2019年1月。ジヌは、4歳になった。
そういえば。
なんで母は、オスのぶさかわ犬を飼おうといったんだろう。
ジヌと過ごすうちに
忘れていた疑問を投げかけてみたら、
「あのころ、まわりはあなたたちを見た目で区別しようと
『顔がまるい方』とか『痩せている方』とか
悪気もなく言っていたでしょう。
でも、美醜にとらわれず、
愛することの、愛されることの大切さを知ってほしかった。
だから、あえてブサカワな犬を飼おうと思ったのよ」
と話してくれた。
ジヌと出会ったことで
いま、わたしはわたしを好きだと思える。
好きでいたいと、感じる。
きっかけをくれた母のやさしさに触れて
自分のことだけでなく、
かぞくを、まわりを、大切にしたい、と思った。
***
出会って5年。
ジヌは、たくさんの出会いを呼んでくれた。
近所の会社に勤めるお姉さん、
ひさしぶりに連絡をくれた友達、
そして、あたらしいわたし。
ジヌを、ペットだとか愛犬だとか、
そう呼ぶのは簡単だけれど。
わたしにとっては
自分を好きだと思えるようになった
恩人ならぬ、恩犬、なのかもしれない。
だから、ジヌを「好きなもの」と書いていいのか
少し迷うけれど。
これから先も、
あたらしいわたしに出会える日も
ジヌがとなりにいてくれたらな、と思う。
私の好きなもの愛犬・ジヌ
担当・高城 つかさ
