もくじ
第1回 2017-05-16-Tue
第2回 2017-05-16-Tue
第3回 2017-05-16-Tue
第4回 2017-05-16-Tue

書くことと読むことと、仕事終わりのビールが好き。先日「笑顔が素敵」と言われてキュンときたので、じゃぁ笑ってようかな、と思っています。25歳おんな。

26歳、女。誕生日って何かめでたいんだっけ。

担当・渡邊 渚

第4回

2017年4月23日 日曜日。

9:15
起床。昨日のことをボーっと考える。

年に1度の特別な1日が終わってしまったけど、特に特別なことなんてなかった。
わざわざ1ページ使って何をしたか書いてみたけど、本当に何も面白くない。普通の人の普通の休日。ただの土曜日。
雨だったし。洗濯物部屋干しだから乾いてないし。
ケーキも食べてないし。

だけどよく考えると、ケーキなんて別に好きじゃなかった。
なのに何で、次の日になってもケーキにこんなにこだわっているんだろう。

・誕生日を祝ってもらえない私はなんて寂しいんだろう
・誕生日に特別なことがないなんて、虚しい
・若い女の子という価値を失うと私は終わる
・20代後半ならもっとしっかりしているべき

誕生日にまつわるあらゆるネガティブな想いはすべて、ケーキなんて別に好きじゃないのに、そういうものだからとケーキを食べることと一緒だった気がします。
つまり、凄く小さな頃から疑いもなく信じていた、思い込み。疑うなんてこと考えもしなかった当たり前。「なんていうか、そういうものだ」、と思っていたこと。自分の頭で考えていたようで、実は何も考えずに簡単に出てきた答え。そう、多分そう。わらわらと湧き上がってくる寂しさと恐怖を、何も考えずに誕生日のせいにしていたんだと思います。

昨日の行動メモを見返すと‥‥
特別なことがない土曜日なんて、別にいつものことだし、別に寂しいなんて微塵にも思わなかった。
なんなら餃子とか美味しかったし、深夜のお笑い番組はすごく面白かった。
友達とご飯が食べられて楽しかった。
雨の日にしか使えないお気に入りの傘が持ててうれしかった。
何だかこれで十分じゃないか‥‥?

「寂しくて怖くて虚しい感じでそれでも毎年誕生日はやってきて、これからどうしよう」、っていうオチになる予定だったのに、何だかあっけなすぎる。この連載、どう締めくくればいいのだろう‥‥。

ほぼ日の塾に通って3回目の課題「自由コンテンツ」。
この提出が誕生日を挟むと気づいたとき(ちなみに誕生日の前日、4月21日の塾でこの課題の相談会があった日に気づきました)正直わたしは、「なんかおもしろいこと起こんないかな」と思いました。

誕生日に頼りすぎです。あんなに嫌だとか嬉しくないとか言っときながら、結局すごく期待していたんです。
だけど実際はおもしろいことなんて何も起こらないし、誕生日を迎えたからと言って、はっと驚く発見も変化もない。思っていたほど本当にいつもと何も変わらない、ただの1日でした。

そんなもんですよね。

26歳、女。
誕生日は特にめでたくもなかったけど、そもそも誕生日ってめでたい日にしなきゃいけないんだっけ?ということに気が付きました。来年は何を思い、何を感じるのかな。期待しておこう。

(おわりです。ありがとうございました。)