我が家では最近、小さな金魚鉢でメダカを育てています。
育てるというには申し訳ないぐらいに
特別なことは何もしていないのですが、
子供の学びにもいいと思い飼い始めたものの、
御多分に洩れず、今は親がお世話をするばかり。
水草が育ち、卵も産み、稚魚を確認したりして、
なんだか謎の癒しを感じております。

水の周りにはいろんな生物も寄ってきます。
当然人間には嬉しくない虫もやってきます。
それを狙って居座っているカエルが、
水槽を温泉のように利用してるのを見るのも
なかなかおもしろく、ついそのままにしていたら、
稚魚が全部いなくなっていたりするので（食べられた？）
出張中も気がかりで、妻に安否を確認したり、
帰ってくると必ず鉢を覗いてホッとしています。
癒しとは適度なストレスを伴い
それを解消することで得られる
対価のようなものなのかしら。

稚魚は親にも食べられちゃう可能性があるので、
成長するまでは別の水槽に移したり、
直射日光や急な温度の上昇が原因で
しらすの釜揚げみたいになったこともあるので、
置く場所を工夫したり、すのこをかけたり‥‥。
けっして綺麗事ばかりではない
自然の厳しさに贖うためのシステム作りは、
なかなかのいい学びにもなります。
本当は子供に学んでほしいんだけどー。

そしてつい先日は、鉢の上に蜂が巣を作り始めました。
一難去ってまた一難、日々課題の連続です。
大変申し訳ないけど人が行き来する鉢の真上に
巣を作らせるわけにはいかず
何度か壊してはその度、
小さな偽善の心の火が灯るのです。

蜂の巣とメダカの卵と何が違うんだというと
その理由はただ人間の都合なわけです。
この小さな家庭の庭で起きている出来事は
連日ニュースで報じられているような
世界中で起きている困った出来事と
理屈は同じなわけであります。
急に話が大きくなってごめんなさいであります。

蜂の巣は壊すけど、メダカの卵は守るのか。
メダカを食べたかもしれないカエルは
なんだかそれでも可愛いと言いながら放置し、
飛んでくる小さな虫や蚊はなんで駆除するのか‥‥。

別に聞いてこないけど、そんな都合のいい殺生の理屈を
子供にはなんて話せばいいのか、
ほんとにさっぱりわかんないわけです。
でも、答えの出ないことであっても、まずは考えたり
話したりすることがとりあえずは大事だと思うので、
子供達もめだかの学校に入学しないかしら。