
フランス帰りのレ・ロマネスクTOBIさんに
あるとき、聞いてみたんです。
「シャンソンって悲しげな歌が多くない?」って。
そしたら、TOBIさんは
少し笑いながら「うん、みんな悲しいよね」って。
でも、その悲しみは、涙だけに彩られない。
ときにあたたかく、ときにユーモラスに、
人生まるごとを包み込むような大きさがあります。
演歌歌手の神野美伽さんが
「はじめてのシャンソン」で歌う予定の13曲を、
一曲ずつ、勝手気ままに、とりとめもなく、
TOBIさんとおしゃべりしました。
(歌唱順に話したわけではありません)
だまされて、老いさらばえて、すべてを失って。
それでもなぜか、どの歌も、どこか明るい。
人の人生の悲喜こもごもを、包みこんでしまう。
それが、シャンソンの優しさなのかも。
さあ、一緒に13の歌をめぐる旅に出ましょう。
担当はシャンソン係の「ほぼ日」奥野です。
ボン・ヴォヤージュ。
- ──
- 有名曲中の有名曲ですね。この歌こそ、
誰でも知ってると言っても過言ではないです。
- TOBI
- うん。いまのシャンゼリゼ通りって、
ルイ・ヴィトンがあって、エルメスがあって。
- ──
- まっすぐ登っていったら、凱旋門で。
- TOBI
- 反対に下っていったら、ルーヴルで。
- 世界各地から観光客がやってくる通りだけど、
もう全員、
心のなかで「♪オー、シャンゼリゼ~」って
歌ってるんじゃないですか。
- ──
- はじめてパリへ行ったときの、
完全おノボリさん状態のぼくも歌ってました。 - ただ、ちょっとおもしろかったのは、
もともとはシャンソンじゃなかったって話で。
- TOBI
- そうそう。
イギリスのロックバンドの売れない歌だよね。
- ──
- たしか「ウォータールー通り」みたいな歌を
目ざとい誰かがフランスに持ってって
「シャンゼリゼ大通り」と歌わせたら、
世界中で大大大ヒットしちゃった‥‥という。 - ROLLYさんは
「キラー・クイーン」に似てる言ってました。
- TOBI
- ああー、たしかに。
そもそもシャンソンっぽくはないですもんね。 - ぼくが、はじめて人前で歌ったシャンソンも、
「オー・シャンゼリゼ」だったんです。
2003年に
ROLLYさんがパリでライブをやったときに
オープニングアクトを務めたのですが、
アンコールで「オー・シャンゼリゼ」を
フランス語で一緒に歌いましょうと言われたんです。
当日。もちろん歌えるよね、という雰囲気で。
- ──
- ROLLYさんとの間に、そんな思い出が。
- TOBI
- 楽屋で「♪オー、シャンゼリゼ~」以外の歌詞を
必死で覚えた思い出があります。
- ──
- わはは、一夜漬けならぬ1時間漬け的な。
- TOBI
- 思えば、あれ以来、歌ってないのですが、
いまでもそらんじることができるのは、
あのときの「無茶振り」のおかげですね。
- ──
- この歌って、みんなで歌うと楽しいですよね。
神野さんの「はじめてのシャンソン」でも、
みんなで歌えたらいいなあって思っています。 - 神野さんのオリジナルの日本語詞があるので、
それをパンフレットに印刷しておいて。
- TOBI
- ああ、それはいいですね。楽しいと思います。
みんなで歌いたくなる曲ですもんね。
「♪オー・シャンゼリゼ~」って。 - ちなみに
「オー・シャンゼリゼ」の「オー」は
感嘆詞の「Oh!」ではなくて、
場所を表す助詞の「aux(オー)」です。
- ──
- Oh! そうだったんだ。
- TOBI
- 「aux Champs-Élysées」つまり
「シャンゼリゼ通りで」という意味なんです。 - ちなみに、フランス語のタイトルは
「レ・シャンゼリゼ」です。
なので、
レ・ロマネスクとは「レ」仲間です。
- ──
- レ!
(つづきます)
撮影:福冨ちはる
2025-11-10-MON
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演歌歌手の神野美伽さんが歌う
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