出オチですから。キタンクラブの主宰、古屋大貴さんとお話しました!

シリーズ累計2000万個突破の
『コップのフチ子』を販売するキタンクラブ。
その主宰を務める古屋大貴さんをお招きして、
「キタンクラブ」と「ほぼ日」で、
どんなおもしろいことができるのか、
糸井とあれこれおしゃべりしていただきました。
「もしや、コラボアイテムの誕生か‥‥!」
なんて期待もあったのですが、
今回はちょっとタイミングがちがったみたいです。
でもね、この対談の最後には、
キタンクラブといっしょに
画家・石黒亜矢子さんの催しを開催するという、
うれしいアイデアがひとつ生まれましたよ。
笑いたっぷり、雑談たっぷり、
全6回分をまとめて一挙公開いたします!

エガちゃん、いいよねぇ。
糸井
古屋さんに会うと思って、
『コップのフチ子のつくり方』
あらためて読み直したんです。
あれを書いてから
けっこう時間が経ってますね。
古屋
そうですね。もう3年前になるのかな?
糸井
読みながら思ったのは、
もしこの本に書かれているままで
時間が経っているとしたら、
きっといまごろ古屋さんは、
悩ましい時期なんだろうなぁ、と。
というのも、ぼくがそうでしたから。
古屋
まあ、そうですね。
糸井
会社に、いわゆる管理系の人
いないでしょ?
古屋
管理系は‥‥ふたりですね。
糸井
そうですよね。
するとたぶん、経理の仕事が
そろそろパンクすると思うんです。
古屋
ああ(笑)。
糸井
うちもそうでした。
古屋
うーん、そうですね‥‥。
経理も総務も同じ人がやってますね。
糸井
それは大変だと思いますよ。
経理の仕事だけでも、
やろうと思ったら無限にありますから。
古屋
「大丈夫?」っていったら、
「大丈夫です」っていうので‥‥。
糸井
そう答えるのは、
その人がいい人だからです、きっと。
だから、キタンクラブは、
ぼくが昔やってきたことと
同じことをやってるから、
もうおかしいやら、気の毒やらで(笑)。
古屋
気がついたら会社も、
もう10年ですからね。
糸井
あの人のフィギュア、つくりましたよね。
えっと‥‥あの、江頭2:50。
古屋
ああ、エガちゃん、やりました。
もうぼくがやりたいっていうだけで、
エガちゃんにコンタクトして、
つくらせてもらうことになったんです。
糸井
エガちゃん、いいよねえ~。
古屋
エガちゃんは最高です。
糸井
昔、ぼくは
「エガちゃんは写真集を出せばいい」
って書いたことがあってね。
古屋
へぇーー。
糸井
ただ「ぜったいに売れる」という確信はない。
古屋
フィギュア企画のときも、
社内はそんなにいい反応じゃなかったです。
とりあえずやりたいから、
やってみたら売れたという。
ほんと、結果オーライでした。
▲こちらが2013年に発売された「江頭2:50 ストラップDX」です。
糸井
エガちゃんをやったのは、
ただ好きだったから?
古屋
そうなんです。
ずっと好きだったんです。
糸井
顔とか、かたちとか?
古屋
ええっと、まあ(笑)。
顔、かたち、トータルで好きですね。
7年ぐらい前なんですけど、
下北沢の小さな劇場で、
エガちゃんの公演を観たんです。
それが、もうほんとうにすばらしくて。
糸井
ああ、そんなに。
古屋
あまりに下ネタがひどいので、
とてもここではいえませんが(笑)、
それがほんとにおもしろくて。
それを観たときに、
もう完全にファンになりました。
めちゃめちゃおもしろかった。
糸井
そういう自分の「好き」をテーマにするのは、
やっぱり基本なんでしょうね。
古屋
売れる売れないも、
やっぱり考えはしますけど‥‥。
でも、エガちゃんのファンは
絶対にいるという自信はあったので。
糸井
絶対にいる。けど買ってくれるかどうかは‥‥。
古屋
わかんないですよね(笑)。
ただ、当時エガちゃんグッズは、
ひとつも出てなかったんです。
チャンスだ! と思いました。
糸井
なかったんだ。
古屋
立体のグッズがなかったんです。
まあ、誰もやろうと
思わなかったんでしょうけど(笑)。
糸井
やんないだろうねぇ(笑)。
だから、やっぱりすごいと思ったもん。
「好きだ」っていうのと、
「人がよろこぶだろうな」っていうのと、
「売れるだろうな」って、
これ、3つとも違うじゃないですか。
古屋
違いますね。
糸井
古屋さんは「好き」と
「よろこぶだろうな」と、
ここまでは考えてますよね。
古屋
ああ、そうですね、
そうかもしれないです。
糸井
なかには
「売れないだろうなぁ。
でも、好きだ、つくろう」
っていうのはあるんですか。
古屋
デハラユキノリさんのはそうでした。
糸井
ああ、デハラさんはいいですね。
そのへん、ぼくもぜんぶひきつけられてます。
古屋
デハラさんとは、
自分がサラリーマンのころからの付き合いで、
なんかいいんですよね。
糸井
いいですよねぇ~。
古屋
ぼく、デハラさんの商品を
セブンイレブンにまで
入れたことがあるんですが、
やっぱりぜんぜん売れなかった。
糸井
すっばらしいのに。
古屋
すっばらしいのに、
すこししか売れない。
でも、そのすこしを買ってたのが、
いまそこに座ってる、うちの竹内だったんです。
▲キタンクラブ 企画デザインマネージャーの竹内優さん。
糸井
へえーーー(笑)。
古屋
まだ竹内と出会ってないころです。
糸井
竹内さん、買いましたか。
竹内
はい、いちファンとして。
古屋
彼が入社したあとにそれを聞いて
「あ、そうなんだ。ありがとう」って。
竹内
ここにユーザーがいた(笑)。
糸井
デハラさんの商品を買った人を集めたら、
なんかちょっとおもしろそうですよね。
古屋
ほんとそう思います。
それでひとついい会社が
できそうな気がしますね。
(つづきます!)
2017-09-21-THU




TOBICHI②では、
9月22日(金)からの3日間、
石黒亜矢子さんとキタンクラブの催し
「石黒家」を開催します!
石黒亜矢子さんが描く『ばけねこぞろぞろ』の
フィギュア発売記念企画としまして、
石黒さんとキタンクラブの催しを
TOBICHI②で開催いたします。
会場の二階を「石黒家」として、
石黒亜矢子さんの描く原画はもちろん、
夫でホラー漫画家の伊藤潤二さんの作品、
さらには石黒さんちの姉妹や、
猫たちにまつわる作品も多数展示しております。
また、二階の「石黒家」に対して、
会場一階は「キタン家」と名付け、
カプセルトイマシンをずらりと並べ、
キタンクラブの世界を
たっぷり味わえる空間をご用意いたしました。
青山墓地に隣接する、
TOBICHI②でお待ちしております!
石黒亜矢子×キタンクラブ
「ばけねこぞろぞろ」フィギュア
発売記念企画「石黒家」
会場:TOBICHI②

会期:2017年9月22日(金)~9月24日(日)

休館:無休

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