2019年の夏の終り、
ほぼ日の山下と光井は富良野を訪れました。
『北の国から』の展覧会を開く準備のために。
せっかく北海道に行くのだから良い写真も撮ってほしくて、
写真家の池田晶紀さんにも同行してもらいました。
池田さんは『北の国から』の大ファンなんです。

その道中を振り返って、レポートします。
ゆるゆるとした記録ですが、
レポートの中には「北の国から資料館」の館長だった、
仲世古善雄さんへのインタビューも、あります。
そこでは貴重なお話を、たっぷりどうぞ。

いや~、
富良野はいい場所でしたよ~。

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探訪記その6 ドラマが頭にあふれてクラクラ。

山下
道に迷いましたね。
池田
迷いました。
光井
純と螢が通ってた小学校を目指したんですが、
よくわからない場所に出てしまって。
山下
それがまたねー、こういう場所だったんです。

写真:池田晶紀
(以下、キャプションの無い写真はすべて池田さんの撮影です) 写真:池田晶紀 (以下、キャプションの無い写真はすべて池田さんの撮影です)

池田
迷ってよかったですよね(笑)。
山下
ね。
草原というか、丘というか。
光井
ねえ。すてきでした。
山下
こういうところにくると、
なぜか走ってしまうわけで。

池田
今回いちばん北海道らしい場所でした。
景色がほんとよくて

山下
ここにしばらくいましたよね。
迷ったのに、のんびりしちゃって。

池田
で、このとき光井ちゃんが(笑)。
山下
そうそう(笑)。
なーんか、ずっとふわふわ歩いてるのよ。
男ふたりは車に戻ってるのに。
池田
緑の中にね、補色の赤いワンピースで
雰囲気出しながら歩いてるから、
あれは「わたしを撮れ」ってことなんだと。
光井
そんなことないです(笑)。
池田
妖精みたいだったもん。
山下
妖精感あったよね(笑)。
池田
撮りましたよ、しょーがないから。

山下
いいなぁ(笑)。
光井
すみません(笑)、
たのしかったんです。
池田
子育てからの開放。
山下
なるほど。
ふだんはお母さん業でたいへんだから。
光井
‥‥それはあったかもしれません。
山下
妖精化した光井ちゃんが
ようやく車に戻ってきて、出発しました。
しばらく移動して、到着したのがここです。

山下
これは個人的にかなり、
ヒートアップしました。
光井
中の沢小学校分校。
山下
もう、ドラマのままですよ。
中に純と螢がいるんじゃないかと思うくらい。
池田
凉子先生もね。
山下
凉子先生!
原田美枝子さん、魅力的だったなぁ。
池田
正吉もね。
山下
正吉!!
池田
そして、光井ちゃんの妖精化は続いてた。

山下
ふわふわしてたわ~。
光井
してませんよ(笑)。
山下
この写真は、なにしてるの?
手を上げて軽く踊ってたの?
光井
踊ってません(笑)。
スマホで写真撮ってるんです。
山下
写真‥‥ああ、これだ。

▲光井のスマホ ▲光井のスマホ

池田
ななめ!
山下
ものすごい、ふわふわしてる!
光井
だから、たのしかったんですって!(笑)
池田
子育てからの、完全な開放。
光井
はははは。
山下
まあ、わかります。
このときちょうど小雨が降ってきてね、
雰囲気がすごくよくて、
ドラマの場面が頭にあふれてくるし、
ちょっとクラクラするんですよ。
光井
この学校‥‥
印象的なシーンが
ほんとにたくさんありました‥‥。

山下
そして、最後の場所です。
これまたはずせないスポット。
池田
富良野駅です。

山下
ここでもいろんなドラマがありました。
光井
主に、別れですよね。

山下
螢ちゃんが、
勇次さん(緒形直人さん)の乗る
列車を追いかけて走る。
光井
五郎さんが、孫の名前を叫びながら
列車を追いかけてホームの外まで走る。

山下
富良野駅では、
池ちゃんの「五郎さん化」が
とくに激しかったですね。

▲山下のスマホで ▲山下のスマホで

池田
いちばん感情入る場所ですからね。
山下
さて。
光井
さて。
山下
飛行機の時間が近づいてきました。
光井
帰りたくなかったです。
池田
開放してたからね。
山下
また来ればいいよ。
池田
「いつでも、
富良野に帰ってくんだぞ」(五郎さん化)
光井
はい(笑)。
山下
今回びっくりしたのは、
「富良野はあんがい近い」ということでした。
池田
そうなんです。
山下
飛行機の料金も、
早く買ったりすればそんなに、ね?
池田
そうそう。調べてみるといいですよ。
山下
旭川空港でレンタカーを借りて、
1時間ちょっとくらいで着いちゃう。
って、なんだか観光PRみたいだけど(笑)。
池田
ぼく、上富良野の観光PR大使なんです。
山下
そうだそうだ、そうでした!
池田
タナカカツキさんとふたりでね。
光井
今回もすこし、
上富良野を案内していただきました。
池田
人気の美瑛も近いですし、
温泉、サウナのすばらしいところもあります。
富良野に行くなら観光ルートに
そういうところを加えるといいですよ。
山下
美瑛の「青い池」、あれはほんと、
びっくりの青さでした。

山下
せっかくなので、
「ふらの観光協会」にリンクもつけましょう。
光井
「かみふらの観光協会」にもつけましょう。
山下
というわけで、
一泊二日の富良野の旅は、
これにて終了~~~。
池田
お疲れさまでした~~。
光井
池田さん、ありがとうございました~
山下
なのですが‥‥もうちょっといいですか?
光井
なんですか?
山下
このあともう一度、
ぼくは富良野に行ってるんです。
光井
はい、展示品をお借りするために。
山下
‥‥あれは、12月の頭でした。
もうね、こうですよ。

▲西田のスマホで ▲西田のスマホで

光井
はあーー。
山下
ちょうど、すごい吹雪の日でした。
夏はこうだった
「富良野・ドラマ館」も‥‥

▲山下のスマホで ▲山下のスマホで

山下
こうなってました。

▲山下のスマホで ▲山下のスマホで

光井
わあ‥‥。
山下
そんな中、
「北の国から記念館」収蔵品の
梱包・発送をやってきました。

光井
西田さんと。
山下
うん。西田くんと。
展示品をていねいにひとつずつ梱包して、
安全を願いながら発送してきました。

▲西田のスマホで ▲西田のスマホで

光井
ご苦労さまでした。
池田
「そりゃぁ、しばれたろぅ」(五郎さん化)
山下
(笑)こうして届いた展示品たちが、
渋谷PARCOの「ほぼ日曜日」に
ずらりと並んでいるというわけです。
光井
‥‥実現しましたね。
山下
こぎつけました。
ぼくらが実現させたかった
「北の国から」展覧会の開催に。
光井
多くのみなさまのご協力で。
山下
池ちゃんもそのひとりです。
ほんとうに、ありがとうございました。
光井
ありがとうございました。
池田
「おらは、なぁんも」
山下
最後の最後に申し上げたいのはこの一言です。
‥‥言います。
このドラマを観てない方、観てください。
光井
観てください。
池田
「みるなら今しかねぇ」

(おわります。観てね)

2020-02-03-MON

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