
フードスタイリストの飯島奈美さんがプロデュース、
デザイナーの児玉洋樹さんといっしょにつくった
ジップエプロン、ジレエプロン、シャツエプロン。
使いやすさとかっこよさ、かわいらしさで
たいへん好評をいただいています。
肩に重さがかかりにくいので長時間着ていてラク、
ポケットやループなど実用的なアイデアがいっぱい、
着たまま外出できるエプロンらしからぬファッション性で、
家庭での用途はもちろんのこと、
料理や家事関係の仕事をしているかたなど、
プロのかたがたも仕事着として着ているんです。
このコンテンツでは、そんなプロのみなさんに、
着心地、使い心地をおたずねしました。
登場するのは飯島奈美さんの事務所
「7days kitchen」のみなさん、
東京・池袋のハンバーガーショップの長谷川シェフ、
プロの片づけ集団である
「TEAMたけまな」のみなさんです。
profile
2024年夏、竹村真奈(愛称:たけまな)さんが設立した
プロの片付け集団。
整理収納アドバイザーとして
個人の自宅やオフィスなど、
様々な場所のお片付けをサポート。
自分の手で片付ける知識やスキルを教える
「自分で片付けたい人プロジェクト」という
オンライン講座も開催している。

編集者(編集プロダクション・タイムマシンラボ代表)/
整理収納アドバイザー/ルームスタイリスト。
片付けプロ集団TEAMたけまな主宰。東京在住。
「竹村真奈」名義での著作に
『小さな家、建てました』
『整理収納を仕事にする』
などがある。
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保育士/整理収納アドバイザー。埼玉在住。
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リセッターリスト®︎アドバイザー/
北欧式整理収納プランナー/防災士。
松本在住。「荒木ゆうこ」名義でも活躍。
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TEAMたけまなのリーダーである
たけまなさんがこのエプロンに出合ったのは、
2023年春の「生活のたのしみ展」でのこと。
「SUPER LIFE MARKET」のブースを訪れ、
最初に目に入ったのが
「スタッフのかたが着用していたジップエプロン」
だったのだそうです。
男性スタッフと女性スタッフ、
そしてデザイナーの児玉洋樹さんが
発売したばかりのエプロンを着用し、
接客をしていました。
「ひと目で、もう『かわいい!』って。
エプロンなのになんだかエプロンっぽくない、
私服で着たくなるようなデザインに惹かれたんです。
洋服っぽいなあ、って思ったんですよ。
独特のワークウェア感もよかった」
そうなんです、洋服っぽさ。
じっさい、このエプロンは、
洋服のデザイナーである児玉洋樹さんがデザインをし、
洋服の縫製工場で「洋服として」つくっていますから
(一般的なエプロンは、別の工場を使うそうです)、
微に入り細を穿つ「洋服っぽい」つくりなんです。
ジップエプロンのワークウェア感は、
「ミリタリーオーバーオール」という
フロントのファスナーで脱ぎ着ができる
オーバーオールから着想を得ているゆえですね。
‥‥ということを児玉さんの接客トークで知り、
すっかり「ほしい!」モードになったそうなんですが、
ジレとジップで迷い、まずはジップの黒と決めたものの、
店頭では売り切れ!
「それでも早く着たくて、ジレを買っちゃいました」。
現在、片付けプロ集団「TEAMたけまな」を率いる
たけまなさんですが、2023年のこの頃はまだ結成前。
「整理収納」を得意分野のひとつとしながら、
書籍や雑誌、ウェブメディアなどで
編集と執筆を手がける多忙な編集者でした。
‥‥ということはそのエプロン、
たとえばご自宅で調理をなさるときに
着てくださっていたんでしょうか。
「それが、ちがうんです。
私、飯島奈美さんの大ファンなのに、
料理がまるでできなくて、
これまで調理用のエプロンというものに
興味を持ったことがなかったほどでした。
でもこのエプロンに出合って、
日常的に家でいろんなことをする時に着たい、
という気持ちになりました。
もちろんプロデュースなさった飯島さんを
近くに感じていたいなと思ったのも動機のひとつです」
たけまなさんがじっさいに着てみて感じたのは、
動きやすさ。
「“ちょっと座ったり”の動作が、らくなんです」
たしかにこのエプロン、
「日常的に家でいろんなことをする時」に
ぴったりですよね。
パターンのよさで足さばきに余裕がありますし、
ジップは下からジッパーを開けたり、
ジレだったら前をすべて開けて羽織るように着てもいい。
見た目が「調理エプロンぽくない」うえに
「動作がらく」ということが、
たけまなさんの使い方にぴったり合っていたのですね。
2024年に「TEAMたけまな」として
整理収納の仕事をはじめたとき、
たけまなさんは、
「ジレエプロンを制服に」と決めます。
そして2025年の生活のたのしみ展には
たけまなさんはさらに色違いのジレエプロンを
購入してくださったそう。
「それをインスタにあげたところ、
フォロワーのみなさんがいっせいに
『かわいい』とおっしゃってくださって、
しかも購入してくださったみたいなんです。
よかった、わたしの審美眼も間違ってなかった!
って思いました」
その影響は大きく、
「ほぼ日ストア」で在庫がなくなる勢いだったんですよ。
さて、結成から1年が経ち、
いま、TEAMたけまなは
たけまなさん、ぽっこさん、
ぴーこさんの3人で活動をしています。
SNSなどに使うプロフィールの写真では、
お揃いで“制服”の黒のジレエプロンを着用。
もちろん片付けに伺うお宅でも
このエプロンを作業着として着ています。
「TEAMたけまなの仕事の日は、
みんな、家から着て行くんですよ」
とぴーこさん。
「松本に住んでいる私も、
都内で仕事があるとき、
家から着て『あずさ』に乗ります。
もちろん帰るときまでずっと」
とぽっこさん。
松本 ⇄ 新宿の往復も、これを着たまま?!
うれしいです。
エプロンですけれど洋服のつくりですから、
外着にしてもぜんぜん大丈夫ですよね。
とくにジレエプロンは、その名のとおり、
きちんとジレっぽいですし。
「着て歩いた時の感じもいいんですよ。丈感が」
とたけまなさん。
ハイ、ちょっとしたレディースのワンピースの丈感と
ほとんど同じですから、
洋服としての安心感があるんです。
ちなみにぽっこさんはSサイズ、
たけまなさんとぴーこさんはMサイズを着用。
170センチあるぴーこさんでも、
Mサイズで違和感がありません。
これはプロデューサーの飯島奈美さんが、
背の高いかたなので、
比較的身長があるかたが着ても
かわいらしく見えるよう、
児玉さんがバランスを考えているからです。
「着ていると、ほんとうに落ち着くんですよね」
とぽっこさん。
わぁ、「落ち着く」という感想は初めてです。
ご自身になじんでいるということですよね、
うれしいなあ。
そして仕事の現場では、複数あるポケットが
たいへん活躍しているのだそう。
「整理収納の仕事では、
このポケットがすごく役に立つんです。
たとえばメジャー」
と、ぽっこさんが、
ポケットからメジャーを出して見せてくれました。
「ほかにも軍手とか、お掃除グッズ、ペン、メモ帳、
充電器‥‥必要な道具がぜんぶ入っちゃうんですよ」
整理収納のアドバイザーは、そんな道具たちを、
サコッシュ的な肩掛けのポーチに
入れることが多いのだそう。
「でも、このエプロンは、
それナシでいけちゃうんです」
このエプロンは、ふだんは着けず、
TEAMたけまなとして活動するときのみ、
と決めている3人。
「最初は、かわいいものが着られて嬉しいな、
という気持ちだったんですが、
だんだんこれがチームだけの証(あかし)、
シンボルのような存在になってきました」
(ぽっこさん)
「着るとシャキッとした気持ちになるんです。
どこのエプロンですか、って、
お客さまから購入や在庫の問い合わせを
いただくこともあるんですよ」
(たけまなさん)
「私は、あとからチームに参加したんですけれど、
『このエプロンが着られるの?』ということが嬉しくて。
最初に贈呈式もあったんですよ」
(ぴーこさん)
わあ、このエプロンがそんな存在に‥‥。
横で聞いていたデザイナーの児玉さんも
とても嬉しそうでした。
ちなみに‥‥この日の取材は、
整理収納の現場の雰囲気で撮影をしたいと考え、
「ほぼ日」神田ビルのキッチンで行なったんですけれど、
キッチンに入るなり、
いきなり「仕事モード」になった3人。
「‥‥ちょっと、片付けてもいいですか?」
と、ものの5分ほどで、大きな引きだしがひとつ、
きれいになりました。
ごちゃごちゃと調理道具が入っていたのが、
「役割別」に分類され、包丁などはあぶなくないよう
トレイにまとめられています。
このトレイは、ほかの引きだしに死蔵されていたものを、
3人が発見し「使える」と判断したのだそう。
あたらしい道具や器具を買い足さずに
「あるものでなんとかしましょう」というのは
TEAMたけまなの方針のひとつなんですって。
勉強になります!
TEAMたけまなのみなさん、
どうもありがとうございました。
(おわります)
2025-09-09-TUE
じつはこのエプロンを「制服」として
使ってくださっているかた、
全国にいらっしゃるんです。
ぼくの知っている限りでは、
奈良や九州の飲食店のみなさんが。
ジップだったりジレだったりしますが、
今回、TEAMたけまなのみなさんが
着ているところを見て、ちょっとじーんとしちゃいました。
そんなふうに使ってくださるって、
ほんとうに嬉しいです。デザイナー冥利に尽きます。
と思うところはありますか?」とたずねたら、
「TEAMたけまな、っていう刺繍を入れたい」
とのこたえ。なるほど制服として!
‥‥残念ながらその別注は受けていないんですが、
こんど、いい刺繍屋さんを紹介しますね。
着たまま、近所のスーパーまで行きますよ。
終わりました。
取材に立ち合わせていただき光栄です。
出来る事ならさらに進化を重ね、
唯一無二のエプロンにしていきたいと思ってますので、
引き続きご愛顧のほどよろしくお願いします!