課題3
担当・サノトモキ
こどもの頃、ぼくのうちには「ゲームは週に1時間まで」というルールがありました。
どうして好きにやってはいけないのかとぶつくさ文句を言いつつも、ぼくと3つ上のお兄ちゃんはそのルールを守…ったり破ったりしながら、一生懸命ゲームを進めていました。
しかしある夜、みんなが寝静まったあとのリビングで、ぼくは偶然、テレビに向かってこっそり『MOTHER2』をプレイするお母さんを発見してしまうのです。
お母さんが1人でゲームをする姿を見たのは、後にも先にも、『MOTHER2』だけ。今思えば、隠れるように遊ぶその背中は、「母親」としてではない、「一人の人間」としての母を感じた数少ない瞬間でした。
そこで今回は、25歳の大人になった僕とお母さんで、スーパーファミコンの名作『MOTHER2』を遊んでみることに。あの日から約20年、今のぼくたちが一緒にあの世界を冒険したら、親子の会話はどんなふうに転がっていくのか。全3回、一緒に楽しんでいただけたらうれしいです。