── こちら、ビューティーアポセカリーです。
アポセカリーって「薬店」ですよね。

伊勢丹の人 はい、身体の中からも外からも健康に
うつくしく、をテーマに、
世界中から集めたオーガニックコスメ
ハーブティー、サプリメントなどを扱っています。

ジョージ ナチュラル系のブランドが勢ぞろいねえ。
アウトサイド・ビューティも
インサイド・ビューティも、
ってことよね。
スゥ〜〜〜〜(鼻から深呼吸)。
うわー! いい香りがするぅー!
スゥ〜〜〜〜!
女の子たちは、このあたり、
ワックワクしちゃうんだと思うな。



── ここのスタッフは制服もちがうんですね。
ちょっと薬店ぽいです。
しかも、すごく大勢いますね。

ジョージ 最近目立ってる、
婦人もののキールズ(Kiehl's)も
ここにたくさんあるわよ。
やだ、こんなにたくさんの
ミネラルウォーターがここに!
地下の食料品売り場より
こっちのほうが多いんじゃないかしら?
そっか、地下は“実用品”ですものね。
上等な実用品がいっぱいある。
明日にでも、毎日でも食べられる
ぜいたくが地下にはあるけど、
“一風変わったもの”は、ないのよ。
そっか、こんなふうに
別のフロアにあったのね!
だまされてたわ、今まで。



── だましてたわけじゃないと思いますけどね。
でもなかなか、この、
婦人肌着の奥のコーナーまでは
足を踏み入れていないですよね。

ジョージ さすがの私もね!
さすがにあの横は通りにくいから。
でも、階段使えば、
1Fから婦人肌着のコーナーを通らずに
ここに来られるのよ。
でも階段めんどくさくない?

伊勢丹の人 こちら、改装を予定しております。
ビューティアポセカリーは地下2階に移動します。
婦人肌着はお洋服と一緒に選べるように、
6月20日に本館3階にあがりました。

ジョージ 素敵! 私たちも、
気安く来られるようになるのね、

見て! ハーブティの種類。
HIPな感じ、しかも賢い感じがするわ。
ここはすごくいい!
ローズ・ベーカリー
ここに出店すべきよねえ‥‥。





伊勢丹の人 ここからは見えませんが
エステのスペースがありまして、
施術も受けていただけるんですよ。

── さて、一気に地下2階までまいりましょう。



ジョージ むかぁし、BPQCがあったフロアね‥‥。

── ありましたね!
LUSHのバスバブルとか
ロクシタン(L'OCCITANE)のシャンプーとか
そういうものもいちはやく置いてあって‥‥。
キッチンまわりや音楽コーナーとか
ありませんでしたっけ。

ジョージ いまは「イセタンガール」。



伊勢丹の人 「かわいい」をテーマにしたフロアです。
こちらのスターバックスは、
ここにしかないメニューもあるんですよ。
(残念ながらスターバックスは
 7月23日をもって終了となります)。

ジョージ あら、ほんとうね、
バナナチョコレートクリーム!
なんてガールなスタバなんでしょ。
「少女時代」が集まってるような感じ!





ジョージ どう? これで本館は、
いわゆる「デパ地下」の食料品以外を
ざっとぜんぶ見たことになるけど。

── いやぁ、あの、女の人の
美容とおしゃれに対するパワーって、
すごいですよね。
男って機能重視じゃないですか。
かばんひとつとってみても、
女性ものって、自由ですよね。

ジョージ 女の人のカバンってね、
形のないものを
入れるように出来てるの。
でも男のカバンってみんな書類用だから。
たとえば、トートバックなら入るものが、
ビジネスバックには入らないの。
だから女性用の形でもう少しおとなしい色味で、
男の子がもてる大きめの
サイズになってればいいのにな、
っていうのはいっぱいあったでしょう?

── ありました、ありました。
バッグ・イン・バッグっていうんですか、
ちっちゃい小分け用のバッグも
こんなにたくさんあるんですね。
男のかばんは、かばん自体に
ペン刺しがついてたりしますけど、
女性は「このペンケースかわいい!」
っていうふうに選んでいる。

ジョージ 究極のバックって、
エルメスのバーキンだと思うの。
要は、ズタ袋なのに高級っていう。
あけっぱなしになるのよね。
だからバーキンで男性用はないの?! って思うの。
そう、男バーキンってないのよ。
ボク、バーキンを持っていたこともあるけど、
おじさんがスーツでバーキンもってると、
やっぱり‥‥おっかしいの。
この人はそういう人なのか?
それとも彼女のカバンをもたされているのか?
という、奇異な目で見られちゃうの。
でも、ほしいよね、男のバーキン。

あーっ、女ってずるい!
たとえば、彼氏のワイシャツを
着ている女はかわいいけど
彼女のブラウスを着ている男は、
ちょっとまずいよね。
ずるいよね。役割がずるいっ!

── そう言われましても。

ジョージ 女は性を超越できてるのに、
男は超越できないのっ。
でもね、男が悪いんだよ?
そういう価値観を作っちゃったから!
 









■ オーガニックコスメ
ロサンゼルスの大金持ちの友人が、自分の生活はほぼ70%、オーガニックになったんだ‥‥、って。今から10年も前のコトかなぁ‥‥。当時、日本ではやっとオーガニックな食べ物のコトが話題になりはじめた頃のコト。どういうこと? って聞くと、例えば下着はオーガニックコットンのモノ。家具も自然素材のモノで家電製品さえオーガニックになってくれれば、もっとオーガニック度が変わるのに。そういう彼がボクに薦めてくれたのが、オーガニック石鹸だった。肌にやさしいだけじゃなく、ココロと地球にやさしいんだよ‥‥、って言われたコトを思い出す。

■ ハーブやサプリメント
体の中に眠っている、幸せになる力を目覚めさせてくれるものがハーブ。体の中に足りなくなってきたシアワセの素を補ってくれるのがサプリメント。どちらもうつくしい生活をたのしみつづけるためには必要なモノよねぇ‥‥。






















































■ ハーブティ
ハーブティーの種類が豊富であることが、高級レストランの証だってずっと思ってたの。そしたらおやまぁ。ファミレスだってドリンクバーで沢山、ハーブティーを扱うようになったじゃないの! あら困ったわって、最初は思った。でもね、ファミレスのハーブティーは乾いたハーブ。高級レストランのハーブティーはみずみずしくて新鮮なハーブで作る。つまり、かわいちゃダメ! っていうことよ。なんだかワケがわかんなくなっちゃったわね(笑)。

■ HIPな感じ
「ナウい」感じ(笑)。こう書くと、スゴく恥ずかしいわね‥‥、使った自分を後悔しちゃう。でも50年くらいも前のコト。性別や社会的役割や、過去の価値観にとらわれず自分に素直に生きましょうって、世界を巻き込んだヒッピー文化が言葉の原点。ツインテールにダメージデニムにミュールをあわせる。そんなオシャレもヒッピー文化があればこそ‥‥、ブラボーHIP! あたらしい自分作りに必要な新しさ。それがヒップと思えばいいのよ。

■ ローズ・ベーカリー
そっけないのに上等で、飾りっけないのにうつくしい。これを普段使いできる人って、威張りを嫌うおだやかで裕福な人。このふたつの文章を洋服にするとコム デ ギャルソン。レストランにするとローズ・ベーカリーになる‥‥、のかな? フランス発なのに英語の店名。ご本家フランスに3店舗しかないのにすでにこの東京には3つお店がある‥‥、などなど。知れば知るほど不思議が増える、どうしよう。

■ エステ
うつくしくしてもらうコトがエステじゃないのよね。まだ自分はうつくしくあることをあきらめていないという覚悟に対して、時間をお金を投じる行為。それがエステを受けるってコト。「本来、自分はうつくしいはず」とココロから信じている人だけにかけることができる魔法」。そう翻訳することもできるわね。

■ BPQC
伊勢丹本館の地下2階。食品売り場のそのまた下に、かつてあったワタシにとってのココロの聖域。Bon Prix・Bonne Qualite・Bon Chic。適正価格で手に入る、高品質で高感度なモノが手に入る場所。雑貨、小物に基礎化粧品、食器やカバン、そしてセルフサービスのフレンチレストランまであったのね。そのあと、ここをなぞったお店が沢山できた。いろんなコトが生まれた場所‥‥、そしてボクの一部もここから生まれたところ。なつかしい。

■ LUSH
石鹸やシャンプーを売ってるはずなのに、チーズの売り場やサラダバー、ケーキショップが目の前にあるみたいな不思議なお店。アメリカのキャンディーショップのような香りにむせ返る、お腹がすいたときに来ると思わず口に運びたくなる。ここのボディーソープで体を洗っていると、自分がおいしくなっていくんじゃないかしらって思うほど。おきにいりの香りのボール状のバスバブル‥‥、バスボムのパッケージの一角をはさみで切ってカバンの片隅に入れておくと、お菓子屋さんを持ち運んでいるみたいなハッピーな気持ちになるのね。「パチパチサーカス」ってフレーバーが、今は好き!

■ ロクシタン
クラシックで上等なホテルのバスアメニティーで、よく見かけるのがロクシタン。香りがおだやかで、他の人には気付かれず、けれどそれを使っている自分だけにはシッカリ香る。だからホテルのアメニティーにいいんでしょうね。ロクシタン以外だったら、ブルガリのテ・ベールが多いのかしら?アメニティーのバスケットに、ここのシアバターハンドクリームが入っていたりしたら、もう確実にファンになっちゃう。手が潤うだけじゃなくって、やさしい香りでココロも潤う。保湿は命でございます。

■ スターバックス
都会的にして、ひきしまった凛々しい空間。コーヒーつきの豊かな時間を提供している、だからスターバックスは喉を潤しにいくお店じゃないのね。喉が乾いているコトを口実に、ゴキゲンなエネルギーをチャージしにいくような感覚。世界中、どんな国のスターバックスにいっても不思議と、そこはアメリカ。それぞれの人のココロの中にある、ステキなアメリカがあってくれるから、ボクは好き。

■ 少女時代
男性韓流アイドルも女性韓流アイドルも、そのすべてが日本女性のために最適化されて磨き上げられた、メイドインコリアの精密機械。動画をみていても、静止画をつないで作ったパラパラ漫画じゃないかしら‥‥、って思うほどそれはそれは完璧で、切なくなるほど。その究極の完成形が少女時代。多分、10年後もあのまんま。









■ バーキン
お金を自分のために惜しみなく無駄遣いできる人のためのトートバッグ。それがバーキン。重いの! そして最初は固いの! なにより高いの! にもかかわらず、それを普段使いでガンガン使える体力とおおらかさがあれば、丈夫で上等なトートバッグが手に入るのよ。クロゼットの中で袋に包まれて眠ってるバーキンなんて、ただの高くて重たい革の塊みたいなものよ!


















ビューティーアポセカリーは
ほんとうに香りがよいコーナーでした。
さて次回は、いわゆる「デパ地下」、
食料品コーナーを回ります!
2012-07-09-MON