- 私
-
これまでやってた洋裁とか陶芸も、
新しいことに挑戦したいな、と思ってはじめたの?
- 母
-
そうだね。手仕事は好きだし、
それぞれ昔からやってみたいなと思ってて、
興味はあったね。
実際にはじめたきっかけは、いろいろだけど。
- 私
- なるほど。
- 母
-
今まで知らなかったことを
知りたがる性格だから、私。
好奇心が旺盛なんじゃない?(笑)
- 私
- 知りたがりなんだね。
- 母
-
そう。それは昔からだね。
今も、新しく手芸教室に通ってるんだよ。
- 私
- カルトナージュとは、別に?
- 母
-
そう。大抵のものは作れるけど、
もっと複雑なつくりのバッグとかを作りたくて、
スキルアップのためにね。
- 私
- へぇ〜、すごいね。
- 母
-
つくりつづけてるとさ、
どんどん完成度が上がっていくじゃない。
技術が向上してる満足感もあるよね。
カルトナージュは未知だったから。
まだまだ勉強中です。
- 私
- うんうん。
- 母
-
あらゆる手芸を、マスター、まではいかないけど、
一応、自分の納得のいく限りやってね。
やっぱり、細かいところはプロに習うのが一番だから。

- 母
- 今度、私、フエルトを作ってみようと思って。
- 私
- え?
- 母
-
羊毛にね、台所洗剤と水をたたき込んで、
伸ばしながら貼り合わせていくと
フエルトになるんだって。
- 私
- フエルトを生地から作りたいってこと?
- 母
-
そうそうそうそう。
それで、バッグを作ってみようかなって。
フエルトのバッグってあるじゃない。
どうやって作ってるんだろうと思って、
YouTubeで検索したら
結構、作れる感じがしたんだよね。
- 私
- YouTubeで検索するんだ!
- 母
-
だって、作りかたは動画で見るのが一番わかりやすいから。
なんでも出てくるよ、YouTubeは。
- 私
-
いろんな手芸を見ると、
どうやって作るんだろうって思うんだね。
- 母
-
あー、そうそう、興味がわくね。
どうやってできてるんだろうって。
だから、お店で気になるバッグを見つけると、
写真を撮りたくなることもある(笑)。
- 私
- レザークラフトとかはやらないの?
- 母
-
材料が高いし、道具がいっぱい必要なんだよ。
やりたいんだけどね。
- 私
-
なんでも作ってみたいのは、
作ってみたいんだ。
- 母
-
そうそう。
ガーデニングなんかも、
詳しいひとのブログを毎日見て、育ててる。
いろいろ知らないと枯れちゃうじゃない。
今は、春に向けて
いろんな球根を仕込んでるの。
楽しみだよ。
- 私
- 勉強熱心なんだね。
- 母
-
なんでも、すぐ検索しちゃう。
PinterestってWebサイト知ってる?
いろんな人が集めてる画像が見られるんだけど、
「手芸」とかで検索してみて、
気になった作品の画像は、保存してるの。
- 私
-
すごいね(笑)。使ったことない。
そういえば、Facebookも使いこなしてるよね。
- 母
-
ああ、そうかもね(笑)。
あんたたち息子の近況も知れるし、
姉妹で連絡とったり、結構使ってるね。
- 私
-
毎回、写真も
綺麗にコラージュしたのを載せてるし。
Instagramとかはやらないの?
- 母
-
興味はあるけど、やり方がわかんないんだよ。
ちょっと、あとでダウンロードしてよ。
- 私
- はいはい(笑)。
- 母
-
まぁ、やっぱり手仕事はいいよ。
やってるときは集中してるから、
余計なことを考えなくていいし、
完成すると達成感もあるしね。
あと、手先を使うと、
ボケないと思うよ(笑)。
- 私
- そうかもね。
- 母
- まぁ、母は元気ですから。
- 私
-
はい(笑)。
ありがとうございました。

今回、箱づくりの話をきっかけに、
今まで知らなかった
手仕事に対する母の想いを、
聞くことができました。
還暦を過ぎても、趣味を楽しみ、
新しいことに挑戦しつづける母の姿勢は、
自分の親だから、というわけでなく、
とても素敵だなと、素直に思えました。
私も、これから歳を重ねても、
自分の好きなことや興味のあることを
心から楽しめる、
好奇心に満ちたひとでありたい、
と思ったのでした。
(おわります。お読みいただき、ありがとうございました)
