
ある日、ほぼ日に届いた1通のメール。
映画館でよく目にする「映画チラシ」を
30年以上趣味で集めている方からで、
「家に3万枚ほどあるのですが、
よかったら見に来ませんか?」というお誘いでした。
映画チラシが‥‥えっ、3万枚?!
しかも、この方がすごいのは、
ただチラシを集めているわけではなく、
「俳優別」に分類したファイルをつくり、
その俳優のデビューから最新作まで
出演した全作品のチラシを集めるという、
かなり変わった収集癖をお持ちの方だったのです。
誰に見せるでもなく、趣味で集め続けた映画チラシ。
その貴重なコレクションの数々、
ご自宅におじゃまして見せていただきました!
- ──
- (ファイル棚を見ながら)
あ、ニコラス・ケイジのファイル。
いい俳優さんですよね。
- Tさん
- いいチョイスだと思います。
ニコラス・ケイジはおもしろいですよ。
- ──
- どんな映画に出ても、
全部自分のものにしちゃうんですよね。
- Tさん
- 彼はすごい俳優です。
ぜひ最初から順番に見ていただきたい。
- ──
- 『ワイルド・アット・ハート』の頃は、
かなりイケメンですね。
髪の毛もフサフサしてます。
- Tさん
- ニコラス・ケイジは、
時代によってどんどん変化する俳優さんです。
役柄も、本人の見た目も。
- ──
- 最初が『初体験 リッジモント・ハイ』なんですね。
主演はショーン・ペン。なつかしい(笑)。
- Tさん
- 『初体験 リッジモント・ハイ』のチラシは、
ショーン・ペンのファイルにも入っています。
- ──
- あ、なるほど!
出演作が被ったときは、
それぞれのファイルに同じものを?
- Tさん
- 当然。
- ──
- ということは、
有名な俳優たちが10人出てたら‥‥。
- Tさん
- それぞれの俳優のファイルに入れたいので、
同じチラシが10枚必要になります。
- ──
- ひゃーー!
- Tさん
- 『コットンクラブ』は
リチャード・ギアが主演なので、
彼のファイルにも同じものが入ってます。
- ──
- 『バーディ』『赤ちゃん泥棒』『あなたに降る夢』。
さすがニコラス・ケイジ。
名作ばかり出てますね。
- Tさん
- まさにスター街道ですよね。
- ──
- ニコール・キッドマンもそうでしたけど、
同じ映画で何パターンもありますね。
- Tさん
- 有名な俳優さんが出演してる作品は、
2パターンある場合が多いですね。
作品によっては、
まだ素材がそんなにそろっていない段階で
速報のように出すのかもしれません。
いわゆるティザー広告のように。
- ──
- ああ、なるほど。
デザインする素材がまだないんだ。
- Tさん
- 足りないんだと思います。
もしくはまだ発表できないとか。 - 最初の『バットマン』のチラシなんかも、
真んなかにどーんとロゴがあるだけですから。
それがまたかっこいいんですけどね。
- ──
- 超シンプル!
- Tさん
- かっこいいですよね。
- ──
- これはこれですごく目を引きますね。
まさにデザイナーの腕のみせどころ。
- Tさん
- そのあとの第2弾、第3弾と比べると、
デザイナーの意図がわかって、
それを見比べるのもまたおもしろいんです。
- ──
- それにしてもニコラスのチラシ、
このあたりから全体的にギラギラしてますね。
顔の圧がすごい。
- Tさん
- 『ザ・ロック』『フェイス/オフ』
『シティ・オブ・エンジェル』。
このあたりはもうニコラス・ケイジが爆売時代。
- ──
- 「これぞニコラス・ケイジ」ですね。
- Tさん
- 彼はシリアスものからB級まで、
出演作品の傾向もどんどん変わっていきます。
最近になってくると、
ニコラス・ケイジの狂気性を出したものが多いですね。
- ──
- ニコラス・ケイジって、
ものすごい数の作品に出てますね。
- Tさん
- めちゃくちゃ仕事してますよ、この人。
- ──
- どれだけの人生を演じてきたのか‥‥。
- Tさん
- ほんとにそう思いますよね。
マイナーな映画にもいっぱい出てますから、
自分の人生がわからなくなりそう。
プライベートは波乱万丈みたいですけど、
ずっと第一線で活躍してますし。 - あ、これは通常の映画チラシではなくて、
新文芸坐でやっていた「ニコケイナイト」のチラシです。
- ──
- 「顔圧!」(笑)。
- Tさん
- ニコラス・ケイジ映画祭的なチラシです。
- ──
- 彼のこと「ニコケイ」って略すんですね。
初めて知りました。
- Tさん
- 「2」があるってことは、
「1」の評判がよかったんでしょうね。
ニコケイナイト。
- ──
- チラシ一面、ニコケイの顔だらけ‥‥。
でも彼の顔って、
なんか惹かれるものがあるんだよなぁ。
- Tさん
- 俳優はやっぱり顔だなって思いますよね。
映画チラシの場合、
タイトルとかコピーとかの前に、
やっぱりまずは「顔」に目が行きますから。
(明日につづきます)
2026-08-20-THU



























