もくじ
第1回小学生の私とえほんの郷 2017-04-18-Tue
第2回高校生の私とえほんの郷 2017-04-18-Tue
第3回大学生の私とえほんの郷 2017-04-18-Tue

南の国からやって来た大学生です。フリーペーパーを作るサークルと学生Webマガジンでライターとして活動しています。チョコとチキン南蛮をこよなく愛してます。

私のすきなもの 木城えほんの郷

担当・あやの

第3回 大学生の私とえほんの郷

こうして、私を元気づけてくれたえほんの郷。
上京する前、私は最後にえほんの郷に行きたくなった。都会に行って、大学に進学して、いろいろな出来事があると思う。新たなスタートに立つ前に、私はもう一度自分の1番楽しかった思い出の地に行って、新たな気持ちで新生活をスタートさせたかった。そして、いつまでも小さいころのまっすぐな気持ちを忘れたくなかった。

人は、年齢が上になるにつれて、子どものときに持っていた純粋な気持ちがなくなっていくものだと思う。えほんの郷はそれを思いださせてくれる力がある。

そして、大学1年生の夏。やっと青年スタッフとして「10才のひとり旅」に参加した。
ここでも、私は新しい家族を作った。青年スタッフとしての参加は新しい発見ばかりで、子どもたちから学ぶことも多かった。
みんな本当にかわいくて、たくさんの妹や弟ができた。
そこにいたのは「大学生の私」ではなくて「小学生の私」だった。

今年の冬。帰省したとき、私はえほんの郷へ行った。
あの夏のように子どもたちはいなかったが、施設の1つ、1つを見るとみんなの笑い声が聞こえる気がした。
そのとき、職員さんたちが私を見つけると「おかえり!」といって迎えてくれた。
「いらっしゃい」じゃない。「おかえり」なのだ。
ここは、私の家なんだ。もう1つのふるさとなんだ。と実感したのである。
すごくすごく嬉しかった。

先日、20歳になって成人をした。まだ、20歳という実感はない。ただ、1つだけ思うことがある。
小学生から今まで、悩んだことがたくさんあった。クラスで意地悪な子がいて、嫌になったり、部活や勉強の成績が伸びなかったり。
その中で、私はいろいろなことを忘れていっているのかもしれない。でも、私は子どものときのまっすぐな気持ちは絶対忘れたくないと思っている。

えほんの郷の自然が好き。
「10才のひとり旅」が好き。
ここで出会った人たちが好き。
絵本が好き。
ここでの思い出が好き。
何かに疲れたとき、迷っているとき、自分を見つめ直したいとき。そんな時にここに来ると必ず救ってくれる。

だから、私はここが好きなのだ。

昔からの付き合いがあるからこそ、楽しい思い出を作った場所があるからこそ、ここが好きと言えるのだ。
今年の夏も青年スタッフとして行くつもりだ。私はもっとここが好きになっていくに違いない。

最後に。皆さんも宮崎に来たときはぜひ来てみてください。
本当にいいところです。
(ありがとうございました。)