色もね、試行錯誤しましたね。
飯島
そうですね。真っ黒だと重すぎるし、
黒いエプロンがあるので、
それと同じよりはちょっと変化があるほうがいいなと。
でも、白でいっぱい油じみがついても、
あえてザブザブ洗濯することを前提に、
使ってもらうのもいいですね。
──
普通に、洗濯機で洗えますよね。
児玉
一応ニットなので、
おしゃれ着洗いみたいな感じで洗うといいと思いますが、
今は、洗剤と洗濯機が両方とも進化して優秀なので。
飯島
ニットなので、一応ネットに入れてくださいね。
児玉
あ、そうそう、「ニット」の話でいうと、
これはワンサイズなのですが、大きめなので、
ゆったりと着用できるところもポイントです。
シャツを着て、エプロンを着て、
その上からバサッとこれをはおっても
余裕があると思います。
──
これは「生活のたのしみ展」で初デビューなのですが、
同時に、児玉さんに作っていただいた「エコバッグ」の
新色も出ますね。
今、ついでのように言ってしまいましたが、
これもいいんですよね。
児玉
はい。エコバッグの新色もあります。
飯島さんに「何かスペシャルなものを作りましょう」
と言ったら、「紫がいい」と。
飯島
紫色が好きなので、はい。

児玉
もう「紫」って聞いたときの、
どっきり感(笑)。
──
なぜ?
児玉
だってあんまり
「紫のバッグ、持ってまーす」っていう人、
いないんじゃないかなと。
でも作ってみたら、めちゃくちゃかわいかった(笑)。
もう、すみません。おみそれいたしました。
──
(笑)
ちなみに紫のバッグ、正式には
「ミルティーユ」という名前になりましたね。
フランス語でブルーベリー。
「え、紫?」からはじまったバッグですけど、
できあがってみて、ぼくらもびっくりしました。
かわいいです。
児玉
うんうん。
これはほんとに参りましたですね。完全に。
飯島
思ったより紫が鮮やかで、いいですね。
あと、持ち手の色も大好きなんです。
なんて言えばいいんですか、この色。
児玉
これはエメラルドグリーンです。
紫ともっとケンカするかなと思ったけど、
かわいいですね。
飯島
かわいいです。しかも便利です。
このバッグがいいのは、
映画を観に行ったとき、席に座って、
荷物を置きたいときに、
コートとか買ったものとか全部入れて足元に置けるんです。
それがすごくいい。

児玉
このサイズだとなんでもありですよね。
夏に向けて、洋服がわりと単調になるという方も、
アクセントカラーとして使ってほしいです。
男女兼用だし、男の人も全然問題なく使えるので。
ぼくも夏になると、Tシャツを着ることが多くて、
だいたい白か黒ばかりなんですが、
そのときに、ワンポイントで、
パッと目に入る色があると、いいんですよね。
飯島
そうそう、そうなんです。
たくさんの人に買っていただきたいですよね。
これを使った人は、手放せなくなると思うんです。
すっごく軽いし、内ポケットも最高です。

──
大小ありますけど、
小っちゃいのは小っちゃいので、使いやすい。
ジムに行くときのウェアも、
小っちゃいほうで入りました。
飯島
そう。小さいほうも結構入ります。
──
もっと具体的な例でいうと、大きいバッグは、
トイレットペーパーを買ったときにもいいです。
児玉
ああ、あれ、必ずむき出しで持たなきゃいけないから、
これがあるといいですね。
あと、大きめのスケッチブックなんかも入りそう。
──
そうだ、画材もいいですね。
飯島
それと、荷物を入れると、
口のところが勝手にすぼむのもうれしい。
うちの母が、いつも
「バッグをちゃんと閉めなさい」って言うんです。
私がだいたい開けているんで、
「落とすわよ!」って。
児玉
ははは。
飯島
いつも怒られるんですけど、
これだったらわりと安心なんです(笑)。
──
お母さんに怒られない(笑)。
このエコバッグの新色「ミルティーユ」も、
「からあげボレロ」と同じく、
「生活のたのしみ展」に並びます。
たくさんの人に、手にとってもらいたいですね。
お二人とも、ありがとうございました。
児玉
ほんとに、特にボレロに関しては、
どこにもないものができたなっていう感じです。
飯島
はい。私も念願が叶いました!

(おわります)

2023-04-28-FRI

前へ目次ページへ次へ