第2回 もともと舞台だったんだって!
山下
1回目、見終わったとき、
あまりの話の展開のすごさに
「誰が書いたんだろう‥‥」って
思いませんでしたか。
もぎ
思ったー。調べたら、
『ALWAYS 三丁目の夕日』
日本アカデミー賞を受賞した
脚本家の古沢良太さんが
書いていらっしゃるんですよ。
シェフ
すごく舞台っぽい構成じゃなかった?
もとはどうなんでしょう。
コイケ
この作品、もともと劇団のために
書いていたシナリオらしいです。
で、その企画の相談をされた
プロデューサーの人が、
映画にするのもいいんじゃないか、
みたいな感じで、
古沢さんも、映画化を見越して
書いたということでした。
シェフ
で、舞台にはなったのかな?
コイケ
「48BLUES」(ヨンパチブルース)という劇団が
2003年に公演しているようですねー。
シェフ
そういうことかー。
つくりが、すごく舞台っぽいんですよね。
そのまま舞台でできるかんじ。
なんこ
シーンがすごい少ないですよね。
ヤエ
密室劇みたいな。
山下
お芝居でいう、
「一場物(いちばもの)」ってやつですね。
もう非常に舞台的な映画です。
シェフ
ワンシチュエーションコメディ。
三谷幸喜さんが得意とするような、
もぎ
そうか!
見終わって、「まあ、よくできてるわ!」
と思うその印象が、
三谷さんの映画とか舞台を見たあとと
同じような印象なの。
そういうことだったのね。
シェフ
「よくできてる」ことに対して
感動するタイプの人は、
「キサラギ」は
間違いなく大丈夫ですねー。
もぎ
心に訴えたり思い出に訴えたりして
涙を流させたりっていう種類の揺さぶり方を、
ほとんど、させないところが、すごく痛快。
ずっと面白くてぐいぐい引っ張られて、
最後は拍手! みたいな気分で。
シェフ
お芝居って最後に、
さっきまで演じてた人が出てきて、
素に戻って、拍手に応えて
お辞儀したりするじゃないですか。
あのぐらいのアッサリ感も
この映画にはありますよね。
コイケ
それが心地いい感じですよね。
シェフ
心地いい、うん。
なんこ
舞台に釘付けになって、
どの人がどうなんだろうって
考えながら
いろんな展開がジワジワわかってきて、
それでいて期待を裏切らない感じも
すごく舞台っぽいと思いました。
シェフ
しかも、ためてためて、
大どんでん返しが最後にあるという
タイプの物語じゃないんですよね。
ちっちゃい戸板返しがパンパンパンパン、
パンパンパンパン、ものすごいめくれる。
それがものすごい数、あるんだよね。
もぎ
戸板返しがめくれてって、
ぜんぶちゃんと
ピースにおさまる感じね。
シェフ
そう。その組み合わせで
まったく話が変わっていくでしょ。
なんこ
そうそうそうそう。
シェフ
「ここが表でここが裏でここが表だったら、
 その話はこういうことになるよね」っていう。
「いや、でも、ここは実は裏だったんだよ」
っていうのが出てきて。
それが細かくずーっとあるんですよね。
山下
そのへんは、見た人には
「そうそうそう!」って
わかっていただけると思うのですが、
見ていない人には
「なんのこっちゃ」かもしれないです。
もぎ
ただね、最初の何分間かが、
ちょっとのんびりというか‥‥
ヤエ
まったり感がね。
時間がゆっくり経つ感じが。
もぎ
うん、ちょっとまったり感があるんですよ。
でも、そこをちゃんと見てないと、
ダメなんだよっていう
仕組みになってるって、
あとで気づいて!
山下
そう!
なんこ
そう!
シェフ
ああ、そうか。
山下
「だからあのとき、
 こういう言い方したのか」みたいな。
最初ね、あえてうっとうしいくらいの
空気を出したりしますもんね。
ベイ
うん、そうそうそうそう。
妙に言いよどんだりとかね、
そういう演出があるんですよね。
もぎ
で、それは、いちいち全部
あとで「そうか!」膝を打つことになるので、
最初のゆっくりした展開のところは、
よーく見て、
覚えといたほうがいいんじゃないかと思ったわー。
私、ほんと、引き気味に入ったの、損した!
マニアの人たちのどたばた劇よね、
っていう先入観で見てるから、
記憶力スイッチとかを入れてなかったのが
悔やまれた! そういう意味で
もう1回見たくなりますよね、すごく。
山下
設定も重要で、おたがいをよく知らない、
会ってない人たちが
パラパラと集まってきたからこそ、
起きることなわけじゃないですか。
だから、やっぱり必要だったんですよね、
ああいうオフ会っていう設定は。
シェフ
全部必然性があるんです。
無理がないんですよねえ。
 
(つづきます)
2008-03-14-FRI
 
(C)2007「キサラギ」フィルムパートナーズ 
全国公開中/DVD発売中(発売・販売元:キングレコード株式会社)

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