もくじ
第1回料理の仕事をはじめるまで 2016-12-06-Tue
第2回食事と向き合うことは自分自身と向き合うこと 2016-12-06-Tue
第3回食を通して伝えたい大切なこと 2016-12-06-Tue

現在大学3年生。長期休みごとにアメリカへ飛んでしまうほどアメリカが好きです。世界中にいる友達を訪ねて世界一周することがひそかな野望。

将来に悩む大学生が、憧れの大人に会いに行ったら。〜フードスタイリスト・江口恵子さんのお話〜

将来に悩む大学生が、憧れの大人に会いに行ったら。〜フードスタイリスト・江口恵子さんのお話〜

担当・今田もこ

食と向き合うことは、自分と向き合うこと。
食と真剣に向き合う、フードスタイリスト・江口恵子さんにお話を伺いました。
力強い言葉と常にまっすぐ挑戦し続ける姿勢、そして毎日楽しい!と笑顔で断言する前向きさ。
そんな彼女の今まで歩んできた人生のお話をちょっと覗いてみると、そこには楽しく生きるためのヒントがたくさんありました。憧れの大人はやっぱり、かっこよかった。

プロフィール
江口恵子さんのプロフィール

第1回 料理の仕事をはじめるまで

〜はじめに〜

私は現在大学三年生。会う人会う人に「そろそろ就活でしょ?」と尋ねられます。
卒業後どんな人生を歩みたいのかいつになく考える時期にある私は、憧れのかっこいい大人に会いたい!と思い立ち、以前ご縁があって知り合ったフードスタイリストの江口恵子さんに、お話を伺いに行くことを決めました。
仕事と遊びの線引きがないという、好きなことを仕事にしている江口さん。前向きな姿勢は人生のちょっとした岐路に立つ自分に、明るい希望を見せてくれました。食と心と体の深い関係、食べる物の選び方、そして自分の気持ちに素直になること。食を通して人生を楽しむコツを教えていただきました。

現在、フードスタイリストとして雑誌や広告で活躍するかたわら、料理教室や店舗運営にも携わっている江口さんは、意外にも、最初から料理を仕事にしようと考えていたわけではないと言います。

江口さん:元々、音楽の道を志していました。小学生の頃からプロの演奏家を目指していたので毎日毎日練習漬け。週末も練習や演奏会があり、友達と遊ぶ暇なんてありませんでした。「休んだらやめるしかない!」という緊張感が常にあって、幼い頃からストイックにやることで得られる達成感を頭で感じる前に体で感じていました。それで、小さい頃から自分がやりたいことを仕事にしたいと思っていました。

高校生の時にプロの演奏家を目指すことを諦め、音楽は趣味で続けることを決意します。
それからは以前から興味があった美術やインテリアを学ぶ道へ進み、学校卒業後インテリアや設計の仕事に携わります。しかし、自分の方向性ややりたいことと実際の仕事は違いました。そんなもやもやが膨らみ始めたある時、インテリア雑誌をめくるうちに「これだ!」と思うページと出会います。直感に従い、思い立ったら即行動の江口さん。自分のクリエイティビティを活かせるスタイリングの仕事を求めて1年で退社し、上京します。

江口さん:インテリアスタイリストを目指すために師匠を探し、まずはアシスタントを始めました。仕事をしていくうちに、ダイニングテーブルのセッティグをする際、お皿に載っている料理も一緒にコーディネートしたい!と思うようになったんですね。例えば、お皿に載せるパンだけでも、パン屋さんに行って思い描いていた通りのものがなかったら自分で焼いて持って行ったり。そういう風にして、”お料理が出来る人”っていうイメージが少しずつ付いていきました。

テーブルセッティングだけでなく、料理まですべてコーディネートしたい。そんな思いが膨らんだ江口さんは、当時の師匠からすすめられ、フードスタイリストのアシスタントも始めます。それが料理の仕事へと向かうスタート地点だったんですね。

江口さん:独立してからしばらくは、インテリアスタイリストの仕事が8割、フードスタイリストの仕事は2割くらいで、まだまだインテリアの仕事の方が多かったです。

転機はお子さんを出産してから訪れます。

江口さん:インテリアスタイリストの仕事はどうしても拘束時間が長くて続けるのが難しいと思って、子どもを産んでからは比較的拘束時間も短く、仕事の融通がきく料理の仕事を増やしていこうと思ったんです。それに加え、小さい子どもをもっている周りのお母さんたちは、食事の重要性をあまり分かっていない、料理を知らない、食材について正しい情報を持っていないということに気がついて、「そんなママたちに食事の大切さを知ってほしい!」さらに言えば「無知のために悪い影響を受けてしまう子どもたちを助けたい!」と思うようになりました。

「何とかしてあげたい!」という思いから友人のために料理教室を開くようになり、初めは自宅で小規模にやっていたものがだんだんと広まっていき、食に関わる仕事の方が多くなっていったのだそうです。

第2回 食事と向き合うことは自分自身と向き合うこと