
こんにちは。ほぼ日の松本です。
私は人と暮らすことに興味があります。
でも、うまくできる自信がありません。
そこで、さまざまな形で人と一緒に
暮らしている人たちに、お話をうかがうことにしました。
最初に登場いただくのは、中学からの同級生であり、
17年間一軒家で同居しているお笑いコンビ、
カナメストーンさんです。
自分たちの信じる「おもしろい」を体現し続けるおふたり。
そのハッピーでシュールな仲の良さは、
揺るぎない覚悟と柔らかい心のもとに生まれていました。
互いを尊重しながらおもしろがる
ふたりの暮らしぶりを知れば、
誰かと一緒に生きる不安が、希望に変わるかもしれません。
- ──
- これから、いろんな形で
「一緒に暮らしている人たち」
にお話をうかがおうと思っています。
最初に、17年間一軒家で同居されている、
芸人のカナメストーンさんに
お越しいただきました。
- 零士
- 1回目に呼んでいただいて、
ありがとうございます。
「一緒に暮らす」だったら、ねえ。
- 山口
- まあ。
- 零士
- 得意だから。
- 山口
- タシカニ.
- 零士
- お笑いより得意かもしれない。
- 山口
- そうよ。一緒に暮らすほうが得意。
- 零士
- お笑い歴より、
一緒に暮らしてる歴のほうが長いから。
- 山口
- ‥‥なんかイルカがいるな。
- 零士
- あ、イルカだ。
いいっすね、俺もイルカ大好きなので、
イルカがいたほうがうれしいです。
- 山口
- 零士、イルカ、いちばん好きだもんな。
- ──
- よかったです。
みんな零士さんのほうを向いてます。
- ──
- 少し自分の話になってしまうのですが、
この特集をやろうと思ったきっかけは、
私が人と長く一緒に暮らすことに
自信がないからなんです。
たとえば、妹とふたりきりで生活したとき、
それまで仲がよかったのに、
お互いのイヤな部分が見えてきて、
ケンカが絶えなくなってしまった
経験があります。
なので、おふたりが友だちとして17年間も
一緒に過ごされていることが、
すごく眩しくて。
- 零士
- たぶん、ぼくたちは
一緒にお笑いをやってるから、
うまくいってるんだと思います。
- 山口
- まあね。
- 零士
- 仕事で自分がミスりました、ってときも、
お互いに全部しゃべれるんです。
イヤなことがあっても、
それがお笑いになったら、
消化される気がして。
だから‥‥姉妹でお笑いやったら
いいんじゃないですか(笑)?
- ──
- 姉妹漫才師に。
- 零士
- 姉妹漫才、めっちゃ見てられるよ。
- 山口
- ほかにあんまりいないし。
- ──
- すごい、さっそく解決しました。
ありがとうございます。
お仕事もプライベートも一緒だと、逆に、
オンとオフの切り替えが難しい大変さは
ありませんか?
- 零士
- それはたぶん、ふたりとも飯が好きだから、
なんとかなってるんだと思います。
- 山口
- そうだなあ。
- 零士
- 「飯食いに行く」となったら、
一気にオフになるんです。
- 山口
- でも、そもそもあんまり
オンとオフの差はないね。
- 零士
- まあね、「切り替えよう」と
思ったことはないですね。
- 山口
- 発信するのかしないのか、くらいの差。
- 零士
- そうだね。
YouTube撮ってるか、
撮ってないかみたいな。
- ──
- カメラが回っていないところでも、
YouTube動画のなかの
おふたりのままなんですか?
- 零士
- そうです。だし、
「いまカメラが回ってたら、
見てくれてる方はめっちゃ喜ぶだろうな」
みたいな瞬間ばっかりなんです。
「いまのおもしろかったのになあ、
撮っておけばよかった」って。
- ──
- それは最高ですね。
仕事でちょっとうまくいかなかったときは、
どんなふうにお互いに話すんですか。
- 零士
- 「うわー、あそこやっちゃったなあ」
「あそこなー」みたいに、
もう全部言います。
でも、ふたりともずっと
スポーツをやってきたので、
「ミスったときにどうするか」を
考えることが、
めちゃくちゃ根付いてるんですよ。
落ち込むんじゃなくて、
次どうするか考える。
- 山口
- 「次、次」ってね。
だから、反省はしないかもな。
- 零士
- しないね。
反省するより、次ウケたい。
- ──
- そのマインドを、おふたりともが
共有しているんですね。
- 零士
- マインドが一緒っていうのは
ラッキーですよね。
- 山口
- どっちかが、
落ち込んだときに沈むタイプだったら、
また変わってくるのかもしれないけど。
俺らふたりとも「次行こう」だもんね。
- 零士
- 「悲しいなあ」となるより、
むしろ「ムカつくな」っていう方向に
行くんです。
- 山口
- そう。ムカつくぐらい、
「次はやってやる」と。
- ──
- じゃあ、おふたりのどちらかが
機嫌が悪くなってしまったり、
落ち込んでしまったりということは、
そんなにないんでしょうか。
- 零士
- いや、機嫌悪くなるときは全然ありますよ。
全然あるんですけど‥‥
- 山口
- 切り替えが早いっていうのがある。
- 零士
- そうそう。
ホント、切り替えのポイントは
飯かもしれないです。
一緒にうまいもの食ったら、
「ま、いっか」みたいな。
- ──
- 切り替えのポイントを持っておくのは
大事そうですね。
- 零士
- そうっすね。
それに、なにか機嫌が悪くなったり
落ち込んだりすることがあったとしても、
「でも、一生やっていくんだから」
って思っちゃうんですよ。
「こんなことで時間使ってられないでしょ」
って。
- ──
- 一生やっていくから。
- 零士
- ここで、ふたりでいる時間が終わりだったら、
お互いに話さなくてもいいことも
いっぱいあると思うんです。
あるいは、相手がどうでもいい人だったら
話さなくていいこともある。
でも、ふたりで一生やっていくんだから、
余計なことで落ち込む時間もったいないよ、
っていうのが、
最終的な気持ちかもしれないです。
(明日に続きます)
2026-08-10-MON