
ただいま、渋谷PARCO「ほぼ日曜日」で
絶賛開催中の「どっち?展」。
キボリノコンノさんの木彫り作品を
クイズ形式でたのしむイベントです。
ほぼ日曜日でおこなったイベントの中でも、
メディアで取り上げていただいた数は
歴代ナンバーワン!の話題ぶりですよ。
木彫り作品がもっとたのしく見られるように、
木彫りファンの糸井重里によるクイズ体験と、
キボリノコンノさんとの対談をお届けします。
「どっち?展」は3月10日(日)まで、
ほぼ日曜日でお待ちしてますね。
- ほぼ日曜日で開催中の「どっち?展」。
開幕前日に、展示の最終調整をしている
キボリノコンノさんを糸井重里が訪ねました。
糸井は、以前からTwitterで
コンノさんの木彫りクイズをたのしんでいて、
この展示イベントをやろうと決めた発起人です。
そんな糸井も、コンノさんの木彫り作品の
実物を見るのはこの日がはじめて。
コンノさんとの対談をはじめる前に、
まずは会場をぐるっとまわってみましょう。
- 糸井
「うわーっ、バカだねえ(笑)。
写真だからわからないんだろうなって
思って来たんだけど、ふざけてるなぁー!」 - はじめて見るコンノさんの木彫り作品の実物に
感激してまじまじと見る糸井重里。
そうそう、会場にいらした方は、
よかったら写真を撮ってみてください。
ズームにして影が入らないように、
そしてやや明るくするのがポイントですよ。
- どれも木の色がついているはずなのに、
写真に撮ると、本当に透けているみたい。
でも、実物を見るとたしかに木なんです。
あ、なんだか糸井の目に気になる存在が‥‥。 - 糸井
「あれっ、これうっかりしてました。
ティッシュケースが置いてあるんだと思ったけど」
- まるで設営中に置いていたみたいですよね。
でも、このティッシュペーパーも
木でできた作品なんです。 - コンノ
「厚さ3センチのティッシュペーパーです」 - 糸井
「これのことを1回頭から外した
自分がおかしいですよね」 - 入口の周辺に置かれた木彫りの作品には、
実物を見ても作り物とは思えないような
精密に作られたものもあれば、
なんとなく粗っぽく見えるものも。
たとえば、このお寿司にも狙いがありまして。
- コンノ
「ご飯粒って実際には少し透けているんです。
やっぱり木との相性もあって、
本物そっくりに形を彫ってしまうと、
木だから透けなくて陰影が強くなり、
硬い印象になってしまうんです。
より自然なご飯に見えるように、
奥行きを彫りすぎないようにしています」 - 糸井
「そうか、カメラで映した時がゴールだから」 - コンノ
「ただそっくりに彫れば似るかというと
そうでもないんですよね」 - ここに並んでいる作品は偶然にも、
糸井の大好きなお菓子が多いんですよ。
たい焼き、どら焼き、豆大福、お餅、シガール。 - 糸井
「おれの時代なんだね(笑)」
- 会場の中を周っていきます。
「どっち?展」の木彫りクイズを
はじめようと思ったら――。 - 糸井
「こっちだ!!!」
- あー、ちがいますちがいます!
まだクイズはじまってないから。
椅子はどっちも本物だから。 - 糸井
「じゃあ、こっちだ!!」
- ああっ、水も! どっちも本物!
糸井さん、クイズです、クイズに行きましょう。
この解答用紙をお渡しするんで、
さっそく入場してください。 - 糸井
「あ、そういう企画なんだ」 - 解答者が理解してくれたということで、
「どっち?展」の木彫りクイズ、スタート!
- 第1問は、柿の種とピーナッツ。
この会場のメインビジュアルにもなっています。
さあて、AとBのどっちが木彫りでしょうか。
木彫りだと思う方を解答用紙に◯をつけて進みます。
そうそう、答えがわからないように、
糸井の解答も伏せていますのでご心配なく。 - 糸井
「あーっ‥‥。最初っからわかんないわ。
ああ、はい、書きました」
- 第2問は絵本『どっち?』 の
表紙を飾っているフランスパンです。
糸井はこの本の帯に載せるコメントとして
「本物か、木物か?」という
コピーを書いたので、きっとわかるはず。
- 糸井
「うわ、こんなにわかんないんだ。
一応書いたけど、これも自信ないです。
ちょっと頭を使ってね、
ぼくが選んだほうはいい形すぎると思ってね。
なんていうの、人間心理みたいな?」 - さて、頭を使った解答は合っているのでしょうか。
全部で20問のクイズを終えたら、
答え合わせが待っていますよ。
- クイズの前半は、難易度が低めなものばかり。
現物をよくよく観察してみれば、
おそらく答えられそうなものばかりです。
糸井は作品ひとつひとつの細部まで感心しながらも、
やや自信なさそうに、
出題者の心理を読み解いたりして答えていきます。
問7では、食べものではなく
机に置かれた道具たちというクイズも。
- 糸井
「うーーっん、まいったな。
これも創作意欲から発想する‥‥
それだけじゃダメだなぁ」 - コンノ
「ぼくもそのあたりは読んでますからね。
裏の裏を突いたりしています」 - じっくりと悩んでから、
糸井が確信を持って外したものがひとつ。 - 糸井
「物差しは違うって、おれは決めました。
物差しっていうのは超正確なもので、
国の認可が必要なくらいのものだから、
それを後で、ピッピッと目盛りを入れるのは
ちょっとよした方がいい!」 - 答えの決め方が、木彫りかどうかを超えています。
オリジナリティにあふれたスタイルですが、
「よしたほうがいい」物差しが
じつは木彫りだったとしたら‥‥?
そんなことをしている間に、
この問題でいちばんの時間を使っています。
- 想像以上にのめり込んでいる糸井を見て、
制作&出題者のキボリノコンノさんは嬉しそう。 - コンノ
「自分で作っているんで、
自分だったら100%わかるんですよ。
だから、誰かに答えてもらわないと
難易度がわからないんですよね」 - 糸井
「こんなにいっぱい解いていいの?」
- その後も、お酒の肴コーナーや
お菓子のコーナーを答えていき、
ようやく折り返し地点です。
ここまで悩むとは、
糸井本人も思っていなかったようです。
お友達やご家族と来たかたは、
それぞれの選んだ理由もしゃべりながら
答えていくとおもしろいですよ。 - さてさて、お次は石ころです。
- 糸井
「これはね、作り手としての
『どうだ!』っていう芸を見せたいんですよ。
おもしろみのない形の石だったら、
わざわざ作っても芸が見せられないから、
白っぽい色がチカチカチカッとしてる中から
選ぶべきだと私は思うんです。
おそらく石の見本があったと思うんで、
形は変でいいんですよ。
と思うんだけど‥‥わかんないな。
なんかこれ、点数悪そうだな」
- 独自の推理を披露しながらも、
少しずつ自信を失っていく糸井です。
「どっち?展」の世界に、
どっぷりとはまっています。 - そして、コンノさんがはじめて作った
木彫り作品のコーヒー豆へ。
- カップからこぼれたコーヒー豆の中に、
どれか一粒だけ、木彫りのものが。 - 糸井
「ダメだよ」 - 極めてシンプルな弱音が出ました。
その後も、たまごボーロやヨックモックのシガール、
おっとっと、ルマンドといった
おいしそうなお菓子が続きますよ。
このあたりの問題は、
日によって場所を入れ替えることがあるので、
二度目の人でも間違えちゃうかも。
- さあ、終盤には難問です。
第18問、100匹の煮干しの中から
1匹だけいる木彫りの煮干しを探せ!
- コンノ
「これ見つけたらすごいですよ」 - 糸井
「これを作るときにはなんか、
自分らしいサインを入れてんじゃないかな。
これ、こうなんですよって
言いたくなるようなことをしてるんじゃないか。
これは、発見されないとつまんない遊びじゃなくて、
発見されないままでも、
作った本人はおもしろいんですよね。
だから、100匹も置いていいんです」 - さあて、残すはあと2問です。
- 第19問は、ポップコーン。
- 糸井
「どうしても自分が見ちゃう場所っていうのが
最近わかってきたんですよ。
傾向として、真ん中よりちょっと左を見ちゃう。
うちの娘の娘が、みんなで写真を撮る時に
必ずそのあたりにいるんですよね。
だから、これは作りがいがあるとかじゃなくて、
その発想で選んじゃった」
- ついに最終問題、第20問は
ナッツがたくさんある中から
2つある木彫りを選ぶクイズです。
- 糸井
「これ、みんな怒るんじゃないの?」 - コンノ
「自分の中では結構簡単な問題かなと思って」 - 糸井
「木の地の色は、もうまったく関係ないんですよね。
でも、これについてはちょっとありそうな気がする。
塗らなくてもいけちゃうんですよっていうものかな」 - コンノ
「このイベントの自信が出てきました。
盛り上がりそうですね。これは」 - ということで、これにてクイズは終了!
通常は自分で答え合わせをするのですが、
せっかくなので、コンノさんにお渡しして
全20問の答え合わせをしてもらいましょう。
- 1問で2つを答えるクイズもあるので、
最高で24点満点です。
さて、糸井さん自信のほどは? - 糸井
「ないな。正直言って自信はない!
予想では、100点満点中の20点ぐらい。
5分の1ぐらいしか合ってないんじゃない?
知っての通り、ぼくはほら、謙虚だから」 - コンノ
「採点が終わりました。
えーーっ、糸井さんは24点満点中‥‥、
8点です!」
- 24点満点の、8点だった糸井重里。
「木彫り判定士 中級」の認定証をもらいました。 - 糸井
「頭はすっごい疲れました。
でもこれ、もう1度回りたくなりますね。
8点はそれだけ騙されてるんだから、
こういうのがすごく得意な人で、
20点以上取れちゃう人よりも
たのしめちゃってるんじゃないかなー。
いやあ、おもしろかった。
本当に、本物って偽物くさいですよ」 - このあとにもう1周して、
コンノさんの解説も聞かせてもらいながら
木彫りの作品をじっくり見て回りました。
さて、次回からはキボリノコンノさんと
糸井重里による対談がはじまりますよ。
(次回から、ふたりの対談です!)
2024-02-26-MON
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「どっち?展」は、3月10日(日)まで!
渋谷PARCOの8階「ほぼ日曜日」で
キボリノコンノさんの著書『どっち?』の
出版記念イベント「どっち?展」を開催中。
木彫りの作品と、本物を並べて
「木彫りはどっち?」とクイズ形式で
作品をたのしむような展覧会です。
クイズが全部で20問、合計24点満点のうち、
あなたは何点を出せるかな?
多くの方にご来場いただいているこのイベントも、
3月10日(日)が最終日です。
気になっていた方、後で行こうと思っていた方、
あと少しで終わっちゃうので、お見逃しなく!キボリノコンノ クイズ型展覧会
「どっち?展」
期間:2024年1月26日(金)-2024年3月10日(日)
場所:ほぼ日曜日
時間:11:00~20:00
備考:当日会場にて受付いたします。
事前予約制ではございません。
入場料:700円(小学生以下無料)
詳細は「ほぼ日曜日」のページで。ほぼ日のYouTubeチャンネル「ほぼベリTUBE」の
メンバーが「どっち?展」の体験レポート!
