今回作るのは、福岡の郷土料理「がめ煮」。
私が家の奥にしまいこんでいたダンボールから発掘し、
実に、10年ぶりに再会したレシピである。
私が祖母から教わった、思い出も詰まったものだ。

しかし、改めて読んでみると、
情報が圧倒的に不足している…。
祖母の調理を横で見ながら、
私がメモを取る形で記録したため、
手際の良い祖母のスピードについていけず、
要点のみが書き殴られているのだ。
そんな、ちょっと残念なレシピだが、
当時の記憶を手繰り寄せながら、情報を補足し、
教えてもらった当時の味を、再現したい。
メモには、調味料以外の分量が書かれていない。
今回は、2人で食べる肉の量を基準に、
調味料以外の分量を調整した。
がめ煮の作り方
材料(2人分)

・鶏もも肉 1枚。250グラム
・さといも 7個
・いんげん 10本~15本
・人参 2分の1本
《調味料》
・油 適量(最初に肉を炒める用)
・砂糖 大さじ1~1.5杯
・醤油 大さじ3杯
・昆布 適量(出汁用)
●手順
1)材料を切る
メモにはない行程だが、これがないと始まらない!
まずは、各材料を一口大に切る。
・さといも→皮をむいたものを半分程度に。
今回は冷凍食品のさといもを使用。
食べやすいように半分にカット。
・人参→乱切りで一口大に。
・いんげん→食べやすい長さに。
・鶏肉→一口大に。
2)鶏肉を炒める
まずは鶏肉を、軽く火が通るまで、炒める。

3)野菜を炒める
鶏肉に火が通ったら、野菜を追加する。
火が通りづらいものから順に投入。

4)水を入れる
野菜に火が通ったら、材料がかぶるくらいの水をいれる。
5)昆布を入れる
水の量を見て、出汁を取るのに適量の昆布を投入。
そのまま蓋をして、中火で煮る。
はっきりと時間は決まっていないが、
材料にしっかり火が通るように、5分程度煮た。
6)調味料を入れる
いよいよ味付け。
砂糖大さじ1、醤油大さじ3を入れる。
「かき混ぜない」との注意書きがあったので、
調味料を入れた後は、鍋を軽く振る程度に。
(材料が崩れるのを防止か?理由は思い出せない)
なお、ここで蓋は再度閉めずに、取ったままにする。
最後に汁気がなくなったら完成!
…という記憶を元に、ここで蓋を取ると想定。
7)味を確認
水が半分くらいまで減って、
味がしみてきたところで、一度味見を。
このレシピ、祖母が作るときは、
調味料は目分量だった。
目分量で投入されていく祖母の調味料を、
一旦お椀でキャッチして計量したので、
実は、あまり正確ではない。
ここで味を見ながら調整を。
私はここで、砂糖を大さじ0.5杯追加した。

8)完成
汁気がなくなるまで煮たら、完成!
★補足
がめ煮は、野菜の自由度が高いので…
・たけのこやれんこん、ごぼうなどを入れてもOK!
・いんげんは、絹さやに代えても美味しい!

さて、がめ煮の正体は、もうお分かりだろうか。
「これって筑前煮じゃない?」と思った方、正解です!
東京などでは、
「筑前煮」と呼ばれることが多いこちらが、
「がめ煮」でした。
では、いただきます!
10年ぶりに作ったがめ煮は、
素朴で懐かしい、祖母の味でした。