秋空の下のマーケット 「もみじ市」がやってきます

その4 手紙社さんにて ♯1     みんな、むずむずしてたんです。

ことしの6月、
あらためて「手紙社」さんのお話を聞くために、
われわれは「手紙舎」さんを訪れました。

「手紙社」と「手紙舎」?
ここで簡単に、
「手紙社」さんのお仕事の仕組みをご紹介いたします。

まずは、「手紙社」。
こちらは基本的に編集の会社で、
北島さん、わたなべさん、セソコさん
そして、9月に加わった八木 章さんの4人によって、
以下のようなお仕事をされています。

● 書籍、雑誌など出版コンテンツの企画・編集
● WEBサイト、WEBコンテンツの企画・編集
● 「もみじ市」の企画・運営
● 各種商品・イベント・店舗などの企画・プロデュース
● WEBマガジン「今日のお手紙」の運営

この「手紙社」の事務所は、
東京都調布市の、とある団地の中にあるのですが、
この場所がちょっとおもしろいんですよ。

そとからみると、こういうお店で‥‥。


なかの様子はすてきなカフェで‥‥。


かわいい雑貨や古本が並んでいて‥‥。


看板をみると‥‥。


「手紙舎」「ヒバリ」という名前が。
この建物のなかには、
「手紙舎」という古本・雑貨のお店と、
タナカセイコさんという女性がオーナーをつとめる
ごはん屋[ヒバリ]というお店が入っているのです。


こちらがタナカセイコさん。
「手紙社」のみなさんが彼女の味にほれこんで
同じ場所にお店を出すことになったとか。

そしてなんと、「手紙社」の事務所も、
この同じ建物のなかにあるのです。


厨房の前で、編集のお仕事。
その周りではお茶や食事をするお客さんがいて、
かわいい雑貨と古本も並んでて‥‥。
ふしぎな職場ですよね? わくわくしてきます。

われわれはそんな場所を訪れて、お話をうかがいました。
ええと‥‥形式としては、
ごはん屋[ヒバリ]のお食事をいただいたあとで、
「手紙社」さんにインタビュー、
ということになりますでしょうか。


聞き手はほぼ日のスギエと山下。
写真撮影は山川でお送りいたします。


手紙社のみなさんのプロフィールはこちら


スギエ すみません、お忙しい時間に。
北島 いえいえ。
山下 あの、こちらの女性は‥‥。
北島 千夏(ちか)ちゃんです、
増田千夏ちゃん。
わたなべ 「もみじ市」を
いっしょに立ちあげたメンバーなんです。

北島 ほぼ日さんに「もみじ市」の話をするのに、
やっぱり千夏ちゃんがいないとね。
千夏ちゃんは小さな巨人と言われています(笑)。
千夏 増田と申します(笑)、はじめまして。
スギエ はじめまして、よろしくお願いします。
北島 ぼくも、わたなべも、千夏ちゃんも、
もともとは別な会社にいたんですよ。
スギエ 「もみじ市」をはじめる前ですか。
北島 そうです。
で、ぼくらは「もみじ市」を立ちあげて
2年後に独立して「手紙社」をつくったんですが、
千夏ちゃんは
そのときと同じ会社につとめているんです。
山下 「もみじ市」になると、
こうしていっしょになるんですね。
千夏 ええ、そうです。
北島 ぼくらはもともと、
狛江のカフェで出会った友だちなんですよ。
山下 すべては狛江のカフェではじまった。
スギエ なにかいっしょにやろうじゃないかと。
北島 そうだよね、そもそもは。
千夏 そうでした。
山下 あの、先日はご足労いただいて、
糸井とふしぎなお話になったのですが(笑)。
北島 いや(笑)、おもしろかったです。
山下 あらためてですね、
「もみじ市とは?」というところから、
うかがえたらと思いまして‥‥。
「もみじ市」とは、なんでしょう?
北島 お、単刀直入(笑)。
「もみじ市」とは‥‥。

わたなべ もみじ市とは‥‥。
北島 ‥‥なんでしょう。
まあ、でも、
これはいちばん最初のときに
どなたかに言われたんですけど、
「大人の文化祭だね」って。
スギエ 大人の文化祭‥‥たしかに。
北島 シンプルな言い方だけど、
なんだかうれしかったです。
「大人の文化祭」。
たしかにそういう要素はあるのかなあと。
スギエ 最初に集まったときには、
どんなことをやろうと
みなさんでおっしゃってたんですか?
北島 どんなことを言ってたんだっけ?
もの作りの人たちが集まった‥‥
「お祭り」とかいう言い方をしてたかなあ。
千夏 うーん‥‥。
わたなべ 最初はたしか、「1日カフェをやろう」
みたいな話だったような‥‥。
北島 あ、そうそう、1日カフェ。
スギエ 1日カフェ。
北島 とにかく、何かをやりたくて
むずむずしてたんです(笑)。
山下 むずむず(笑)。
北島 みんなたぶん、
それぞれの仕事で安定してたんだよね?
わたなべ うん。
北島 だからこそ、
なにか別のことをやりたいという気持ちで、
それぞれが3人とも、むずむずしてて。
スギエ いいですね、そのむずむず感。
北島 それで「1日カフェ」を
自宅でやろうとしたんだよね。
スギエ 自宅で!
それはそれでおもしろそう。
北島 自宅カフェ(笑)。
わたなべ でもやっぱり狭すぎるって(笑)。

北島 人を呼んでも入らないよねー、
どう考えても無理だよねーっていう話になって、
で、どうしようかと思ってて‥‥。
山下 それが何年前ですか?
北島 ちょうど4年前です。
千夏 2006年。
山下 そんなに昔ではないですよね。
北島 ワールドカップイヤーです。
山下 ‥‥ひとつのワールドカップから
次のワールドカップの年までの期間で、
「自宅カフェ」の構想から
こんなに大きなイベントになったわけですか‥‥。
スギエ 第1回目の場所はどこだったんですか?
北島 場所は、ここからすぐ近くの
「森のテラス」というところで。
山下 参加した作り手のかたは
何人くらいだったんでしょう?
北島 たしか、15組くらいかな。
音楽の人たちも合わせると。
千夏 そうでした。
山下 きっと、その1回目がよっぽど
たのしかったんでしょうね。
北島 ええ、そうですね。
山下 じゃないと、次をやりませんよね。
千夏 すごいたのしかった。
わたなべ たのしかった。
北島 場所もよかったし、
たのしかったですねぇ。
  (つづきます)

2010-10-05-TUE
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