着るものをつくるイトコ
担当・山下雄登
わたしの親戚に
代々着物をつくる家系があります。
その家のイトコは
美大を卒業し、明和電機などを経て
数年前に着物づくりの道を歩み始めました。
名前はキサブローといいます。
本名はべつにあります。
女の子として生まれたので、
女の子らしい名前がかつての本名でしたが、
今の本名は男らしいものです。
強いて言えばトランスジェンダーだそうですが、
本人はあまりとらわれていない様子です。
そんなキサブローさんがつくる着物は
いわゆる着物の枠をはみ出しています。
和服なのか洋服なのか。
男ものなのか女ものなのか。
性別的にとらえどころのないイトコは、
やっている仕事もとらえどころがありません。
この際、どんな仕事をしていて
どんなことを考えているのか、
じっくり話を聞いてみたいと思い、
インタビューを申し込みました。
(全5回)