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アーカイブ 2011/04/03
 
レシピその140
アデーレのリンゴパイ〜イタリアのようす〜


イタリアは夏時間になりました。

東日本の大地震での被災者の皆様には
謹んでお見舞い申しあげます。

イタリアでは、私たち日本人だけではなく、
イタリア人も遠くから「何ができるか」を考え
行動に移しているところです。

日本を離れ、遠くに住んでいると、
テレビが日本のことを知らせてくれる
頼れるツールになっておりますが、
こちらでは「原子力発電」に対して
ひどく誇張した怖いニュースも流れます。
私のような恐がりの人間は
情報の渦の中にうもれてしまい、
よけい、混乱したり、
恐怖心をつのらせていましたが、
糸井さんの書かれたことや
「東日本大地震のこと。」を読んでいると
落ちつきを取り戻します。
指針を与えてくださる糸井さんや
「ほぼ日」の乗組員さんたちに感謝する日々です。

こちらミラノでは、ドーモや他の教会で、
被災された方たちへのミサが行われました。
ミラノ市長からも在住する日本人たちに
特別なあいさつがありました。
個人的にもたくさんの友だちから連絡をもらい、
みな、日本にいる家族を心配してくれてました。

「こんな時に一緒にいてあげられなくて
 ごめんなさい」
と田舎の友だちから電話をもらったり、
私の好きなチーズを持って来てくれて、
「言葉にできないので、
 あなたがひとりでないことを知らせたかった」
と母が子にするように抱きながら慰めてくれたり、
「日本の現状を知りたい」と連絡をもらったり、
買い物をしていると、
店員さんから「日本人か?」と聞かれ、
「そうだ」と言うと、
慰安のあいさつを受けました。

最近、こちらでは、
日本人は大きな災害を受けながらも
「落ち着いて穏やかにしている人々」
「混乱や暴動・強奪が起きていない」
「国民が一丸となって対処している」など
日本人の精神性や
人生哲学に触れたニュースが多く、
「素晴らしい国民」と尊敬の念で見られ、
私も日本人であることを誇りに思っています。

先日テレビでメルボルンで行われた
自動車レースF1を観ていると、
どの車にも「ガンバレ日本」と書かれていました。
そうです、私たち日本人は底力があり、
頑張れるので、
みんながこの言葉を
書いてくれているのだと思います。

さて、今回のお料理は
友人のアデーレから教わったリンゴパイです。
かんたんにできますので、時間はないけど
手作りの味を楽しみたいというときに
どうぞおためしくださいね。

アデーレのリンゴパイ

■材料(22cm型1個分)

リンゴ:750g(掃除後の重量)
※紅玉やゴールデンがおすすめです。
バター:80g
ビスケット:80g
市販のパイ生地:1本
お好みでシナモン:適量

キャラメルソース
砂糖:100g
水:25cc
熱湯:70cc



☆下準備
・オーブンは200度にあたためておく。
・ビスケットを袋に入れて、
 袋の上から叩いて細かく砕く。



・リンゴは皮をむいて、くし切りにしておく。



■作り方

(1)キャラメルソースを作る。
深いフライパンに砂糖と水を入れて中火にかける。
色がつき始めたら一度フライパンを大きく回し、
全体的に混ぜる。
焦げ色になったら火を止めて熱湯70ccを入れる。
(さらに詳しくはレシピ124を参照してください)



(2)キャラメルソースができ上がったら
火からおろしてバターを加える。



(3)バターを半分くらいとかす。



(4)バターが半分くらいとけたところで、
再び火にかけてリンゴを入れ、
全体をなじませながら弱火で煮込む。



(5)20分間煮る。
柔らかいリンゴが好みの場合は
さらに10分間煮込んでから冷ます。



(6)型にパイ生地を敷き、フォークで穴を開ける。



(7)(6)に砕いたビスケットを敷く。



(8)あら熱の取れたリンゴをその上にのせる。



(9)リンゴを煮たときに出たソースを
上からかける。
お好みでシナモンをかける。
※ソースがたくさん出たときは
 少し煮つめておいてください。



(10)パイ生地が型におさまるように折り込み、
200度にあたためておいたオーブンで
表面に色がつくまで20分くらい焼く。
(時間はお使いのオーブンで調整してください)



キャラメルソースと
リンゴのすっぱさが相まって
おいしいリンゴパイのでき上がりです。

BUON APPETITO!


 
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