5月31日午前11時からはじまる
「ほぼ日ストアお買いものキャンペーン2020」の
セールの売上の一部を、子どもたちのためにつかいます。
発案した糸井重里の思いをどうぞ。
寄付先となる「むすびえ」さんについても
取材しましたので、あわせてお読みください。

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寄付に関するご報告

5月31日午前11時~6月19日午前11時まで、
ほぼ日で開催した
「何度も来ちゃうセールのお店」の売上の一部を、
2020年6月26日付で
NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえさんに
寄付しました
総額は7,000,000円となりました。

予め決めていた「売上の割合」に少し上乗せし、
端数のない上記金額で寄付をいたしました。
ご協力いただいたみなさま、
ほんとうにありがとうございました。

「むすびえ」理事長の湯浅誠さんより、
寄付をしてくださったみなさまへ
メッセージをいただきました。

今日ずっと、私はこども食堂の人たちの文章を
読んでいました。
昨日締め切ったアンケートがあって、
そこに寄せられた声でした。
今どうしてますか、これからどうしますか、
今どんなことを感じてますか、といった質問に、
全国の238団体の人たちが答えてくれました。
「こども食堂の再開へ向けた課題や考え」を
聞いた回答欄には、みなさんの希望や思い、
そしてたくさんの不安が溢れていました。
3密を避けるためには、
人数を絞り込んで、距離をとって、
高齢者には遠慮してもらって、開催するしかない。
いろいろ工夫すれば、
やってできないことはないかもしれない。
でもそれって、本当に私たちがつくりたかった
「居場所」だろうか?
子どもたちがおなかいっぱい食べて、思いっきり遊んで、
ふざけあって追いかけあって、
思い思いに楽しめるのがこども食堂。
なのに、お互いに距離をとって、
なるべく控えめにしゃべって、
触ったものはいちいち消毒して‥‥
やってできないことはないけど、それって本当にやりたい?
そんな声が溢れていました。
本当にそうだなあ、と読みながら
私は一人で考え込んでいました。

同時に思っていたのは、
じゃあ私たち「むすびえ」に何ができるか‥‥。
いろいろやってきました。
食材・物資の仲介もやりました。
食材を配布するフードパントリーにお金がかかると聞けば
お金の支援(助成金)もやりました。
3密を回避しながら場をつくるためにはどうすればいいか、
お医者さん監修の開設ハンドブックも作りました。
緊急事態宣言が解ければ再開を考えるみなさんが出てくると
思ってFacebookグループも作りました。
居場所を再開しつつ、
フードパントリーもやり続けたいという人たちのために
両立支援の資金集め(クラウドファンディング)もしています。
お弁当を配るとなると今度は食中毒が心配だ‥‥
そんな声が聞こえてきたので、
みんなが保険に入るための助成制度も作りました。
こども食堂のあらゆるニーズに対応する、
できることは全部やる、そう宣言してきたからです。
だって、今の今、コロナ禍で大変な思いをしている子どもや
家庭を支えてくれているのがこども食堂のみなさんだから。
世の中のほとんどが動きを止めた緊急事態宣言下、
それでも動きを止めなかったのが
こども食堂のみなさんだから。
感染拡大を心配する人たちから、
「こんなときに集まるな」と、
ときに通報されちゃったりもしながら、
それでも気になるあの子、あの家庭のために、
何もやらないわけにはいかないと、駐車場を借りて
ドライブスルー方式でお弁当を配ってみたり、
公園に散らばって食事をしてみたり、
LINEや手紙でつながり続けようとがんばってみたり‥‥
こども食堂ってたくましい、人ってすごい、
と実感させてくれたのが、あの人たちだからです。

でも、まだ足りない、みんなの不安に応えきれていない、
こども食堂のみなさんが、
よしっ、いろいろあるけどがんばっていこう、
前を向いていこう、楽しんでいこう
という気持ちになってもらうために、
まだ私たちにできることはあるはず、
しかしそれは何なのか‥‥
アンケートを読みながら、私は考え続けていました。
そのとき、私の頭の中にあったのが
「あのお金を使って」ということ。
それが、みなさんのお金です。
みなさんがほぼ日セールで
買いものをしたときに支払ってくれたお金、
そのお金の一部がほぼ日さんを通じて
私たちの元に来ています。
私たちはそれをこども食堂のために使います。
こども食堂のために使って、
こども食堂が気になる子や家庭を
もっと支えられるようにします。

つまりは、みなさんのお金がその子たちを支えます。
情けないもので、「原資」がないと、
なかなか考えって進んでいきません。
何か思いついても、そのお金ってどうするよと考え出すと、
頭がそっちにいって、
考えがストップしてしまったりします。
今朝、私は思いっきり悩むことができました。
私たちは何をするべきか、と。
みなさんのおかげです。ありがとうございます。

何をするか、このお金をどう使わせてもらうか、
まだ考えはまとまりません。
もう少し、熟させた方がよさそうです。
思いついたアイディアを持ちながら、他のことをやったり、
また立ち戻って考えたり、ぼーっとお風呂に浸かったり、
そうして数日過ごすうちに「やっぱりこれだろう」と
自分の中に腹落ちしてくることがある。それを待ちます。
なので、また改めてお知らせさせてください。

まずは、みなさんのお金が私たちのところまで来ました、
それで今朝の私は、
昨日とは違う思考回路で考えられました、悩めました、
それはとてもとてもありがたいことでした、
というご報告まで。
本当にありがとうございました。

湯浅 誠
(NPO法人全国こども食堂支援センター・むすびえ理事長)

※寄付にあたっての糸井の言葉はこちらです。
※湯浅さんへのインタビューはこちらから。

今後、直接寄付をされたい方は
こちらからどうぞ。

むすびえ公式サイト
「こども食堂を支援したい」

「新型コロナウイルス対策緊急支援」
むすびえさんによる
クラウドファンディングのページです。
(~2020/7/31まで)

こども食堂再開支援Facebookグループ

 

(おわります)

2020-07-01-WED

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