秋空の下のマーケット 「もみじ市」がやってきます
その12 出店者の座談会 ♯4     あの熱意に応えるために。

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小谷田 仕事っていうことで考えると、
儲からないですよね、「もみじ市」は(笑)。
亀山 儲からないです、まったく儲からない。
福田 みんなで遊ぼうっていう感じですか。
中川 そうかも。
亀山 おもしろいんですよ、やっぱり。
ワークショップはすごいおもしろかった。
中川 体力的には、
朝から晩までずーっと、
それこそお昼抜きみたいな感じなので、
へとへとになるんです。
もうちょっとユルくやろうかな、と思うんだけど
いざはじまると、がんばってしまう(笑)。

2008年「もみじ市」にて。 写真/安部まゆみさん
亀山 毎回そうだよね。
初日につくった船が、
夜の雨にぬれるんじゃないかと心配になって
車を飛ばしてね、
ブルーシートをかけに行ったり。
おれ、何やってんだろうって(笑)。
中川 うん(笑)。
スギエ やっぱりそういう
肉体的にもたいへんなイベントだけに、
最後には達成感があるんでしょうね。
亀山 達成感、うん。
小谷田 文化祭だから。
中川 そう、文化祭みたい。
小谷田 文化祭、学園祭ですね。
亀山 やっぱ最後、じんわりくる。
中川 ちょっと感動的。

2009年「もみじ市」にて。 写真/岩崎美里さん
福田 なんか、いいですよね。
松本のクラフトフェアとかも
大きくてすばらしいですけど、
「もみじ市」の場合は
その文化祭な感じが特徴なんでしょうね。
気軽で気さくで、
よりお客さんとの距離感が近いというか。
小谷田 そうですね。
ちなみにぼくは、
3割くらいを自分のためにやってるんです。
「こういう仕事をやってます」
というのをお客さんに伝えて、
気に入ってくれた人には買ってもらう。
これが3割くらい。
スギエ はい。
小谷田 あと3割くらいは
やっぱりお客さんのためですね。
来てくれたお客さんの
満足度を上げるために、というので3割。
中川 うん、わかります。
小谷田 で、残りは何かというと、
北島さんとか、ようこさんとか、千夏ちゃんとか、
事務局のみんなのためなんですよ。
ボランティアのみなさんも含めて。
ほんとに大人数のおとなががんばってるから。
スギエ ああー。
小谷田 北島さんはじめ、
もみじ市を裏で支えている人たちの
想いに応える、みたいな。
中川 亀も、そうだよね、
北島さんの熱意に惚れて参加してるんだよね。
亀山 そう、最初っからそうでした。
小谷田 え‥‥
ああ、そうだったんですか?
亀山 福田さんがなんと言おうと、
おれは北島さんが好きなんで。
福田 ちょ(笑)、ちょっと待ってーな、亀!
なんでそんな、語弊のある言い方すんのん(笑)。

あのね、ぼくはただ、
声をかけてもらえなくてスネてただけなの。
亀山 スネてたんだ(笑)。
福田 ぼくかて北島さんのこと好きやし、
ほんまに信頼してますって!
この前なんか、
北島さんとふたりで三鷹の「コメダ珈琲」で
コーヒーフロートを食べました。
一同 (笑)
亀山 汗がいいですよね。
スギエ 汗?
亀山 北島さんの。
汗がいいですよ。
ぶわーってかいてるの、こうやって。
小谷田 ああ、あれはいいですよね。
スギエ エネルギッシュ。
亀山 エネルギッシュっすよー。
福田 でも、ナイーブな面もあって。
スギエ そうそう(笑)。
福田 そういうナイーブさもひっくるめて、
いいですよね、北島さん。
亀山 うん。
小谷田 いいな、北島さん。
中川 なんか、
北島ラブみたいになってる(笑)。
一同 (笑)

2008年「もみじ市」にて。 写真/安部まゆみさん
スギエ この座談会を北島さんが読んだら、
「ぼくのことはもうやめてください!
 もっと作家さんのことを」
っておっしゃると思います(笑)。
福田 ナイーブやからね(笑)。
小谷田 ‥‥そうかぁ。
みなさんがそうだとは思ってなかったです。
亀山 え? どういうことですか?
小谷田 「北島さんのために」っていうのが、
そんなにあるとは思ってなかったです。
中川 常に毎日、北島さんのことを
思ってやってるわけじゃないけど(笑)。
亀山 「もみじ市」に関しては、
完全に北島さんの熱意で、だよね。
中川 うん。
「そこまでやるか!」
っていうアイデアと行動力をみせられて、
「まいりました」ってなっちゃう。
小谷田 そうですか‥‥。
スギエ よかったです、こういうお話ができて。
中川 きょうは小谷田さんが
ここにいてくれてよかったよね。
福田 ほんとやね。
スギエ 来てくださってありがとうございました。
小谷田 いや、ぜんぜんそんな‥‥。

‥‥正直、失礼だけど、
ほぼ日のことはあんまり知らなかったんです。
スギエ はい。
小谷田 なんか‥‥
「もみじ市」が乗っ取られるんじゃないか、
みたいな心配が、ちょっとあったんですよ。
スギエ そんな、あり得ないことです。
小谷田 本当のことを言うと、
「もみじ市」を紹介してもらうのも
どうなんだろうって思ってました。
スギエ そうでしたか。
小谷田 でも‥‥あの、
なんか、きょうは来てよかったです。
みなさんの熱意をうかがえて。
ぼくも、ますますやる気になりました。
ありがとうございます。
「もみじ市」の紹介をよろしくお願いします。
スギエ いえ、こちらこそありがとうございました。
がんばって紹介させていただきます。
福田 ‥‥大丈夫ですか? まとまりますか?
なんか不安そうな顔してますけど。
スギエ はい(笑)、大丈夫です。
亀山 雑談みたいになっちゃったしね。
スギエ その雑談の中に、すてきなことばが
いっぱい散りばめられていたので。
それをまとめれば大丈夫です。
福田 いいセリフとか感動的な言葉は、
なるべくぼくが言ったことにしてください(笑)。
一同 ‥‥えええーーーー!
福田 だから冗談ですって!
ぼく、いま、笑いながら言ったでしょう?!
中川 また、場が凍りついたよ?
福田 あああーー、
すんません、ほんまにすみません!


(作家さんたちの座談会は今回で終了です。
 来週は、栗コーダーカルテットさんの
 インタビューをお届けします!
 そしてその週末は、
 いよいよ「もみじ市」の当日ですよ!)

2010-10-17-SUN
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