わたしの好きなもの辞書の挿絵
担当・曽根千智
わたしは辞書の挿絵が好きだ。
とくに、小さく描かれた人間の表情を見るのが好き。
目当ての単語を探す途中、不意に彼らと目が合う。
彼らはいつも、あいまいで、せつない顔をしている。
緩急のない淡々とした細い線で描かれた絵は、
どこまでも薄味で、でも大胆だ。
辞書の中には「辞書に住む人」だけの
愉快な世界があるらしい。
日夜覗き見している曽根が、にやにやしながらレポートします。
わたしは辞書の挿絵が好きだ。
とくに、小さく描かれた人間の表情を見るのが好き。
目当ての単語を探す途中、不意に彼らと目が合う。
彼らはいつも、あいまいで、せつない顔をしている。
緩急のない淡々とした細い線で描かれた絵は、
どこまでも薄味で、でも大胆だ。
辞書の中には「辞書に住む人」だけの
愉快な世界があるらしい。
日夜覗き見している曽根が、にやにやしながらレポートします。