2歳で歌舞伎に恋した 少年の20年の歩み

伝統芸能の世界にこんな若者がいる!
そんな驚きが教室に満ちたような気がしました。

ほぼ日の学校Hayano歌舞伎ゼミ第3回の今夜は、歌舞伎役者の中村梅丸さんをお迎えしました。

編集者のお母さんに連れられて2歳のときに初めて観た歌舞伎。
ことばも十分わからないのに、その魅力にひきこまれ、縁あって日本舞踊を習い始め、8歳で歌舞伎の初舞台を踏んだ梅丸さん。
10歳のときには太刀持ちの役で35分間、ひたすら舞台で座り続けました。
「好きじゃないとできませんよね」
と、笑いながら話してくれましたが、最初から舞台が好きで好きでたまらなかった様子がよくわかります。

小学生のとき、大きくなったらなりたいものは、ウルトラマンか電車の運転士、あるいは歌舞伎役者だったそうです。
その夢を現実のものとし、さらに師匠・中村梅玉さんの後ろ姿を追って精進をつづける若き役者のことばからは、伝統を背負う誇りとともに、本当に舞台に立つことが好きだという純粋な喜びがあふれていました。

8月には、漫画を原作とした新作歌舞伎NARUTOにサクラ役で出演するなど役の幅を広げて活躍する梅丸さんですが、やはり大切にしたいのは古典演目で、師匠の得意な義経をやってみたいと抱負も語っていらっしゃいました。

落ち着いた口調で、しっかりと自分の考えを語る梅丸さんはまだ21歳。
これからのさらなる活躍が楽しみです。
もうすぐお誕生日なので、最後に、受講生のみなさんとちょっと早いお祝いをしました。

2018/09/10 22:36

前へ 次へ
日付を指定して見る
感想を送る
友だちに教える
ほぼ日のTOPへ戻る