ほぼ日乗組員、向江夢（むかえ ゆう）は、
「喫茶店のマッチ」を集めています。
その数、現在300個以上。
世の中にはもっとすごいマッチ収集家がいるのでしょうが、
彼女（現在23歳）はこれを４年で集めています。
コレクションの３分の２は、
じぶんが実際に行った喫茶店でもらったものだとか。
しかも、「行ったお店にマッチが無い」
というケースがほとんどなのだそうです。
なのに、約200個を手に入れている。
いったい彼女は何軒の喫茶店の扉をくぐったのか‥‥。
そこまで本気な向江夢が、
好奇心ひとつをひっさげて、
「喫茶店マッチ」にまつわるあれこれをめぐります。
こんにちは。
「喫茶店マッチが好きだから。」最終回の後も日々、
全国の喫茶店を訪れているほぼ日の
です。
まとまったお休みがあれば、
マッチあつめの旅にも出ます。
旅先では、喫茶店だけでなく、
中華料理屋さんや洋食屋さん。
旅館のマッチをいただくことも。
今回、マッチを求めて訪れるのは、滋賀県の近江今津。
きっかけは、読者の方からいただいた
一通のメールでした。
私は民宿のような旅館を経営しているのですが、
昔にお客様にお配りしていた
古いお店オリジナルマッチが数個最近見つかったので、
ぜひ乗組員の向江さんにお送りしたいのです。
喫茶店マッチではなく旅館マッチなのですが、
今はもう作っていない古いデザインのものです。
これは、マッチをみてみたい‥‥。
なんなら、泊まって旅館のお話も聞きたい‥‥！
すぐに、姫路のマッチ工場の見学にも一緒に来てくれた
先輩乗組員の
を誘って、
滋賀旅行の準備をすることにしました。
読者の方が営んでいるのは、
滋賀県・近江今津にある「福寿旅館」さん。
いただいた一通のメールを頼りに、
「喫茶店マッチが好きだから。」
番外編として行ってきます！
- むかえ
- 着きました！ 近江今津駅！
- はたべー
- 雪がたくさん積もってるね。
- むかえ
- 駅から「福寿旅館」さんまでは、（携帯のマップを見ながら）
徒歩8分くらいだそうです。
足元に気をつけながら、さっそく向かいましょう！
- むかえ
- ‥‥あ、ありました！ 福寿旅館さんの看板です！
- むかえ
- 明かりが見えました。小路を通るの、なんだかワクワクします。
△福寿旅館さんに到着しました。おじゃまします！
- （ガラガラガラ）
- むかえ・はたべー
- こんにちはー！
- 旅館のかた
- いらっしゃいませ。
- むかえ
- あの、今回メールをくださった‥‥
- 旅館のかた
- はい。そうです。筧（かけい）です。
- むかえ
- 筧さん！ お会いできてうれしいです。
コンテンツを読んでくださっただけでなく、
うれしいメールまでいただき、ありがとうございました。
- 筧さん
- いえいえ。こちらこそありがとうございます。
でも、まさか来てくださるとは思いませんでした（笑）。
- むかえ
- いただいたメールがうれしくて、
すぐに滋賀へ行く準備をはじめちゃいました。
- 筧さん
- まあ、寒いのでお上がりください。
お部屋にご案内しますね。
- むかえ
- ありがとうございます。
- 筧さん
- 本日お泊りいただくのは、こちらのお部屋です。
- むかえ
- わあ、琵琶湖が目の前だ！
- ‥‥あっ！！
△福寿旅館さんのマッチと名入りのタオル
- むかえ
- これは‥‥！！ 福寿旅館さんのマッチですか！
- 筧さん
- そうです。これをお譲りしたくて‥‥。
- むかえ
- わあ、すごくかわいいです‥‥。
- むかえ
- ひょうたんが描かれていますね。
- 筧さん
- そうなんです。
うちの旅館のトレードマークが、ひょうたんなんですよ。
△マッチ棒のくすり部分は、ホワイト。
- 筧さん
- 旅館には、ひょうたんの間もあるんです。
- むかえ
- ひょうたんの間！ かわいい名前です。
- 筧さん
- うちは両親とともに経営しているのですが、
昔の旅館のことについては
母のほうが、詳しいんです。
- 筧さん母
- こんにちは。
- むかえ
- こんにちは！
- むかえ
- さきほど、旅館のマッチもいただきました。
とっても素敵ですね。
- 筧さん母
- ありがとうございます。もうだいぶ古いですけどね。
- むかえ
- 旅館は、創業何年になられるんですか。
- 筧さん母
- はじめたのは、昭和33年頃かな。
詳しくはわからないんやけど、
大おばあさんの代からここでお店をしてるんです。
旅館の前はね、お食事を主にだしてたんですよ。
そこで泊まれるようになって、
今のような旅館になったんですけど。
お食事をだす前は喫茶店やってたって話も
聞いたりしましたね。
- むかえ
- 喫茶店も‥‥！
- 筧さん母
- そうみたいです。
そのあと、料亭、旅館のような感じで。
うちは2階建てなんですけど、
2階には「ひょうたんの間」という24畳のお部屋もあって、
そこは宴会場のように使ってました。
- むかえ
- 24畳！ すごい広さですね。
- 筧さん母
- よかったらあとで２階も、
みていってください。
- 筧さん
- あの‥‥実はほぼ日の方が来てくださるということで
これをもってきたんです。
- むかえ
- ほぼ日手帳‥‥！
- 筧さん
- そうなんです。ずっと使っていて。
今年の手帳は、weeksにしたんです。
- むかえ
- すごいびっしり書かれてますね。
- 筧さん
- あと、これも使っていて。
- むかえ
- ひきだしポーチも！ うれしいです！！
- 筧さん
- このひきだしポーチも、レシートとかを
管理するために使っているんです。
- むかえ
- こんなにもたくさんほぼ日の商品を
使っていただけて、ほんとうにうれしいです‥‥。
- 筧さん
- いえいえ。こちらこそ見ていただけて、うれしいです。
あ、もうすぐ夕食の時間になりますね。
- 筧さん
- ちなみに、朝、天気が良ければ
この旅館の前から日の出も見れるんですよ。
- むかえ・はたべー
- わあ！
- むかえ
- 琵琶湖の日の出！ 見たいです。
- 筧さん
- 晴れるといいですね。
今日は、どうぞごゆっくりお過ごしください。 - むかえ・はたべー
ありがとうございます！
- むかえ
- 明日は日の出をみるために早起き必須なので、
はやく寝ましょう。 - （電気を消す）
- むかえ
- おやすみなさい！
- はたべー
- おやすみなさい。
- （真っ暗になった部屋）
- ‥‥
- むかえ
- ‥‥マッチかわいかった‥‥。
- はたべー
- ‥‥良かったね‥‥。
- むかえ
- ‥‥はい。ここまで来てよかったです。
- ‥‥
- はたべー
- ‥‥
寝よう。
- むかえ
- ‥‥
はい。おやすみなさい。
翌朝、早起きをして
きれいな日の出をみることができました！
- むかえ
- 日の出も見れて大満足です。
- はたべー
- ほんとうに綺麗だったね。
- むかえ
- 朝が来たということは、
チェックアウトの時間が近づいてきたということですね‥‥。
- むかえ・はたべー
- 福寿旅館のみなさん、お世話になりました。
- 筧さん
- こちらこそ、まさか来ていただけるなんて。
ありがとうございました。
あの‥‥最後に写真を撮りませんか。
- むかえ
- えっ、良いんですか。ぜひ撮りたいです！！
- 筧さん
- ありがとうございました！
いい思い出になりました。
- むかえ
- メールをいただき、ほんとうにうれしかったです。
こちらこそ、ありがとうございました。
- 筧さん
- 気を付けてお帰りください。
- 筧さん母
- またぜひお越しくださいね。
- むかえ・はたべー
- また、来ます！！
- はたべー
- 帰りの電車まで時間があるけど、この後はどうする？
- むかえ
- 実はこの周辺に行きたい喫茶店がありまして‥‥。
- はたべー
- 事前に調べてたんだ（笑）。
- むかえ
- はい。
近江今津駅の前に、喫茶店が並んでいて、
これは行くしかないなと‥‥。
- はたべー
- マッチも、あるといいね。
- むかえ
- あるといいなあ‥‥。
（近江今津の喫茶店マッチ編につづきます）
2025-04-26-SAT
-
イラストレーター・福田利之さんが、
このコンテンツ「喫茶店マッチが好きだから。」のために
一枚の絵を描きおろしてくださいました。
その絵を印刷した、オリジナルマッチを作成。
渋谷PARCO「ほぼ日曜日」で開催中の
「大福田展」でお渡しします。
会場内の「純喫茶 大福」をご利用ください。
おひとり様に１個、差し上げます。
（ご用意した数が無くなり次第終了）また、TOBICHI東京のワンコーナーでは、
「喫茶店マッチが好きだから。」に登場している
向江夢のマッチコレクションを展示します。
ちいさな展示ですが、
オリジナルマッチのために描かれた、
福田利之さんの原画もご覧いただけます。※会期は終了いたしました。
ご来場いただき、ありがとうございました。